古が 点々初夏の 芸術の庭
江之浦測候所
「測候所」と名付けられたこの美術館は、NHKの日曜日美術館、BS日テレのぶらぶら美術・博物館で紹介され、いつか行ってみたいと思っていました。
箱根外輪山の急斜面に、古(いにしえ)から江戸時代頃までの自然のもの、人間が作ったものが点々と配置されています。杉村博司という一人の人が、これらのものを探し、あるものは再構成し、そして、この自然の斜面に再配置する。
そのそれぞれの時空間に行くと、今現在のこの初夏に、時代時代の自然、そして人の息づかいが感じられます。
芸術の力を感じました。
帰りのバスを待つ間に、現地でいただいた小冊子を読みました。冒頭の設立者 杉本博司氏の言葉:
「アートは人類の精神史上において、その時代時代の人間の意識の最先端を提示し続けてきた。・・・
今、時代は成長の臨界点に至り、アートはその表現すべき対象を見失ってしまった。私達に出来る事、それはもう一度人類意識の発生現場に立ち戻って、意識のよってたつ由来を反芻してみる事ではないだろうか。小田原文化財団『江之浦測候所』はそのような意識のもとに設計された。」
また、朝の開館から夕の閉館まで、春夏秋冬、行ってみたいと思います。