さっき、友だちからのメールでピアニストのハンス・カン氏が亡くなったらしいよ。という連絡がきました。78才だったそうです。
みなさんはこのピアニストをご存知でしょうか?昔々、私がはじめてピアノを習い、そして家族が一軒家に引っ越した時、我が家にはピアノの他に、大きな(当時は大きい方がよかった)ステレオがやってきました。その時に買ってもらった10枚セットのピアノ曲集の演奏がすべてハンス・カンさんだったのです。好きな曲は何度も何度も聴いて、勝手にピアノで弾いていました。今でも「かっこう」という曲と「わすれな草」という曲は、まだ一度も楽譜を見たことがないのに弾けます。
そしてウィーンで本物のハンス・カンさんに出会いました。実は、カンさんは、私の最初の大家さんだったのです。知り合いに紹介してもらって入った家は、最初からピアノがおいてある2部屋のアパートでした。しかし当時の私には広すぎたのと、家賃も他に比べて少し高かったので、しばらくして身の丈にあったアパートに引っ越しましたが。
最初に紹介してもらったとき、車で迎えにきてくれたのが、カンさんでした。もちろん私はドイツ語はほとんど話せなかったのですが、レコードを持っていること、毎日聞いていたことなどをなんとか(たぶん向こうが日本語も少しできたような記憶がある)伝えました。だって10年以上聞いていた、あのレコードの中の人がここにいるんだから、どれくらい興奮したかわかってもらえますか?でも、こちらは、すごい偉いピアニストだと思って話をしているのですが、向こうは普通のおじさん(大家さん)なんですよ。
もちろん当時のウィーンでは演奏会もよくしておられたので、舞台の上ではピアニストなんでしょうが、「シャワーの排水が詰まったので困っている!」と電話したら、我が家までやってきて、クリーニングでもらうようなハンガーを分解して、「こういうのはたいてい髪の毛が詰まっているんだよ。」といいながら排水溝を掃除してくれる親切なおじさんでした。
この時、私ははじめて、「有名な音楽家も人間やねんなぁ・・・」と思うことができ、留学の緊張も少し解けたのでした。
心からご冥福をお祈りします。
みなさんはこのピアニストをご存知でしょうか?昔々、私がはじめてピアノを習い、そして家族が一軒家に引っ越した時、我が家にはピアノの他に、大きな(当時は大きい方がよかった)ステレオがやってきました。その時に買ってもらった10枚セットのピアノ曲集の演奏がすべてハンス・カンさんだったのです。好きな曲は何度も何度も聴いて、勝手にピアノで弾いていました。今でも「かっこう」という曲と「わすれな草」という曲は、まだ一度も楽譜を見たことがないのに弾けます。
そしてウィーンで本物のハンス・カンさんに出会いました。実は、カンさんは、私の最初の大家さんだったのです。知り合いに紹介してもらって入った家は、最初からピアノがおいてある2部屋のアパートでした。しかし当時の私には広すぎたのと、家賃も他に比べて少し高かったので、しばらくして身の丈にあったアパートに引っ越しましたが。
最初に紹介してもらったとき、車で迎えにきてくれたのが、カンさんでした。もちろん私はドイツ語はほとんど話せなかったのですが、レコードを持っていること、毎日聞いていたことなどをなんとか(たぶん向こうが日本語も少しできたような記憶がある)伝えました。だって10年以上聞いていた、あのレコードの中の人がここにいるんだから、どれくらい興奮したかわかってもらえますか?でも、こちらは、すごい偉いピアニストだと思って話をしているのですが、向こうは普通のおじさん(大家さん)なんですよ。
もちろん当時のウィーンでは演奏会もよくしておられたので、舞台の上ではピアニストなんでしょうが、「シャワーの排水が詰まったので困っている!」と電話したら、我が家までやってきて、クリーニングでもらうようなハンガーを分解して、「こういうのはたいてい髪の毛が詰まっているんだよ。」といいながら排水溝を掃除してくれる親切なおじさんでした。
この時、私ははじめて、「有名な音楽家も人間やねんなぁ・・・」と思うことができ、留学の緊張も少し解けたのでした。
心からご冥福をお祈りします。
その時に、「もう日本人より、韓国や中国の学生の方がいい。」という事を言っていました。もちろん耳に痛かったけど。
「あなたへた・私上手」っていいながらほんとに上手に弾くんだから、しかたないか。
でも78才はヨーロッパでは長生きのほうに入るよね?
そうそうケーラー先生いまどこ?
ハンス・カン氏が大家さんだったなんて、貴重な経験をお持ちなんですね!
私も小さい頃たくさんレコードを聴いていたので、今回の訃報を知って、とても残念です
TBさせていただきました。
私もハンスカン氏のレコードで育ったので、同じ世代ですね。
最近は子育てが落ち着いてから、音楽を再開する人もおおいですよ。私の生徒さんもそう。歌にピアノに、趣味だけど、本格的にやておられます。ぜひ人生のお供に音楽をまた!
ハンス・カンは芋虫みたいな太い指でしたね。よくあれで指が鍵盤の間に挟まらないものだと不思議でした。3区のプラター前にアパート持ってましたね。あの後、ハニーさんはFleischmanngasseに移ったんでしたね。ウィーンフィルの定演には毎回出掛けているので、今でもあの近くには時々出没します。じゃあ、また!
僕は、フィールドの『ノクターン』アルバムで彼の演奏を今も聴いています。