競馬は観戦スポーツであると認識するところから、競馬エッセイが生まれる。スポーツを演じる、闘う人馬、コミュニケーションを交わす人馬、そして彼らに関わる人々から物語が生まれる。
かつて寺山修司は「馬の個人史」ということを言った。ヒカルメイジ、コマツヒカリの兄弟は青森の盛田牧場に産まれ、雪解けの泥田のような牧場を走り回って育った。だから彼らは重馬場や不良馬場を苦にしない。
こうして一頭一頭の個人史や物語に、仮託する応援者の個人史や物語が重なる。
競馬は面白く、ファンの脳裏に競馬エッセイのアンソロジーも編まれ続けていく。
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