☆シアワセ製作所☆

13トリソミーという病気(染色体異常)の三男の事を中心としたブログです。
沢山の人達に支えられて日々頑張っています!

A案可決にショックを受ける

2009年06月19日 | 育児
皆さんご存じの通り、衆院で「臓器移植法改正案」のA案が可決されました。

あまりにも乱暴な展開に、すごくショックを受けました。

まさかこんなにあっさり可決されるとはなぁ…。

『脳死は人の死』で、本人の意志確認が出来ないまま、家族の同意で生きている体から臓器を取っちゃうんだ~。


昔、息子さんの臓器提供をしたという父親の書いた本を読んだ事があります。
確かお父さんはもともと執筆業の方で、自殺未遂で脳死状態になった息子さんの臓器を提供するに至った経緯を綴ったものでした。
本の最後の方に「納得できる医療を受けさせてもらい、脳死状態の息子との心の交流が充分に出来、近いうちにやってくる息子の死を家族が受け入れられるまで、周りが待っていてくれたからこそ臓器提供に踏み切れた」といった内容の事が書かれていた記憶があります。

でも、医師や看護師、病床が激しく不足していると言われる現在の過酷な医療現場の中で、こんな理想的(?)なシチュエーションて、あまり期待できないんじゃないのかな~。
他人の死の上に成り立つ臓器移植より、医療崩壊とか医師不足とか言われている今の医療現場を立て直す方が、ずっと緊急性が高くて切実に必要な事なんじゃないの?
13トリソミーのお友達の中には、手術をしてくれる病院がなくて、お家に帰れなかったり命を縮めてしまう子がいっぱいいるんですよぅ。
臓器移植を受けたい子供の命は尊くて、脳死状態だったり染色体異常やしょうがいを持つ子の命はないがしろにされても仕方ないの?

今朝の新聞記事に、健太と同じ拡張型心筋症で、渡米して移植手術を受けた男の子の、「救う会」の代表者が
「助かる命を助けられる日本にしてほしい」
とコメントを載せていました。

それは、脳死状態の子供に対しても同じ事だと私は思います。

脳死状態の子供の命は、臓器移植を受ければ元気になるかもしれない子供の命より本当に軽いのですか?

参院の理性ある判断に期待したいと思います。

長男も!

2009年06月16日 | 育児
今日は、長男(9歳)が健太のかかりつけのこども病院にデビューしました。

先月小学校の健康診断結果で「甲状腺炎の疑い」という通知をもらって来て、いつも行っている小児科で血液検査をしても異常が見つからず、大きい病院で精密検査をするようにと勧められて(是非こども病院を!と希望して)紹介状をもらって行って来たのでした。
今日は総合診療科で診察と採血をしてもらい、2週間後に内分泌科で超音波検査の予定です。
今日の診察の感じでは、もともと人より甲状腺が大きいだけで、ホルモン分泌の異常などはなさそうだとの事でした。

診察中に初めて知ったのですが、長男、何と去年も同じ診断結果を学校からもらってきていたそうです。
去年の5月は健太の一大事(拡張型心筋症の発症、気管切開)で母は家の事をほとんど把握していなかったので、今更ながら長男に申し訳なく思い、自分のダメ母ぶりが情けなくなりました…。
上の二人の通院はいつもじいちゃん(ダンナの父)に任せているので、長男の診察に立会ったのは、健太が生まれてから初めてだったかもしれません。

今日はモチロン健太も同行するつもりだったので、前もって(無理矢理)神経科の予約を入れてもらって、6月分の吸引物品を受け取ってきました。
健太の主治医に「外来で会うのは久しぶりですね。」と言われ、数えてみたら10ヶ月ぶりの外来再デビューでした!

そう、健ちゃん先週の定期外来も入院でキャンセルになってしまい、5月初旬の退院から一度も外来に出ていなかったのです。
ブログの更新をさぼっている間にも、脱水が原因と思われる発熱と嘔吐で5日間入院していました。
嘔吐した日は、一番長い付き合いの健太の親友に最後のお別れをしに行くはずだったので、悲しみのあまり具合が悪くなってしまったのかなーなんて思っています。

脳死と臓器移植

2009年06月02日 | 育児
今日家で仕事をしながら、家族が付けっ放しにしていたテレビの音を、聞くともなしに聞いていた。
テーマは、国会で審議されている国内での子供の臓器移植について。

興味をそそられたので、仕事の手を休めてテレビを見ていたら、ネットで知り合ったはるにゃ~くんとはるにゃ~ママさんが出ていた。
はるにゃ~くんは、大人でいう「脳死状態」のままお家で暮らしていた小さい男の子で、今年の春に天国に行ってしまった。
はるにゃ~ママさんとは、ゆっこさんちのふうちゃんのバースデイのサプライズプレゼント企画が縁で知り合った。
健太が退院して仕事が軌道に乗って、ゆっくりネットが出来る環境になったら、声をかけてくれたお礼をかねてブログに遊びに行こうと思っていたのに、叶わないままだった。

番組には、健太と同じ心臓の病気で心臓移植を受けるために海外に行ったのに、結局は病状が進行して手術を受ける前に亡くなってしまった赤ちゃん(臓器提供を受ける側)の話と、脳死状態で幸せにお家で暮らしていたはるにゃ~くん(臓器提供をするかもしれない側)の話が紹介されて、考えさせられてしまった。

健太の病気のひとつ拡張型心筋症は、進行性の病気で、βブロッカーで進行を遅らせる事は出来るものの、心臓移植以外に助かる道はない。
もし健太の心臓以外が健常だったら、私も手術を受けさせるべく奔走するに違いないと思う。
方や、脳死状態になってもおかしくないアクシデントを経験し、心臓が動いていて呼吸器を使えば成長を続けるかもしれないわが子の命を、脳波がフラットだからといってあきらめるなんて絶対に出来ない事も実感している。

もし国内での子供の臓器移植が認められたら、脳死状態の子の生きる権利はどうなるんだろう?
臓器移植を受けたい人も脳死状態の人も、同じように生きたいと思っているはず。
本人の意志を確認出来ないまま、親の一存で臓器提供が出来るなんて、すごい違和感あるなあ。