ある朝

ある朝、電話が鳴った。多分、先週だったと思う。その日は何故か朝から電話が鳴る日だった。

新里陽一さんからの電話だと分かったのは、勘の所為じゃなくて単に携帯にディスプレイされたからで、やっぱり変な胸騒ぎがした。

用件はよく分からないが、時間的になんとかなったし、「デ、ジカメ…」って言っていたのは聞き取れたので用件に対してと言うよりは新里陽一という人物に対して「YES！」と言った。

次の日　YELLOW PLANT GALLERY　を訪れると見慣れない造形物がアトリエの横（屋外）にあった。電話の用件とはその写真を撮ることだった。なんとなく張り切って20枚位撮った。撮り終わると仕事に向かわなければなんなかった。新里さんは凄く感謝してくれて、「コー、ヒーを飲、んでいってく、れ…」と、ご満悦だった。

しかし、写真を撮るには撮ったが、それをどうすればいいのか？次の指示は1週間経った今もない。

写真を撮ったには撮ったけど…それを、どうして欲しかったのだろう？そして、僕はこの写真をどうしたらいいのだろう…？