2020年4月1日から労働者派遣法が改正されます。
派遣先均等・均衡方式では、派遣先の正社員に支払われている手当の種類や額に
応じて派遣労働者にもその手当や額を支給することになりますが、労使協定方式
では有無を言わせず
① 基本給+賞与+手当(通勤手当を除く)
② 通勤手当
③ 退職手当
を支給しなければいけません。
前回は「① 基本給+賞与+手当(通勤手当を除く)」について説明しました。
今回は2つめの「② 通勤手当」ついて説明したいと思います。
通勤手当については前回の「① 基本給+賞与+手当(通勤手当を除く)」の
ところで、殆ど説明しましたが、今回もおさらいとして説明します。
【派遣元が派遣労働者の通勤手当を全額支給している場合】
前回説明した、職業安定局長通知に定める通勤手当の額(72円)は全く気に
せず、そのまま全額支給してください。
前回説明した職業安定局長通知の額との比較も必要ありません。
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【派遣元が派遣労働者の通勤手当を全く支給していない場合】
前回説明した、職業安定局長通知に定める通勤手当の額(72円)との比較が
必要です。
しかし、基本給+賞与+手当(通勤手当を除く)と通勤手当(0円)の合計額
が、職業安定局長通知に定める一般賃金+通勤手当(72円)の合計額以上で
あれば問題ありません。
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【派遣元が派遣労働者の通勤手当を一部しか支給していない場合】
通勤手当の上限額(通勤手当の上限額×12ヶ月÷52週÷週の所定労働時間(40時
間)で算定)と職業安定局長通知に定める通勤手当の額(72円)との比較が
必要です。
しかし、基本給+賞与+手当(通勤手当を除く)と通勤手当(上限額の時給換
算額)の合計額が、職業安定局長通知に定める一般賃金+通勤手当(72円)
の合計額以上であれば問題ありません。
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http://haken-higashitani.com/
(資料)
厚生労働省 「労働者派遣事業関係業務取扱要領(2020年4月1日以降)」
https://www.mhlw.go.jp/general/seido/anteikyoku/jukyu/haken/youryou_2020other.html
厚生労働省 「平成30年労働者派遣法改正の概要<同一労働同一賃金>」
https://www.mhlw.go.jp/content/000469167.pdf
厚生労働省 「不合理な待遇差解消のための点検・検討マニュアル(労働者派遣業界編」
https://www.mhlw.go.jp/content/11909000/000501271.pdf
厚生労働省 「労使協定方式(労働者派遣法第30条の4)「同種の業務に従事する一般労働者の賃金水準」について」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000077386_00001.html
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