花地蔵つれづれ日記

古美術、芸術全般、日々気になること。

初期手梅文蕎麦猪口

2019-08-01 06:32:28 | アート 文化 古美術


江戸時代中期の古伊万里の初期手梅文蕎麦猪口です。
分厚い上げ底高台で、初期手らしい、程良い重みのある手取りです。
とろりとした生掛けの釉薬の表情が魅力的です。
その上に、勢いのある筆致で、梅の図が生き生きと描かれています。
あがり、発色とも良好です。
胴から裾にかけて引き締まった美しい器形で、小振りな大きさですから、酒の猪口としてはベストでしょう。
この商売を始めた時に、業者間の会で競り、初めて手にした品も、やはり初期手の梅図の蕎麦猪口でした。そのころの思い出が蘇ってくる品でもあります。

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