トルコ北西部で1999年に起きた地震で、発生直前に震源域の地盤の電気抵抗値が急激に低下し、電気が通りやすくなっていたことが分かったと、東京工大火山流体研究センターの本蔵義守特任教授(地震電磁気学)らが発表した。
岩石間に含まれる水の状態が変化したためとみられ、本蔵氏は「地震の前兆現象に関係している可能性があり、他の地震でも同様な現象があるか観測データを集めたい」と話している。
地震は、マグニチュード(M)7.4で、1万7000人以上が死亡した。
研究チームは、トルコの北アナトリア断層付近で、電気の通しやすさを示す電気抵抗値の変化などを測定中、地震に遭遇した。
今回、地震発生4日前から2日後まで、震源付近の4カ所で測定したデータを解析。その結果、発生約20分前から、深さ3~6キロ付近で電気抵抗値が最大で約50%低くなっていたことが分かった。値は1カ月後に元に戻った。
地震発生直前に、地盤内の圧力が変化したことで、岩石周辺が水分で満たされ、電気が通りやすくなったと同時に、断層が滑りやすくなった可能性があるという。
地震
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