八丈島の方言で遊ぼう 

方言だけだよ わかりんのうこともおじゃるのうが!?あんでもかってみればよけどうじゃ

しょて~~~の訳文ぜーんぶ

2020-01-09 14:19:38 | つぶやき

むかしむかし、ある村に大きな川が流れていました。

いつも、ゴウゴウと音をたてて流れる川でした。

村の人たちは、川のむこうへわたるのに、いつもなんぎしていました。

村人たちはなんども橋をかけようとしました。

でも、なんど橋をかけても流されてしまいます。

そこで、村人たちは、村一番の大工の彦造に橋をかけることをたのみに行きました。

「彦造さんよ、なんとか川に橋をかけてくれないかね」

「だれがやっても失敗ばかり。あんたしかできないよ」

彦造は、川まで行って考えました。

「すごい流れだな。こんなに流れが強くては、橋をかけるのはむずかしい」

「そうはいっても、橋がないと村の人もこまるし、何とかいいちえはないもんかな」

「わっ、鬼だ!」彦造はびっくりしてにげだそうとしました。

「おいおい、にげるな。ところで、さっきから川を見ながら何をぶつぶついってるんだ?」

おどろきながらも、彦造は答えました。

「ああ、この川に橋をかけるようにたのまれたんだが、どうやってかけたらいいかわからないのさ」


「この川に橋をかけるって?そいつはむりだ。おれならできるが、人間にはできっこないさ」

「でも、橋がないと村の人もこまるしな。何とか助けてくれないかい?」

彦造は、鬼にたのみました。


「かけてやってもいいが、その代わりお前の目玉を二つともくれるかい?」

「いや、それはこまる、何もみえなくなってしまうじゃないか」

「じゃあ、おれの名前を当ででごらん。そうしたら目玉はいらない。三日目にまたここへ来い。おれの名前を当てたら、橋をかけてやろう」

鬼はそういうと川の中へすがたを消しました。


彦造は、家に帰って考えました。「鬼の名前ってなんだろう?鬼吉、鬼助、鬼平……。う一ん、わからん」

彦造は3日の間、考えに考えましたが、いくら考えてもわかりません。

「こうなったらしかたがない、村の人のためだ。私の目玉とひきかえに、鬼に橋をかけてもらうしかないなあ」

その時、家の外で子どもたちが歌う芦が聞こえました。

「鬼の鬼六目玉が好きで~大工の彦造目ん玉なくす~」

「そうか、鬼六か。よ~し、わかったぞ」

彦造は、川へ行きました。

すると、この前の鬼がでてきました、

「おい、おれの名前はわかったか?』

「え~っと、鬼助」

「いやいやちがう」

「それなら、鬼平」

「いやいやちがう」
「それじゃあ、鬼八」

「いやいや、おしいな」

「さあ、もうあきらめろ。どうせ当たりっこない。さあ、さあ目玉をよこせ」

鬼はそう言うと、彦造に手をのばしてきました。

そのとたん、彦造は大きな声で言いました。

「お前の名前は、鬼六だ」

「わつ」

鬼は、自分の名前を呼ばれたとたん、おどろいて川の中へすがたを消してしまいました。

鬼がすがたを消しでしばらくすると、みるまにりっぱな橋がかかりました。

こうして、川に橋がかかり村人たちは大喜びしました。

一一一おしまい一一一
こいでおわりだあよ




しょて~~~の 最終回

2020-01-09 14:09:07 | 昔ばなしだよ

おにめがまじゃけて、ようらんしたあると、いつのかまん、

がんじょうそうどう、でいじけ、はしが、かかろうだら。

そごんなって、こうげいはしがかかって、

むらんしゅうわ、すご~く、うれ~しがらら、てよ、はなし。

こいでおわりだあよ。→おしまい




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