The Society of Helical Carbon ヘリカル炭素学会

Helical C (CMC), PAT PCT/FDA JP & TH (Food), SM TH FDA (Med)

免疫療法/代替医療

2018-10-11 10:36:49 | がん

「亡くなる1年前、京都大学に“近い将来ノーベル賞間違いなし”と言われている免疫学の教授がいるということで、主治医を通してがん細胞を送り、特別な抗がん剤を作ってくれないかお願いをしていたそうです」(歌舞伎関係者)

 昨年6月22日に亡くなった小林麻央さん。乳がんは肺、大腸や小腸に転移し、彼女の夫である市川海老蔵や親族は、あらゆる治療法探しに奔走した。すがった先の1人が、今回2年ぶり26人目の日本人としてノーベル賞の受賞が決まった京都大学の本庶佑特別教授だったという。

ただ、薬の開発には時間と莫大なお金がかかりますので、麻央さんは具体的な治療につながらなかったのかもしれません」(同・歌舞伎関係者)

 

『オプジーボ』でみるみる回復

 12月10日にノーベル医学・生理学賞を受賞する本庶教授の成果は、がん免疫治療薬『オプジーボ』に結実し、多くの命を救っている。元首相の森喜朗氏もその1人だ。

「政界引退後に肺がんを患い、手術を受けても病状が回復しなかった。'16年には髪の毛が抜け、酸素ボンベなしでは移動が困難な状態に。奥さんは主治医から“もって今年いっぱい”と余命宣告を受けていたそうです」(政治部記者)

『オプジーボ』で治療したところ、みるみる体調が回復。

あまりに元気になりすぎて、昨年出版した著書のタイトルを当初の『遺言』ではなく、『遺書』に変更したと本人が話しています」(同・記者)

『NPO法人21世紀構想研究会』の理事長で、科学ジャーナリストの馬場錬成さんは、

「免疫療法は、効く場合と効かない場合があります。がんはさまざまな種類があり、詳しく分類すればおおよそ数百種類になると言われています。また、人間の体質によっても効果のある治療薬は異なります。患者と主治医が相談し、信頼関係を築き、がんと向き合い、ピタリと合う薬を探すことが理想的です


 とはいえ、がん患者には希望の光に映る薬。

 現在、がん闘病中の女優、古村比呂は自身のブログで《ノーベル医学賞・生理学賞を受賞された本庶佑氏おめでとうございます。がん患者にとって希望が持てます!! がんの三大治療法「手術療法」「化学療法」「放射線療法」に「免疫療法」が加わる時がとても待ち遠しい》

 と、あらゆるがんに免疫療法が効く日が訪れることに期待を寄せている。

 現在は、肺がんや胃がんなど、7種類のがんに使用することが承認されている『オプジーボ』。前出・馬場さんは、

がん細胞は免疫機能を麻痺させます。その麻痺を防ぐ薬が『オプジーボ』です。簡単に説明すると、人間が持っている免疫力を正常の状態にして、がん細胞をやっつけようというものです。人間本来の状態に戻すという意味で、理想的な治療法だと思います

 10月3日付『東京新聞』で本庶教授は《がんは死なない病気になる日が、いずれ来ると思う。時間の問題でしょう》と語る。受賞の快挙が未来を明るく照らす。

https://www.msn.com/ja-jp/news/opinion/小林麻央さんも頼ったがん患者にとっての希望、『オプジーボ』って%ef%bc%9f/ar-BBOd0hc?ocid=spartanntp#page=2

 

免疫療法(国立がん研究センター/がん情報サービス)

https://ganjoho.jp/public/dia_tre/treatment/immunotherapy/index.html

 

期待が高まる免疫療法 いよいよオプジーボが承認

https://www.gan-info.jp/dendritic/newspickup/article05/

 

代替医療

https://ja.wikipedia.org/wiki/代替医療

 

補完代替医療

http://www.zaitakuiryo-yuumizaidan.com/textbook/pdf/3-8.pdf


オプジーボ指定癌のみ治癒率30%、NATURE等医学的エビデンスは90%嘘(本庶佑)

2018-10-06 23:31:58 | がん

10月1日夜、ノーベル賞受賞の知らせがテレビやネットで報じられて以来、スキルス胃がん患者会のNPO法人「希望の会」に、相談の電話が殺到している。

「ノーベル賞でオプジーボのことを知ったのですが、どこに行ったら受けられるのしょうか?」

「なぜ最初からオプジーボが受けられないのでしょうか?」

電話を受けた希望の会は、患者の気持ちを受け止めながら説明する。

現在、胃がんでは他の化学療法後に進行・再発したがんにしか効果が証明されておらず、一次治療や二次治療には使われないこと。

夫の哲也さん(享年54)が亡くなる直前、免疫チェックポイント阻害剤の治験を受けたことがある。甲状腺の機能が悪化して中止し、その2か月後に亡くなった。スキルスがんの一部に効果が見られたという学会報告があったようだが、残念ながら、希望の会の仲間で効果があった人はまだいない。

免疫チェックポイント阻害剤

ノーベル賞で話題になったオプジーボなどの「免疫チェックポイント阻害剤」は、がん細胞が免疫細胞にかけたブレーキを外すことで免疫の力を回復し、がん細胞への攻撃力を強める薬だ。

本庶さんらの研究グループは、ブレーキ役の「PD-1」という分子を発見し、マウス実験でこの分子の働きを抑えることで免疫が活性化し、がんへの攻撃力が強まることを証明した。

この成果を元にして2014年に承認されたオプジーボ(一般名・ニボルマブ)以降も、本庶さんと共同受賞したジェームス・アリソン教授が発見した別の分子「CTLA-4」を標的とした「ヤーボイ(同・イピリムマブ)」などが開発され、日本では5種類の免疫チェックポイント阻害剤が承認されている。

画期的な薬だが、万能薬ではない

免疫チェックポイント阻害剤は、これまでの治療薬と全く違う作用で、初めて従来の抗がん剤の効果を上回った画期的な薬です。再発・進行がんへの適応がほとんどですが延命効果も明らかになり、悪性黒色腫では手術後の投与で治癒率が上がることもわかっています。今後のがん治療薬で中心的な役割を果たす可能性があるのも確かです。しかし、よく効果が出る人は20%程度で、皮疹や甲状腺機能の悪化、免疫に作用するのでリウマチやギランバレー症候群のような自己免疫疾患など重い副作用もよく見られる。期待を持たせ過ぎるのは危険です。

免疫チェックポイント阻害剤は効果が出るように使うのが難しいですし、副作用に対応するためにも、製薬会社が施設要件や医師要件を定めています。

製薬会社も効果不明な免疫細胞療法と免疫チェックポイント阻害剤を併用し、重い副作用で死亡した患者が出たことを医薬品医療機器総合機構に報告している。

「ネイチャー誌、サイエンス誌の9割は嘘」 ノーベル賞の本庶佑氏は説く

ノーベル賞の本庶さんの記者会見をネットで見てとても好感が持てた!
・ネイチャー、サイエンスに書いてある事の9割は嘘
・日本には製薬メーカーが30もあって多過ぎ(世界にはメジャーが20位)
・小野薬品が癌免疫療法の開発に貢献した訳じゃない。特許使用権を与えただけ
・教科書に書いてある事は嘘


和田秀樹氏「日本の医学界は宗教団体のよう」薬は押し売り状態、だから医者は飲まない

https://toyokeizai.net/articles/-/97488

 

南果歩、乳がん啓発イベント「ピンクリボンシンポジウム2017」(2017.10.01.)

乳癌標準治療(ハーセプチンという抗がん剤治療をストップしています。抗ホルモン剤の投薬もストップしています。)を放棄して、代替療法に切り替えました。

Pink Ribbon Festival

http://www.pinkribbonfestival.jp/festival/

 

医師が抗がん剤であることを十分に認識しないまま処方で患者死亡/私大医裏口入学の結果

https://ameblo.jp/socbhe2/entry-12396986623.html

 

私大医学部裏口入学が、がん標準療法マニュアル医師によるがん死屍累々のエビデンス

https://ameblo.jp/socbhe2/entry-12392844592.html

 

癌標準治療以外は不採算で患者受入拒否の聖路加国際病院、日本医科大病院赤字経営危機

https://ameblo.jp/socbhe2/entry-12338037514.html

 

京大医に巨額裏金 抗がん剤エビデンス捏造疑惑の一方、代替医療叩きで患者の屍累々

https://ameblo.jp/socbhe2/entry-12308201025.html

 

さいたま日大病院崩壊、日本医科大病院医療崩壊の瀬戸際でも、「歯科医師のようになりたくない」

https://ameblo.jp/socbhe2/entry-12290634176.html

 

抗がん剤治療は効果が無いとの日本政府によるエビデンス

https://ameblo.jp/socbhe2/entry-12269381943.html

 

ノーベル賞学者本庶佑(ほんじょ たすく)のパラドクス『教科書を信じるな!科学論文の9割はウソ』

https://blog.goo.ne.jp/syokunin-2008/e/ddcfd611a5e571232da7f32d1195e684

 

癌患者の半数が民間療法を利用しているむという現実

https://ameblo.jp/socbhe/entry-12334681362.html

 

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181003-00010000-bfj-soci&p=1


コーヒーには「発がん性」の警告表示が必要だ/米カリフォルニア州判事が判断

2018-04-13 23:22:45 | がん

「コーヒー」の画像検索結果

米カリフォルニア州上位裁判所の判事は28日、州内で販売されるコーヒー商品に発がんリスクを警告するラベルを貼るべきとする判断を下した。

裁判所文書によると、判事は、スターバックス<SBUX.O>などコーヒーを提供する企業はコーヒー豆の焙煎時に生じる化合物(アクリルアミド)が健康を害するリスクがわずかであることを証明できていないと判断した。

「コーヒー発がん性警告」の画像検索結果

被告となったのは約90社

この訴訟で被告となったスターバックス、ダンキン・ドーナツ、JMスマッカー<SJM.N>など約90社は、この判断に異議があれば、4月10日までに申し立てる必要がある。各社はコメントの求めに応じていない。

「コーヒー発がん性警告」の画像検索結果

カリフォルニア州に拠点を置く毒物に関する教育研究団体(CERT)は2010年、商品に高水準の発がん性化学物質アクリルアミドが含まれていることを消費者に告知していないとしてスターバックスなどを提訴。CERTは、アクリルアミドはカリフォルニア州の法律で発がん物質に分類されているため、コーヒー販売店は州内の消費者にラベル表示でリスクを警告すべきだと主張している。

裁判所の文書によると、審理の第1段階で、企業側はコーヒーに含まれるアクリルアミドが「重大なリスク水準」にないことを示せなかった。そのため第2段階では、企業側は消費者がコーヒーを飲み続けることでさらされるアクリルアミドが容認できる水準にあることを示そうとしたが、判事はこれが証明されたと認めず、警告ラベルの表示が必要との判断を下した。

https://toyokeizai.net/articles/-/215048

 

https://www.reuters.com/video/2018/04/03/%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%92%E3%83%BC%E3%81%AB%E7%99%BA%E3%81%8C%E3%82%93%E6%80%A7%E8%AD%A6%E5%91%8A%E8%A1%A8%E7%A4%BA%E3%82%92-%E7%B1%B3%E3%82%AB%E3%83%AA%E3%83%95%E3%82%A9%E3%83%AB%E3%83%8B%E3%82%A2%E5%B7%9E%E3%81%AE%E8%A3%81%E5%88%A4%E6%89%80%E5%AD%97%E5%B9%95%E3%83%BB30%E6%97%A5?videoId=414375286

 

アクリルアミド(acrylamide)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%AF%E3%83%AA%E3%83%AB%E3%82%A2%E3%83%9F%E3%83%89

 

食品に含まれているアクリルアミド(農林水産省)

http://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/acryl_amide/a_kiso/syokuhin.html

 

加工食品中アクリルアミドに関するQ&A(厚生労働省)

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/kagaku/topics/tp021101-1.html

 

コーヒー(Koffie)

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%92%E3%83%BC

 


抗がん剤(医療用医薬品)誇大表現、広告違反30件

2018-04-12 23:08:05 | がん

医師は「抗がん剤の限界」を熟知している。

知らないのは、患者だけ

 

医師が処方する「医療用医薬品」に関する製薬会社の広告について、厚生労働省が医療機関を通じて実態を調査したところ、抗がん剤など23製品で効能の誇大表現など法律や通知に違反する疑いのあるケースが、計30件あったことがわかった。同省は、製薬会社に情報提供の適正化を求める指針を作成する。

 


 調査は2017年度の2か月間実施。全国の医療機関の医師ら20人程度をモニターに指定した。医師にパンフレットなどで製品情報を提供する医薬情報担当者(MR)の説明などで、問題がありそうなケースの報告を求めたところ、「事実誤認の恐れのある表現を使った」(9件)などの事例が見つかった。

 


 こうした事例が後を絶たないため、同省は指針の中に、MRを監督する部門の設置など社内体制の整備や、MRへの教育を製薬会社の責務とすることなどを盛り込む方針だ。

 

https://medical-tribune.co.jp/news/2018/0412513859/

 

医薬品等の広告規制について(厚生労働省)

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iyakuhin/koukokukisei/index.html

 

がんの代替医療とは?世界中で取り入れられている新しいがん医療の考え方(がんメディカルサービス)

https://www.g-ms.co.jp/blog/alternative-medicine

 

近藤誠

https://ja.wikipedia.org/wiki/近藤誠

 

高齢者へのがん医療の効果にかかる研究報告-進行がんにおける抗がん剤治療と緩和治療との有効性及びその適正使用-今後、全国がん登録などを活用した大規模調査が望まれる(国立がん研究センター)

https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2017/0427/index.html

 

IV期 75歳未満
IV期 75歳以上

  • 肺がん IV期 75歳未満 

    抗がん剤治療あり(1)140人/なし(2)46人

  • 肺がん IV期 75歳以上

    抗がん剤治療あり(1)8人/なし(2)11人

 

生存率はがんと闘い共存するための一つの指標 国立がん研究センターが5年生存率など2報告書を公表(2017.8.21.)

https://scienceportal.jst.go.jp/news/newsflash_review/review/2017/08/20170821_01.html

 

医薬情報担当者(medical representative、MR

https://ja.wikipedia.org/wiki/医薬情報担当者

 


吐き気・嘔吐

2018-03-04 00:53:00 | がん

◆「吐き気」「嘔吐」の症状が起こる原因は?

「吐き気・嘔吐」の画像検索結果

そもそも吐き気はどうして起こるのでしょうか? 「吐き気」とは広い意味では、めまい、腹部全体の不快感、食欲不振、嘔吐感などの不快な感覚を指します。脳の嘔吐反射中枢が刺激されると吐き気が起こりますが、この中枢が反応する理由は様々です。

最も多いのは、消化管の働きが乱れて嘔吐反射中枢が刺激されるケースですが、それ以外にも船や自動車などの乗り物の揺れや、妊娠初期の吐き気、モルヒネなどの鎮痛剤や、癌の化学療法薬などでも吐き気が起きることがあります。

また「嘔吐」は、食べたものや胃酸・胃液などの胃の内容物が、強力な力で胃から逆流してしまう症状です。胃袋を風船と考えてみましょう。風船がパンパンに膨らんだ状態(医学的には「胃の内圧が高まる」という)や、風船を外からグイグイと押した状態(医学的には「腹圧が高まっている」という)になった場合、嘔吐が起きます。

よくあるのは二日酔いの時や、腐ったものを食べた時だと思いますが、これは過剰なアルコールや腐敗した食物など、有害なものを吸収せずに排除しようという体の防御機構です。

吐き気・嘔吐で外来を受診する多くの場合、頭痛やめまい、腹痛など、他の症状を伴うので、医療の現場でもそれらの合併症状をヒントにしながら原因を特定していきます。

問診の際、私たち医師が吐き気・嘔吐以外の症状について最初に尋ねるのはこのためです。今回は、吐き気・嘔吐が起こる主な病気について、一緒に起こりやすい症状別にまとめました。

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◆吐き気・嘔吐に腹痛を伴う病気

■急性胃炎・慢性胃炎
ストレスや鎮痛剤服用などが原因で出血を伴うこともあり、外来ではとても多い病気です。命にかかわる病気ではありませんが、のたうちまわるような痛みが出ることもあります。胃酸を抑える薬や、胃の粘膜を保護する薬で治療。もちろんストレスが原因であればそれを取り除くのが一番の根本的治療法です。

■胃がん
50~60歳の男性に多く、ピロリ菌との関連性が指摘されています。摘出手術が必要なことが多いですが、最近は早期に見つかることも多く、うまくいけば内視鏡治療だけで完全に治療することもできるようになってきました。

■胃潰瘍(かいよう)・十二指腸潰瘍(かいよう)
みぞおちの辺りに痛みが出るのが一般的。胃潰瘍の場合は食後に、十二指腸潰瘍の場合は空腹時に痛みが出やすいとされています。ただ実際に外来で胃の内視鏡検査を数多くやっていると、「そんなに痛みは感じませんけどね」とケロッと言われる患者さんに立派な潰瘍が見つかることもあり、一概には言えないものです。

■虫垂炎
いわゆる盲腸。よくある病気ですが、痛む場所も痛みの程度も人それぞれなので、消化器内科や消化器外科の経験が豊富なベテラン医師でも診断に悩むことが多い病気でもあります。抗生物質の点滴や飲み薬で治ることもありますが、手術をしなければならないこともあります。

■腹膜炎
腹膜に起こる炎症のことで、潰瘍で胃に穴が開いた時や急性すい炎など様々な原因で起こります。薬で治ることもありますが、ひどい場合は手術が必要。

■急性膵炎(すいえん)・慢性膵炎(すいえん)
アルコールの飲みすぎや胆石が原因で起こり、七転八倒の痛みが出ることもあります。絶食安静でよくなることもありますが、ひどくなると手術が必要になることも。

■急性肝炎
A型、B型、C型などのウイルスが原因。B型肝炎、C型肝炎などの病名でも知られています。通常、安静にしていれば改善していきますが、劇症肝炎という死に至ることもある重症になるケースも。早期発見・早期治療が大切です。

■胆石症
よく見られる症状としては腹痛、発熱、黄疸(おうだん)があります。根本的治療としては手術がありますが、一時的な発作であれば、鎮痛剤、抗生物質などを内服して様子をみることもあります。

■胆のう炎
胆石症と合併して起こることが多い症状。発熱を伴い、腹痛が起こります。抗生物質の点滴などで治療します。

■尿路結石
尿路にできた結石により、七転八倒する痛みとともに、吐き気も出現する病気。強い痛みと吐き気が突然襲ってくるので、救急外来でよく見かける病気です。背中を叩かれた時に飛び上がるような痛みがあり、尿に血が混じっていればかなりの確率でこの病気でしょう。痛み止めの薬を飲みながら、尿に石が出てくるのを待つこともありますし、泌尿器科で手術をして石を取ってしまうこともあります。

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◆吐き気・嘔吐に胸焼けを伴う病気

■胃食道逆流・逆流性食道炎
胃酸を含む胃の内容物が食道に逆流することで、胸焼けなどの症状が出ることがあります。胃袋の粘膜は胃酸から守られる機能を持っていますが、食道の粘膜には防御機能がないので、胃液が触れるとダメージを受け、吐き気や胸焼けといった症状が出るのです。胃酸を抑える薬で治療します。

 

◆吐き気・嘔吐に下痢を伴う病気

■食中毒
いわゆる食あたり。経験がある方は多いのではないでしょうか。下痢を伴うことがありますので、脱水症状を起こさないよう水分補給や、原因となる細菌を死滅させる抗生物質投与が治療になります。

 

◆吐き気・嘔吐に便秘を伴う病気

■腸閉塞
消化物や消化液が腸内に溜まってしまう状態で、腹部の手術後の癒着や、大腸がん、腸重積(ちょうじゅうせき)などで起こります。ゲーゲーとひどく吐いていて便が出ていなかったら、腸閉塞の可能性が高いです。食事を止めて腸を安静にするだけで改善することもありますが、その他の処置が必要になるケースもあります。

腸閉塞はいわば道路が通行止めになって、その手前側が大渋滞を起こしている状態です。これにより腸の中がパンパンに張ってきますので、鼻からイレウス管と呼ばれるチューブを入れてガスや腸液を引いてあげることによって、渋滞緩和をします。それでも改善しないときに、原因を取り除くための手術に踏み切ることがあります。いずれにしても入院が必要な病気です。

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◆吐き気・嘔吐に頭痛を伴う病気

■くも膜下出血
脳動脈瘤(りゅう)の破裂などにより、突然激しい頭痛が起きる病気。「後頭部をハンマーで殴られたような痛み」と表現されることもあります。通常は激しい頭痛がありますが、軽い頭痛で吐き気・嘔吐が主な症状のこともあります。

■脳腫瘍
頭痛や物が二重に見えるといった症状がありますが、頭蓋骨で囲まれている脳が腫瘍により圧迫されるため、吐き気を催すことがあります。

■片頭痛
20代から30代の女性に多く、数時間から3日くらい続くズキズキとした頭痛。ひどい頭痛とともに吐き気に悩まされることが多いです。頭痛の薬を飲みたくても吐き気がひどくてうまく飲めない場合、症状がなかなか改善しないこともあります。片頭痛による吐き気が強い時は、片頭痛の内服薬の腸での吸収をしっかりするために、吐き気止めの内服薬を一緒に飲んでもらうのが効果的です。

■緑内障
眼圧が上昇する病気で、頭痛とともに吐き気、嘔吐が起こります。治療は眼科で行いますが、頭痛と吐き気を訴えて内科を受診してくる患者さんが多いので、私たち内科医としては、眼の病気もありえるということをしっかり頭に入れておかないと、診断が遅れてしまう危険もあります。

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◆吐き気・嘔吐にめまいを伴う病気

■脳出血(特に小脳出血)
小脳は体のバランスをつかさどる脳なので、ここに出血が起き障害が出ると、めまいとともに吐き気が出ることがあります。

■脳震盪(のうしんとう)
脳が激しく揺さぶられることによって起こる脳障害です。ラグビーでタックルを受けた時など、スポーツで強く頭を打った時に多いです。頭の中で脳がぐらぐらと揺らされる結果、吐き気や嘔吐といった症状が出てきます。完全に回復するまで安静にすることが大切です。

■髄膜炎(ずいまくえん)
ウイルスや細菌が原因となり、発熱やけいれんが起きることもあります。ひどい頭痛とともに吐き気が出てくることが多い病気の代表例です。

■メニエール病
吐き気を伴うようなひどいめまい、難聴、耳鳴りといった症状を起こす病気。耳の奥にある平衡感覚や聴力をつかさどる内耳(ないじ)という部分に障害が起きる病気です。専門は耳鼻咽喉科です。

 

◆吐き気・嘔吐に胸痛を伴う病気

■心筋梗塞
動脈硬化により心臓を栄養する血管がつまる病気で、胸痛が起こりますが、吐き気などの消化器症状が出ることもしばしばあります。命にかかわることもあるので、一刻も早く診断をしなければなりません。「何となくムカムカして気持ち悪い」という症状だけの患者さんもいるため、現場で心電図を取って発見し、ドキッとさせられることもあります。

 

◆吐き気に疲労感や意識混濁を伴う場合

■糖尿病
糖尿病で血液の酸性度が高くなりすぎる「アシドーシス」という症状があり、これによって吐き気が起こることもあります。糖尿病がかなり悪化した状態なので、入院治療が必要になります。

 

◆病気以外が原因の吐き気・嘔吐

■薬の副作用
抗生物質や鎮痛剤の中には、胃腸に負担をかける薬剤もあり、アレルギーで嘔吐してしまうこともあります。原因となる薬剤をやめることで改善されます。

■心因性嘔吐
拒食症や過食症を含むストレスや不安が原因で嘔吐することがあります。実際に外来で受診することも多いのですが、最初は強いストレスを感じていることを話してくれない患者さんも多く、診断に時間がかかるケースもあります。心因性のものは話しづらいこともあるかもしれませんが、私たち外来で診察している医師は、少しでも患者さんの症状を改善する方法を考えています。思い当たることがある方は、勇気を振り絞って遠慮せずに話してみてください。

■妊娠
これは皆様、おわかりですね。妊娠時のつわりでも吐き気・嘔吐の症状があります。外来では「女性を診察したら、妊娠を疑え」という言葉があるくらいで、腹痛や吐き気でやってくる女性患者さんに対しては、常に頭の片隅で妊娠の可能性はないかと注意しているものです。

以上、吐き気や嘔吐は本当に様々な原因で起こることがおわかりいただけたでしょうか? 病名の自己診断は難しい症状ですので、違和感を感じたら病院を受診してください。

 

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180303-00008599-nallabout-hlth

吐き気・嘔吐(国立がん研究センターがん情報サービス)

https://ganjoho.jp/public/support/condition/nausea.html

吐き気(タケダ健康サイト)

http://takeda-kenko.jp/navi/navi.php?key=hakike

吐き気を伴う腹痛!下痢や嘔吐もした!そんな時の原因、対処は?

https://medicalnote.jp/contents/160424-001-ID

吐き気、嘔吐がある(メディカル i タウン)

http://medical.itp.ne.jp/byouki/shoujou/hakike/

吐き気(嘔吐)が気になるとき(東京都健康長寿医療センター)

http://www.tmghig.jp/hospital/shinryou/naika/sub07.php

嘔吐

https://ja.wikipedia.org/wiki/嘔吐

吐き気・嘔吐がある方のお食事(国立がん研究センター東病院栄養管理室)

https://www.ncc.go.jp/jp/ncce/division/nutrition_management/info/seminar/recipe/recipe199.pdf

予期性悪心・嘔吐(NPO・Cancer Net Japan)

http://www.cancernet.jp/seikatsu/mind/shift/nausea/

吐き気と嘔吐(Cancer Information Japan)

http://cancerinfo.tri-kobe.org/pdq/summary/japanese.jsp?Pdq_ID=CDR0000062804

 


皮膚がん免疫治療薬「キイトルーダ」、肺がんへの使用

2016-11-25 10:11:21 | がん

厚生労働省の薬事・食品衛生審議会の部会は24日、皮膚がんの免疫治療薬「キイトルーダ」について、肺がんの治療に使うことも了承した。

 来月にも正式承認される。

 キイトルーダは、がんを攻撃する免疫機能を引き出す作用がある。皮膚がんに対する製造販売の承認は、米製薬大手メルクの日本法人MSD(東京)が9月に受けた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161125-00050006-yomidr-sctch




ガン悪液質

2016-11-17 12:11:10 | がん

「がん悪液質」の画像検索結果「がん悪液質」の画像検索結果

女優の川島なお美さんが、胆管がんにより54歳の若さで亡くなった。心よりご冥福をお祈りしたい。

死の17日前の記者会見では、川島さんの「激ヤセ」に多くの人が驚いたことと思う。そして、わずか17日後に訃報が届いたことで、衝撃を受けた人も多かっただろう。

日本人の1/3ががんで亡くなる昨今、身近な人をがんでなくした人も多いと思う。そして、現在は健康である私を含めただれしもが、がんになる可能性がある。川島さんの死は、決して他人事ではない。

「がん悪質液」の画像検索結果

 

がんにかかると人が亡くなるということは、いわば常識だろう。しかし、亡くなり方は多様で、がんイコール死という単純なものではない。

私は病理医として、数百の病理解剖を経験してきた。がんがどのように人を死に至らしめるのか、日々考えている。

本稿では、その経験をふまえ、がんと死について考えてみたい。

1)「激ヤセ」は「がん悪液質」

あくまで報道からの推定だが、川島さんの「激ヤセ」は「がん悪液質」の可能性がある(追記:このほか、手術による影響で食欲が低下したことや、がんが肝臓に広がったことも影響を与えている可能性がある)。「がん悪液質」は多くのがん患者さんが経験する。私も、ほとんど皮下脂肪がなくなり、筋肉が少なくなった患者さんを多く解剖させていただいている。

「がん悪液質」の詳細はこちらなどをご覧頂きたいが、簡単に説明すると以下のようになる。

「がん悪液質」は、がん細胞が放出する物質と、がん細胞に反応して体が放出する物質、サイトカインが、筋肉や脂肪細胞、そして肝臓に働くことによって生じる。

がん細胞は正常細胞の4、5倍の糖(グルコース)を取り込みエネルギーにしているため、全身で糖が不足する。そこでがん細胞は物質を放出して、全身のたんぱく質(主に筋肉)や脂肪を分解させる。サイトカインも全身のたんぱく質、脂肪を分解する。たんぱく質、脂肪の分解産物を原料にして、肝臓で糖が作られるのだ。こうして、がんは患者さんの体からエネルギーを奪いながら増えていく。

サイトカインはこのほか、食欲低下や貧血を引き起こし、肝臓の働きなどを抑える作用も持つ。こうしてがん患者さんの体はやせ衰えていく。

「がん悪液質」によって全身の筋肉が細くなり、体の抵抗力が弱まる。体が衰弱することで、あるいは細菌やウイルスが感染するなどの「最後のひと押し」があることで、患者さんは死に至るのだ。

「がん悪液質」による衰弱によって、枯れるような安らかな亡くなり方をする高齢者がいる。こうした「さしたる苦痛なしに、あたかも天寿を全うしたようにヒトを死に導く、超高齢者のがん」を天寿がんと呼ぶ(石川雄一、北川知行 病理と臨床 2006 Vol 24 No.12 P1275)。

しかし、高齢者ならともかく、川島さんのような若い年齢のがん患者さんを救うために、「がん悪液質」に対する治療法の開発が強く望まれる。

2)がんが体を破壊する

がん細胞が体の重要な器官を破壊することも、死の原因になる。肺にがんが広がれば、呼吸ができなくなる。肝臓にがんが広がれば、「代謝」ができなくなり、体の中に毒がたまっていく。

まれな例ではあるが、食道がんや肺がんが心臓に達することもある。また、脳にできたがんが大きくなり、生命の維持に重要な脳の一部を頭の外側に押し出す(脳ヘルニア)こともある。ほかの臓器がまだ健康であったとしても、重要臓器が侵されれば死に至る。

逆に言えば、がんがいくら巨大になっても、生命の維持に重要な部分が保たれていれば生きていくことができる。私が経験した解剖でも、がんが全身に転移しながら長期間生存された方がいらっしゃった。

3)出血も死の原因

がんはもろい細胞で、少しの刺激で出血することがある。この出血が死の原因になることも多い。肝臓にがんが広がった場合、肝臓に血液が流れなくなることで、食道や肛門などの血管に血液が逆流し、「静脈瘤」を作ることがある。この「静脈瘤」が破裂して、大出血することも死の原因になる(追記:報道によれば川島さんは吐血されたとのことなので、出血が死の原因の可能性がある)。

4)がんそのものが死因でないことも

多くのがん患者さんを解剖させていただくと、広い意味ではがんによる死と言えるだろうが、がんそのものが死因ではなかったケースに遭遇することがある。抗がん剤の副作用で、がん以外の臓器にダメージが生じ、それが原因で亡くなる方もいる。無理に治療しなくても、「がん悪液質」による衰弱死のほうが、安かな亡くなり方だったかもしれないと思うこともある。しかし、それは結果論でしかないので、抗がん剤すべてが無意味という結論は暴論だと言えよう。

5)死を知らない社会

現代はいわば死から隔離された社会だと言えよう。多くの人が病院のベッドで亡くなり、死にゆく過程を間近で経験する機会は減っている。死が「ブラックボックス化」しているとも言える。芸能人の死が私達に衝撃を与えるのも、死が「非日常」だからだろう。

しかし、人は誰でも死ぬ。いくら死から目をそむけても、死は確実に近づいてくる。

充実した生をおくるためにも、死から目をそむけず、死に向き合うことが必要なのではないだろうか。

医療者は、患者さんの死に方を知ることで、死に対する苦痛を和らげる方法の開発や、死を少し先に伸ばす治療法の開発をすることができる。

そして、医療者でない人も、死に方を知れば、死に対する漠然とした不安が和らぐのではないか。がんになったらもう終わりだ、と極論するのではなく、どのような経過をたどり死に至るのかを知ることで、それぞれの段階でできることを見極め、死に備えることができる。

もちろん、死に方を知ったとしても、自分という存在が消滅することに対する恐怖は減らないかもしれない。けれど、決して逃れることのできない死と付き合っていくためにも、「死に方の科学」が今求められている。


http://bylines.news.yahoo.co.jp/enokieisuke/20150926-00049876/

 

「がん悪質液」の画像検索結果

ガン悪液質の正体

news.livedoor.com/article/detail/11631182/

ガン悪液質の克服

gan-mag.com/qol/916.html

ガン悪液質で体力低下

palliative.web.fc2.com/symptom01.html

ガン悪液質は治るかもしれない

https://welq.jp/7981

悪液質の改善による延命の方法

http://www.1kampo.com/topics-10(cachexia).html

 

ガンの死に方

palliative.web.fc2.com/prognostic01.html


CTとMRIの違い

2016-11-14 08:23:01 | がん

「CT」の画像検索結果「CT」の画像検索結果「CT」の画像検索結果

CT

「MRI」の画像検索結果「MRI」の画像検索結果

MRI

 

脳神経外科の診療に今やなくてはならない医療機器であるCTとMRI、どう違うかご存じでしょうか。よく「MRIの方が新しく、CTよりも優れている」ということを患者さんから耳にします。この考えは正しくありません。今回はCTとMRIの違いについての話をします。

 まず、CT。X線という放射線の一種を使用して脳の中の状況を把握する医療機器です。東日本大震災での原発事故以来、皆さんの放射能被曝(ひばく)に対する意識が高まっていますが、現在医療現場においても、病気の診断、治療を行っていく上で放射線はなくてはならないものとなっています。

 CTもそのひとつですが、CT撮影で被曝する量は、体の健康に影響が出る被曝量よりはるかに少なく、心配はいりません。検査時間も数分で終わり、一般的には脳の全体的な評価を素早く見るには有益な検査です。

 また、出血病変の検出や骨の情報などはMRIよりもむしろ優れており、脳出血を疑われる患者さんや、頭部打撲による頭蓋骨骨折などの外傷を調べるためにはCTが優先されます。

 脳の血管が詰まる脳梗塞では、CTで脳に変化が出てくるまで6時間程度かかります(MRIでは発症後まもなく検出できます)が、われわれが、詰まった血管を緊急に再開通させた方がよいかの判断は、CTでの変化の有無を1番重要視しています。

 次にMRI。これは放射線でなく磁力を使用して脳の中の情報を得る検査です。いろいろな条件を変えることにより、脳内のさまざまな情報が得られます。

 脳腫瘍の場合、この腫瘍が柔らかいものか硬いものかなど、その性状までも把握できます。また脳血管の動脈硬化の程度や、脳神経と脳血管の位置関係の把握にも有用です。脳梗塞かどうかの診断もMRIを撮影することでいち早く可能となります。

 ただし、撮影時間が30分程度必要でCTに比べて長く、安静を保てない人には不向きです。また先述したように磁力で撮影するので、体の中に金属が入っていると撮影ができなかったり、できたとしても画像がゆがみを生じて正しい診断ができなくなったりします。

 以上、簡単に説明しましたように、決してMRIの方が優れているわけではなく、それぞれ一長一短があり、われわれは、患者さんの訴えをより正確に描き出した画像を得られる方を選んでいます。

 

http://www.msn.com/ja-jp/news/techandscience/%E3%80%90%E8%84%B3%E3%82%92%E7%9F%A5%E3%82%8B%E3%80%91%EF%BD%83%EF%BD%94%E3%81%A8%EF%BD%8D%EF%BD%92%EF%BD%89-%E3%81%9D%E3%82%8C%E3%81%9E%E3%82%8C%E4%B8%80%E9%95%B7%E4%B8%80%E7%9F%AD%E3%81%82%E3%82%8A/ar-AAkdVP2?li=AA4ZoD&ocid=spartanntp#page=2

 

 

MRIとCTスキャンの違いは何? | Colorda(カラーダ) - マーソ

https://www.mrso.jp/colorda/az/178/
 

コンピュータ断層撮影 - Wikipedia

https://ja.wikipedia.org/wiki/コンピュータ断層撮影
 

CT - 東芝メディカルシステムズ株式会社

www.toshiba-medical.co.jp › トップページ › 商品情報
 

がん悪液質で激痩せ

2016-11-11 23:41:26 | がん

「がん悪液質」の画像検索結果「がん悪液質」の画像検索結果

女優の川島なお美さんが、胆管がんにより54歳の若さで亡くなった。心よりご冥福をお祈りしたい。

死の17日前の記者会見では、川島さんの「激ヤセ」に多くの人が驚いたことと思う。そして、わずか17日後に訃報が届いたことで、衝撃を受けた人も多かっただろう。

日本人の1/3ががんで亡くなる昨今、身近な人をがんでなくした人も多いと思う。そして、現在は健康である私を含めただれしもが、がんになる可能性がある。川島さんの死は、決して他人事ではない。

がんにかかると人が亡くなるということは、いわば常識だろう。しかし、亡くなり方は多様で、がんイコール死という単純なものではない。

私は病理医として、数百の病理解剖を経験してきた。がんがどのように人を死に至らしめるのか、日々考えている。

本稿では、その経験をふまえ、がんと死について考えてみたい。

1)「激ヤセ」は「がん悪液質」

あくまで報道からの推定だが、川島さんの「激ヤセ」は「がん悪液質」の可能性がある(追記:このほか、手術による影響で食欲が低下したことや、がんが肝臓に広がったことも影響を与えている可能性がある)。「がん悪液質」は多くのがん患者さんが経験する。私も、ほとんど皮下脂肪がなくなり、筋肉が少なくなった患者さんを多く解剖させていただいている。

「がん悪液質」の詳細はこちらなどをご覧頂きたいが、簡単に説明すると以下のようになる。

「がん悪液質」は、がん細胞が放出する物質と、がん細胞に反応して体が放出する物質、サイトカインが、筋肉や脂肪細胞、そして肝臓に働くことによって生じる。

がん細胞は正常細胞の4、5倍の糖(グルコース)を取り込みエネルギーにしているため、全身で糖が不足する。そこでがん細胞は物質を放出して、全身のたんぱく質(主に筋肉)や脂肪を分解させる。サイトカインも全身のたんぱく質、脂肪を分解する。たんぱく質、脂肪の分解産物を原料にして、肝臓で糖が作られるのだ。こうして、がんは患者さんの体からエネルギーを奪いながら増えていく。

サイトカインはこのほか、食欲低下や貧血を引き起こし、肝臓の働きなどを抑える作用も持つ。こうしてがん患者さんの体はやせ衰えていく。

「がん悪液質」によって全身の筋肉が細くなり、体の抵抗力が弱まる。体が衰弱することで、あるいは細菌やウイルスが感染するなどの「最後のひと押し」があることで、患者さんは死に至るのだ。

「がん悪液質」による衰弱によって、枯れるような安らかな亡くなり方をする高齢者がいる。こうした「さしたる苦痛なしに、あたかも天寿を全うしたようにヒトを死に導く、超高齢者のがん」を天寿がんと呼ぶ(石川雄一、北川知行 病理と臨床 2006 Vol 24 No.12 P1275)。

しかし、高齢者ならともかく、川島さんのような若い年齢のがん患者さんを救うために、「がん悪液質」に対する治療法の開発が強く望まれる。

2)がんが体を破壊する

がん細胞が体の重要な器官を破壊することも、死の原因になる。肺にがんが広がれば、呼吸ができなくなる。肝臓にがんが広がれば、「代謝」ができなくなり、体の中に毒がたまっていく。

まれな例ではあるが、食道がんや肺がんが心臓に達することもある。また、脳にできたがんが大きくなり、生命の維持に重要な脳の一部を頭の外側に押し出す(脳ヘルニア)こともある。ほかの臓器がまだ健康であったとしても、重要臓器が侵されれば死に至る。

逆に言えば、がんがいくら巨大になっても、生命の維持に重要な部分が保たれていれば生きていくことができる。私が経験した解剖でも、がんが全身に転移しながら長期間生存された方がいらっしゃった。

3)出血も死の原因

がんはもろい細胞で、少しの刺激で出血することがある。この出血が死の原因になることも多い。肝臓にがんが広がった場合、肝臓に血液が流れなくなることで、食道や肛門などの血管に血液が逆流し、「静脈瘤」を作ることがある。この「静脈瘤」が破裂して、大出血することも死の原因になる(追記:報道によれば川島さんは吐血されたとのことなので、出血が死の原因の可能性がある)。

4)がんそのものが死因でないことも

多くのがん患者さんを解剖させていただくと、広い意味ではがんによる死と言えるだろうが、がんそのものが死因ではなかったケースに遭遇することがある。抗がん剤の副作用で、がん以外の臓器にダメージが生じ、それが原因で亡くなる方もいる。無理に治療しなくても、「がん悪液質」による衰弱死のほうが、安かな亡くなり方だったかもしれないと思うこともある。しかし、それは結果論でしかないので、抗がん剤すべてが無意味という結論は暴論だと言えよう。

5)死を知らない社会

現代はいわば死から隔離された社会だと言えよう。多くの人が病院のベッドで亡くなり、死にゆく過程を間近で経験する機会は減っている。死が「ブラックボックス化」しているとも言える。芸能人の死が私達に衝撃を与えるのも、死が「非日常」だからだろう。

しかし、人は誰でも死ぬ。いくら死から目をそむけても、死は確実に近づいてくる。

充実した生をおくるためにも、死から目をそむけず、死に向き合うことが必要なのではないだろうか。

医療者は、患者さんの死に方を知ることで、死に対する苦痛を和らげる方法の開発や、死を少し先に伸ばす治療法の開発をすることができる。

そして、医療者でない人も、死に方を知れば、死に対する漠然とした不安が和らぐのではないか。がんになったらもう終わりだ、と極論するのではなく、どのような経過をたどり死に至るのかを知ることで、それぞれの段階でできることを見極め、死に備えることができる。

もちろん、死に方を知ったとしても、自分という存在が消滅することに対する恐怖は減らないかもしれない。けれど、決して逃れることのできない死と付き合っていくためにも、「死に方の科学」が今求められている。


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バーデンバーデン

2016-11-08 17:56:40 | がん

「バーデンバーデン」の画像検索結果「バーデンバーデン」の画像検索結果「バーデンバーデン」の画像検索結果

 というわけで、前回、高校時代からの憧れの地、ドイツの黒い森を初めて訪れた、という話を書きました。この黒い森への旅には、実は、「おまけ」がついていたのであります。しかも、かなり特大の「おまけ」が。私たち日本人は、自然に深く親しむ、という気持ちを持っているわけであります。

 そして、ここで、独断と偏見が入るのですが、その「自然に親しむ」という気持ちのど真ん中に、実は、「温泉」がある、という事実があるわけであります。

 ああ、温泉。たかが温泉、されど温泉。火山の噴火や、地震などの自然災害の多い日本ですが、それに伴う「うれしいこと」として、温泉がある。

 そして、日本人の中には、「温泉」をどう楽しむか、という文化においては、世界一だという自負があるわけであります。

 誰が何と言っても、温泉のことは、私たち日本人が一番良く知っている! これは、今日のようなグローバル化した世界においても、日本人の肌に染み付いている、いわば「DNA」だと言うことができるでしょう。 その日本人が、外国の温泉にどう向き合うか、ということは、グローバル化する時代における、実に深い命題の一つでしょう。 そう、そのような思いを込めて、私は向かったのです。世界有数の温泉地の一つと言われている、バーデン=バーデンへと。

温泉地中の温泉地 

 黒い森から、平野へと降りていったところにあるバーデン=バーデン。名前からして、いかにもやる気に満ちていそうな温泉地ではありませんか!なにしろ、ドイツ語で「入浴する」という意味のある「バーデン」を、二度も重ねているわけですから。 「入浴する、入浴する」って、二段重ね、そこまでしつこく言わなくてもいい、というくらいの、まさに温泉地中の温泉地なのであります。 かつては、英国のビクトリア女王や、作曲家のブラームス、そして作家のドストエフスキーなど、数多くの著名人が滞在したというバーデン=バーデン。しかし、そこに赴くに至って、「温泉大国」日本の私は、基本的に油断していたのです。 「まあ、入ってもいいし、入らなくてもいいな」くらいの気分でいたのです。<iframe id="google_ads_iframe_/51343015/yol/yomiDr/premiumrec_0__hidden__" title="" name="google_ads_iframe_/51343015/yol/yomiDr/premiumrec_0__hidden__" frameborder="0" marginwidth="0" marginheight="0" scrolling="no" width="0" height="0"></iframe> 以前、やはり温泉で知られるハンガリーのブダペストを訪れた時も、温泉を見ても入る気がなぜか起こりませんでした。「どうせ、温水プールみたいなものなんだろう」と思っていたのです。

 そう、海外の温泉は、日本的な情緒のある温泉というよりは、「温水プール」である。そんな思い込みのようなものが、私の中にあったようなのです。 さっそく、バーデン=バーデンの街を歩きます。「なんか、立派な建物だけど、何に使うんだろう」と思いながら通り過ぎたところが、後に、実は温泉を飲ませる施設だと判明したり、やはり、日本の温泉街とは、勝手が違います。

 さて、問題の温泉場。二種類あって、「フリードリッヒの湯」は、基本全裸。みんなが「スッポンポン」で歩いているようです。私は、「それではリラックスできない!」と即座に拒否し、もうひとつの「カラカラの湯」の方に向かいました。

 「カラカラの湯」は、水着を着て入るようなのです。それって、やっぱり、温水プールでは……。

 古くからの歴史があるという「カラカラの湯」ですが、日本の感覚からすると、やはり、どうみても「温水プール」です。

 この時点でも、私は、「なんか、期待できないけど、温水プールにでも入ってみるか」程度の認識。売店で水着とタオルを買い、いざ、「カラカラの湯」へと向かいました。

 身体の中から何かがこみ上げてくる

 ここからは、写真撮影ができないので、言葉での報告となります。 結論として、いやあ、驚きました!

 見た目は、やはり「温水プール」。そこで、ドイツ人たちが、水着を着て、ぼんやりとリラックスしています。

 館内の温水プールは、ビニールのひらひらのような仕切りで外にも続いていて、いわば日本で言う「露天風呂」、実際には屋外温水プールへと至ります。そこでも、外気に触れながら、ドイツ人たちがくつろいでいます。 水温は、日本の温泉よりは低め。ぬるま湯程度の温度です。

 「やっぱり、これは、温水プールだよなあ」と思いながら歩いたり、座って空を見上げたりしているうちに、10分くらい経()った時でしょうか。そうです、「感じた」のです。

 水の力というか、肌が、なにかゾワゾワと刺激を受けている、そんな感じを。

 同時に、身体の中から、何か、泉のようにこんこんとこみ上げてくるものがありました。

 違う。単なる水じゃない! 

 この水には、何かが入っている!

 水を少し口に含んでみましたが、塩分を少し感じるだけで、わかりません。硫黄のようなものを感じることもありません。

 それでも、体中が、水から、何かを得ているということが、実感としてわかるのです。

 「なんじゃ、こりゃあ!」

 往年の名ドラマ、『太陽にほえろ!』のジーパン刑事、松田優作さんのセリフではありませんが、私は、バーデン=バーデンの「カラカラの湯」で、思わずそのように叫びたくなってしまったのです。

 いやあ、あれは、何だったのだろう?

 温泉を出た後の「お約束」のビールを飲みながら、私は、しみじみと振り返っていました。

 バーデン=バーデンの温泉には、確かに何かがある。

 日本の温泉とは違うけれども、そこには、身体を芯から元気にする、何らかの成分が入っている!

 すっかり「カラカラの湯」という「温水プール」の虜(とりこ)になってしまった私は、翌朝もまた出かけていって、ドイツ人たちといっしょに使って「はあ~」と溜()め息をついていました。

 いやあ、みなさん、世界は広いですねえ。温泉といっても、いろいろですねえ。

 ぜひ、機会があればお出かけください、バーデン=バーデン。あの水には、何か特別な力があります!

https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20151005-OYTEW62946/https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20151005-OYTEW62946/


大腸癌の治療

2016-11-07 22:10:16 | がん

◆内視鏡治療、手術治療、抗がん剤治療、放射線治療

検診で大腸がんと診断されたら、どの程度のステージにあるのかを診断したうえで、治療法を決定します。

治療法には、内視鏡治療、手術治療、抗がん剤治療、放射線治療の4種類があります。

まず、内視鏡でがんを見て、粘膜だけにとどまっているがんや、多少は粘膜下層にまで入って行ってはいるものの早期がんであれば、内視鏡で切除します。それだけで治る場合もあります。精密検査の段階で発見して、そのまま切ってしまうこともあります。

ただ、内視鏡治療は腸の中にある病変やがんは取れますが、リンパ節に転移している可能性がある場合、リンパ節は切り取れません。その場合は、手術治療になります。

手術治療の基本は、ある程度リンパ節に転移している進行がんが相手ですので、しっかりリンパ節を取ってくることになります。従来は、大きく30センチくらいお腹を切って、その手術をしていたのですが、最近では腹腔(ふくくう))鏡をお腹の中に入れて、お腹の中を見ながら細い鉗子(かんし))を入れ、リンパ節郭清(かくせい)をすることができるようになりました。この方法だと、体の傷が小さいので、痛みも少なく、回復も早いので、手術して1週間前後で家に帰れるという利点があります。

病院によってはステージに関係なく、腹腔鏡手術を行っている施設もありますが、やはり、腹腔鏡手術のデメリットもあって、大きながんや、がんが腸の壁を破ってしまっているような場合は、腹腔鏡手術は控えた方がいいのではないかと考えています。

腹腔鏡手術とそうでない手術との治癒率の違いは、まだしっかりしたデータが出ていません。がんが腸の壁を破っている場合は、お腹の中にがん細胞がまき散らされる「腹膜播種(はしゅ)」が起こる可能性もあります。専門の先生とよく相談して、治療法を決めてください。

◆人工肛門

直腸がんが肛門近くにある場合、人工肛門になることがあります。

がんは、その部位だけを取ってくるのではなくて、周囲のリンパ節もとってきます。安全域を見て直腸がんの場合はがんから離れた2、3センチ肛門近くの腸まで切るわけですが、それが肛門に引っかかってしまうようだと、人工肛門の手術になります。

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図6の赤い点のようなものが人工肛門で、腸の一部をお腹の壁に出したものです。そこにパウチという袋を張って、便を受けます。

便が肛門から出ずに、お腹の壁から出るのが人工肛門です。普通の肛門の場合は、肛門を広げて便を出したり、閉じて出ないようにしたりできるのですが、人工肛門の場合はその働きをする括約筋がないので、便をぐっと我慢するといった排便調節ができません。違いはそれだけで、あとは同じです。

なぜ、人工肛門を嫌がる人が多いかといえば、それまで排便をコントロールできていたのに、お腹の壁から便を出すために、見た目も悪いし、匂いも出るんじゃないか、便で汚れるのではないかという不安、そういうことによって日常生活に障害があると考えるからです。実は、人工肛門にならなかったとしても、直腸を大部分切り取って肛門の近くに腸をつないだ場合でも、直腸がなくなりますので、便を十分にためて一気に押し出すという直腸の作用がなくなってしまいます。便を十分にためられず、また、押し出せないために、便の回数が増えるということと、便を催してもじっと我慢できず、すぐにトイレに行かなければいけないので、なかなか、長時間の外出ができません。

 

最近は人工肛門に張るパウチが非常に良くなり、はがれるとか、臭うとか、外に漏れるということがありません。やはり、手術をする前に、人工肛門にならない方がいいのか、人工肛門にした方がいいのかを、ご自分のライフスタイルを考えて、医師とよく相談して決めた方がいいと思います。

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抗がん剤治療や放射線治療は、それによってがんが完全に消えてしまうということは、まず、考えられません。手術で取り切れない場合の補完的な治療ということになります。

大腸がんになりやすい人は、大腸ポリープの経験者、血縁者に大腸がんの患者がいる人、偏食や不規則な生活をしている人、そして加齢(老化)の影響を受けている人です。

大腸ポリープには悪性と良性があります。悪性はがんですが、良性でも放置しておくと、だんだんがんになるポリープがあります。一度、そういうポリープを作った腸は、あちらこちらにポリープを作りますから、定期的に大腸内視鏡検査をした方がいいということになります。

赤肉とか加工肉の話を最初にいたしましたが、どれだけ食べたら大腸がんになりやすいのか、あるいは、どれだけ避けたらなりにくいのかという基準がありません。適度な運動をしていた方が大腸がんにならないとも言われますが、との程度の運動をしたらならないのか、なかなか目安がありません。やはり検診、検査をきちんと受ける、いわゆる2次予防ということになりますが、それが大切です。

https://yomidr.yomiuri.co.jp/article/20151001-OYTEW52646/4/


コーヒー1日3杯で脳腫瘍リスク減

2016-11-06 00:19:33 | がん

日本人でコーヒーを1日3杯以上飲む人は、脳腫瘍(しゅよう)を発症するリスクが低いという研究成果を国立がん研究センターの研究チームがまとめた。コーヒーの成分の一部が発がん抑制に関係している可能性があるという。

国内10地域に住む40~69歳の男女約10万人に、コーヒーを飲む頻度など習慣を聞き、その後約20年にわたり経過をみたところ、157人が脳腫瘍を発症した。

研究チームは、コーヒーを1日3杯以上、1~2杯、1杯未満と飲む頻度で3グループに分けて、年齢や喫煙歴などの影響を取り除き、脳腫瘍のリスクを調べた。その結果、1日3杯以上飲む人は、1杯未満の人に比べて、脳腫瘍の発症リスクが53%低かった。

コーヒーに含まれるクロロゲン酸やトリゴネリンという成分には抗酸化作用などの働きがあり、発症を抑えた可能性があるという。一方、海外では1日7杯以上と過剰に飲むと逆にリスクが高まるとの報告もあり、研究チームは、予防効果が出やすい適量があるとみている。緑茶についても同様に調べたが、関連は見られなかった。

同センターの澤田典絵室長は「脳腫瘍の症例そのものがあまり多くなく、科学的根拠として確立するには、さらなる研究成果の蓄積が必要」と話している。

研究成果は、国際対がん連合(UICC)が発行するがん専門誌「インターナショナル・ジャーナル・オブ・キャンサー」(電子版)に掲載された。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161105-00000065-asahi-soci


妻に受けさせてはいけない手術~乳がん、子宮がん、子宮筋腫ほか

2016-07-04 23:05:24 | がん

という重大な決断を迫られるケースが、男性よりも多い。そんなとき、医師は「女性の尊厳」や「一人一人の人生」を考慮してくれるだろうか? 

早期なら乳房や子宮を残したほうがいい

 医療コンサルタントの吉川佳秀氏は、こんなひどいケースを挙げる。

 「卵巣がんの患者さんでした。医師から勧められて手術を受け、当初は『がんはキレイに取れた』と言われていたんです。

 しかし手術から半年経つと、お腹に張るような違和感がある。検査をしてみると、腹膜に水がたまる『腹膜播種』で、調べてみると腹膜にがんが広がっていました。その医師が手術で卵巣がんを取り出したときに、周辺臓器にがん細胞を散らしていたのです。

 このように意味のない手術を行い、症状を悪化させる医師も少なくない。信頼できる医師かどうかを見きわめることが重要です」

 医師は、まるで習い性のように手術をしたがる。その根底には、「手術こそが自分の仕事」というプライドや、「治療をした」という自己満足があるのだろう。

 もちろん、医師や病院の「もうけのため」という側面もある。だが患者は、そのことで症状を悪化させられ、ひどい場合には死に至ることすらあるのだ。たまったものではない。

 とくに女性は乳がんや子宮筋腫といった婦人科の病気にかかることもあり、手術を受けるべきか否かという重大な決断を迫られるケースが、男性よりも多い。

 女性にとって大きな脅威である乳がんや子宮がん(子宮頸がん、子宮体がん)について、医学ジャーナリストの松井宏夫氏はこう言う。

 「女性特有のがんは早期で発見できた場合、手術で切除はせず、乳房や子宮を残したほうがいい。患者が高齢の場合も、進行が遅いので、無理に手術をする必要があるかどうか疑問です」

 乳がんの場合であれば、乳房にメスを入れ、さらに切除することは、それ自体のストレスもきわめて大きい。

 「しかし、そうした場合でも、手術が得意な医師は切りたがる傾向が強い。手術をすると患部を切除したというハッキリした結果が得られて安心するからです。一人の意思で手術の判断をしがちな開業医にはそうした人物が多いと思う。

 一方、組織化された『乳がんセンター』などでは、複数の分野の専門家が話し合って手術をするかどうかを決めています」(前出・松井氏)

 乳房を切られたり、子宮を取られたりといった状況に突き当たった女性の精神的なショックは計り知れない。医師はそうした「女性の尊厳」や「一人一人の人生」を考慮しているのだろうか。そうではない医師も多い。


「異常なし」というウソ

 多くの女性がかかる病気として知られる子宮筋腫。手術を経験した40代の女性はこう語る。

 「子宮筋腫を患い、長い間放置していたのですが、5年前にひどい生理痛や違和感に我慢できなくなって手術をしたんです。

 手術後、お医者さんからは軽い口調で『うまくいきましたよ』と言われたのですが、ずっとお腹に不快感があり、しかも入院中に原因不明の高熱も出ました。でも、お医者さんは相変わらず『異常はない』としか言わない。私はその言葉を信じるしかありませんでした」

 女性は退院を促されたが、その前後、なんと膣から尿が漏れたという。手術の際、尿管を傷つける失敗があったのだ。

 「その後、腎臓に穴を開けて『腎瘻』を入れ、尿を直接出す手当てをしてもらったのですが、その入れ替えの際、挿入がうまくいかずに尿が逆流し、細菌感染して急性腎炎をおこしました。数日間、高熱に苦しんだ。最初は発熱の原因もわからず、こちらが調べて病名を指摘し、ようやく病院が動いてくれたのです」

 子宮筋腫の開腹手術や腹腔鏡手術は難易度が低いとされるが、それでもこうしたミスで体を傷つけてしまうことがある。

 また、そもそも子宮筋腫とは良性の腫瘍のことを指すので、時間をかけて経過を見つつ、患部だけを除去するという選択肢もある。しかし、病院側には子宮筋腫をじっくり治療するメリットは少ない。

 医療ジャーナリストの田辺功氏が言う。

 「今の診療報酬体系のもとでは、時間をかける治療は実入りが少ない。子宮の全摘出を勧めたがる病院も少なくありません。

 しかし全摘出をすると、ホルモンバランスを崩したり、子宮を失ったことに大きなショックを受けたりする。若い女性であれば、もちろん子供も産めなくなってしまいます。彼女たちの喪失感は想像するに余りあるものです」

 現在はUAE(子宮動脈塞栓術)という、子宮を摘出せずに動脈をふさぐことで腫瘍の成長を防ぐ方法もある。とはいえ、この治療法も、妊娠出産の際、早産や出血を起こすリスクがあるといわれている。

 子宮にかかわる病気でさらにやっかいなのが、子宮腺筋症だ。子宮の内側の広い範囲に病変が現れるという病気で、激しい痛みや違和感を伴う。

 医療ジャーナリストが言う。

 「子宮筋層に網の目のように病変が広がるため、子宮筋腫よりも手術の難易度が高い。手術をすると、妊娠した際に、子宮の一部が切れる『子宮破裂』という症状を起こしてしまう危険性もあります。腕のいい医師でないと手術が難しいし、基本は薬物療法で対処すべきです。

 子宮腺筋症で、すぐに『切りましょう』と提案してくる医師は信用できないと言っていいと思います」

 卵巣嚢腫の手術にも失敗のリスクがある。

 この嚢腫は巨大化すると、卵巣が突然捻転を起こし、激痛をもたらす可能性があるため、摘出が推奨される場合もある。しかし、焦って切る必要はない。前出の医療ジャーナリストが言う。

 「もともと良性の腫瘍なので、腫瘍が大きくないのに焦る必要はありません。手術を経験した人のなかには、医師に勧められて行った腹腔鏡手術で小腸を傷つけられ、大量の出血を経験した人もいるので注意が必要です」

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20160702-00049071-gendaibiz-soci&p=1


水素水(活性水素水、電解還元水)は疑似科学、加湿器-ソウル大教授に拘束令状請求

2016-05-14 17:15:04 | がん

ここ数年、スーパーなどでも見かけることが増えた「水素水」。中には普通のミネラルウオーターの3倍以上の値段で売られているものもある。医薬品ではないので効果・効能の表示はできないが、何らかの健康効果を期待して購入する人が多いようだ。実は「水素水」は、かつて別の名前で売られていた。なぜ今、水素が注目されているのだろうか。(平沢裕子)

 現在の水素ブームは、平成19年に日本医科大の太田成男教授(細胞生物学)の研究チームが「水素ガスが有害な活性酸素を効率よく除去する」とする論文を「ネイチャー・メディシン」(電子版)に発表したことがきっかけとされる。

 活性酸素は、細胞や遺伝子を傷付け、がんや多くの生活習慣病を引き起こす元凶とされるだけに、ラットでの研究とはいえ、水素ガスの効能に注目が集まった。この論文の発表が報じられて以降、水素ガスを発生させて水素水を作る機器や水素を含むサプリメント、化粧品など水素をうたった商品が次々と登場した。

 このうち、最もよく見かける水素水は、水素ガスが溶け込んだ水のこと。ネット通販やコンビニなどで水素水を販売する飲料メーカーは「水素は健康で話題の素材。今のところ効果は分からないが、人への研究がいろいろ進んでおり、素材としての価値が高い」と説明、売り上げも好調という。

 水素水は医薬品ではないので、商品の宣伝として健康や美容への効果をうたうことはできない。だが、ネット上には「がんが好転した」「ダイエットにいい」「うがいをすると口臭予防になる」など、一般論として水素水にさまざまな美容・健康効果があることをうたったサイトが多数存在する。

 こうした中、明治大情報コミュニケーション学部の石川幹人教授は、水素水(活性水素水、電解還元水)に一般に言われるような美容や健康への効果があるかを評定。「疑似科学である」と結論付け、運営するサイト「疑似科学とされるものの科学性評定サイト」に1月、公表した。疑似科学は「ニセ科学」とも呼ばれ、科学的表現で科学を装っているが、とても科学とは呼べないものを指す。

 『なぜ疑似科学が社会を動かすのか』(PHP新書)の著書もある石川教授は、「今話題の水素水の多くは、電解還元水のことで、かつてアルカリイオン水と呼ばれたもの」と指摘。水素水の評定をしたことについて、「キャッチーな『水素』という言葉をつけることで、売り上げを回復しようという意図が見えたから」と説明する。

 アルカリイオン水は、アルカリ性の電解水のこと。一般的な水は、水素と酸素からできており、それを電気分解すると、酸素を多く含んだ水「電解酸性水」は陽極側に、水素を多く含んだ水「電解水素水」は陰極側に生成される。この陰極側に生成された電解水素水は、以前は「アルカリイオン水」と呼ばれることが多かったが、今は「水素水」といわれているわけだ。

 つまり、中身は変わらないのに、一時期を経て、同じ「水」が名前を変えて売られ、あたかも新しい「水」として注目されているのが実情だ。

 アルカリイオン水は、「体内を弱アルカリ性に変え、消化不良や慢性下痢、アトピー性皮膚炎に効果がある」などとされ、健康ブームに乗って、平成4年ごろから生成器が、15年ごろからボトル詰めの水が、それぞれ急激に売り上げを伸ばし、一時は数百億円の市場規模となった。今でもアルカリイオン水の生成器は市販されているが、水素水の勢いに押され気味だ。

 また、水素水の中には、水を電気分解するのでなく、濃度の高い水素水を水に溶け込ませるタイプもある。こちらの場合は、アルカリイオン水とは区別される。

 市販の水素水について、日本学術会議の副会長時代にホメオパシーなどの疑似科学問題を扱ったことがある東京大の唐木英明名誉教授(薬学、獣医学)は「高濃度の水素といっているが、それでも水素濃度が低過ぎる。飲んだ水素は胃の中で消えてしまうだろう。仮に、水素が血流に乗って体の組織に到達したとして、それがどのような作用を発揮して疾病治療につながるかの説明がない」とし、「水素には何かの効果があるかもしれない。しかし、市販の水素水に効果があるかと言われれば、ゼロだろう」と手厳しい。

 「疑似科学とされるものの科学性評定サイト」の評定も、「ヒトへの健康効果についての具体的な研究成果と呼べるものはないといってよい」「仮にヒトに対しての抗酸化作用があったとしても、そこから健康効果に結びつけるためにはまだいくつもの段階を経る必要があり、仮説検証を繰り返し行わなければならない。具体的な疾患への効果などは『まだよく分からない』とするのが妥当」としている。

 石川教授は「水素の健康効果はいろいろな研究が行われているというが、結果はまだ出ていない。研究途上のものは、場合によっては効果がないだけでなく、有害という結果が出る恐れもある。一般市民に向けて利用を促してはいけないと科学的に判断すべきだ」と話している。

 国民生活センターは今年3月、水素水生成器による活性酸素の抑制機能は、必ずしも体内の活性酸素の量を減らすといった健康面への効果を示すものではないとして、消費者に対し「買う際は慎重に判断して」と注意を促した。同時に、「水道水に含まれる活性酸素の量を抑制する」とうたって水素水生成器を販売する2事業者に対して、水の活性酸素の量を抑制するとどんな効果があるのかを明確に記載するよう要望した。2事業者は同センターに対し、効果については明らかにせず、「法律遵守を徹底していきたい」と回答した。

 また消費者庁は今年3月、「がんに効く」などとうたって水素水を販売した事業者に対して、商品の効能に関する不実告知(実際は認められていないのに告知すること)などを理由に一部業務停止命令を出した。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160514-00000526-san-life

 

<加湿器殺菌剤事件>“オキシーに有利な報告書”ソウル大教授に拘束令状請求=韓国検察

「加湿器殺菌剤」の有害性研究結果を操作してオキシーに有利な報告書を作成した疑いを受けているソウル大学獣医科大のチョ某教授(57)に対し、拘束令状を請求した。

 ソウル中央地検の加湿器殺菌剤被害者事件特別捜査チームは6日、オキシー・レキット・ベンキーザー」(現RBコリア)側に有利な報告書を作成した疑いを受けているチョ教授に対して証拠偽造、収賄後不正な措置などの容疑で拘束令状を請求したと明かした。

 先立って検察は去る4日、チョ教授の研究室や住居などを家宅捜査していた中、チョ教授を緊急逮捕した。検察はこの日、同様の疑いを受けている湖西大学のユ某教授の研究室や住居なども家宅捜査した。

 チョ教授とユ教授は2億ウォン(約1800万円)以上の雇用費を受け取りオキシー側に「加湿器殺菌剤と肺損傷の因果関係が明白ではない」という内容が込められた研究報告書を提出したという疑いを受けている。

 検察は彼らがオキシーと共謀して加湿器殺菌剤の有害性研究結果を操作したものと疑っている。オキシーは2011年11月、疾病管理本部が「加湿器殺菌剤は人体に有害だ」と発表すると、これに反論するためにソウル大と湖西大に実験を依頼した。

http://www.wowkorea.jp/news/korea/2016/0506/10165638.html