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新宿のK's cinemaにて
『君がいる、いた、そんな時。』
という映画を見てきました。
友人の迫田公介くんが監督をした映画です。
迫田くんは学生時代からの友人で、彼のむかしの作品でわたしの歌を使ってもらったこともあるんです。
以前は近所に住んでいたんだけど今は地元の広島に戻って、でも東京やいろんなところを飛び回りながら映画をやっている。
すごいひとだなあと尊敬しています。
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なかなか劇場へ行きづらい状況だけどこの日は監督の舞台挨拶もあるというので対策をばっちりして見に行きました。
映画館は座席もとびとびになっていて、上映中もマスク着用を呼びかけていたり努力されているなあと思いました。
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映画ですが。
物語は迫田くんの地元、呉の小学校を舞台にしてる。円形の校舎がめずらしい懐かしい雰囲気の校舎。
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YouTube ティーザー予告より
冒頭のクレーンの映像からずっと呉の風景にも引き付けられる。
家や道路や繁華街。ビルや山や。
湿気があって、どことなくアジア色の強い印象。撮影は夏だったというので(豪雨の被害があった頃のよう)そのせいもあるのかな。
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ロビーには映画を取り上げたメディアの切り抜きがたくさん
感想…むつかしいんですけど、
「ダメな自分でも許してくれるひとがいる」と知る。
これにつきるのかな。みんな色々あるけど、不器用でも一生懸命生きてる人たちを肯定する映画だと思いました。
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ネタバレに注意してポイント(ポイント?)をいくつか。
●岸本くんが「しょうこさん」と呼びかけるとこがちょっとイントネーション変わっててかわいい。
●坊主頭のいじめっ子がうちの兄に似てる。
●DJ香山の高音には注意。
●岸本くんアカペラの歌声がよくてびっくり。
●映像における音楽の力は大きい。
映画が、びっくりするくらい迫田くんらしくて驚いた。作品のどこを見ても迫田くんがいる。
優しいところや真面目なところや厳しいところや悲しいところ、ちょっと面白いところも全部迫田くんだった、ように思うんです。
どこを食べてもあんこぎっしり、みたいな?ちがうか。でも作品を作るってこういうことかーと勉強になりました。
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出演された小島藤子さんの手書きコメント
舞台挨拶で現れた迫田くん。
コロナ禍で映画業界だけでなく影響を受けているみんなを気づかう挨拶。大変な思いをして作り上げた作品が公開の時期にこうなってしまって、辛いのは彼なんだろうになあ。
作品については「映画が公開されたらそれはもうみんなのものだから僕が言うことはないので」と短く。
「この映画は最後みんな元のところに戻っているんです」と言ってたのが印象的でした。
抱えていたものを解き放って、全部を捨てられたり変えられたりは出来ないけど、傷ついたり傷つけたりしながら、弱い自分でも肯定できるようになって、それで元の場所に戻ってきてる。
なにも変わっていないわけじゃなくてちゃんと旅をして帰ってくる話。
あー、と。
そういう旅を大人も子供も何度も繰り返してやっと自分が出来ていくんだよなあ、わたしにもそんな旅があったよなあ、なんて思い至り、キュンとして気恥ずかしくなったり。
エンディングのクレジットに、クラウドファンディングや協賛の方のたくさんたくさんの名前があって感動した。支えが目に見えるのって素晴らしいですね。
大変な時期だけど、しっかり予防をした上で、体調が大丈夫そうならぜひ劇場で見てみてください。
東京はこのK's cinemaで7/10までやっています。全国各地でも上映しているのでHPやTwitterなどチェックしてみてください。
映画『君がいる、いた、そんな時。』HP
迫田公介Twitter
ひとつだけネタバレ的なことを書くと、校長先生の最後の台詞で「世の中捨てたもんじゃないよな」って救われた気がして、わたしは泣きました。
こんのひよせ
シンガーソングライターをやっています。
CD買ってください。
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