「昨年も、楽しかったです…」 （過去の日記から）

　エコ・ブラックさんでした。

今まで嫌というほど、色んな人に会ってきた。まぁ…変な人との出会いは多分、人生の中でも重要な部類に入るイベントだと思う。うん、人生の醍醐味。

　先週の金曜日一本の電話が入った。「リアカーで日本縦断している人を見つけたから今夜『山ぶどう』連れてってもいいか？！」って。かなり、興奮した口調だったから「今から、行きます！」って答えたと思う。

　リアカーだとぉ！？…夜まで待てない！


　　自分も旅で沢山の人にお世話になってきた…更には写真のタイトルに「人々の善意を小銭で買い叩く地球の歩き方」なんてつけているどうしようもない人間だ。最悪なことに「お世話させてやっている」みたいなスタンスであった。

　まぁ、それも今は昔…。

「そういうもんはちゃんと返さんといけない！」っておばあちゃんが言ってた。
　実際、この時はそんなこと考えていなかった。

　エコ・ブラックさんこと酒井さんは宗谷岬を出発して、51日目で雫石に着いた。空き缶を拾いながら、しかもそれを「車椅子にしてミャンマーに送る」という崇高な使命を背負っている。拾いながら沖縄を目指している。8トン拾うとか言ってたからね。なんだか、凄いでしょ。

　エコって言葉がどうも苦手なんだけど、彼は「まぁ、なんとなく」ってな感じでよかった。
　崇高な目的の割には、笑顔が人より可愛らしい普通の若者だった。
「それ、面白そうだねぇ！」って感じで始めた匂いがして、そんなところがカッコよかったりした。
　
　多分、彼は一人旅で何かを掴むんだろうな。そして、もっと凄くなる。

　もっと凄く！とかって結構大事なことじゃないのかなぁ、当たり前だ。

　今日の自分は昨日よりマシになっているんだろうかね…。

　確実に距離という歩みを進めている彼の様に…。