姫と太郎の賑やかなお家

姫14歳、太郎9歳。高機能広汎性発達障碍の子供たちとの賑やかな暮らしぶりを綴っていこうと思います。

一人がいい

2010-11-06 11:17:30 | 姫のこと
大会メンバー漏れから1週間。
姫は色々とこれから先のとを考えたようです。

「お母さん、中学って一人で出来る部活ある?」
「う~ん、美術部、手芸部、運動なら陸上部ぐらいかな」
「全部どこの学校にもある?」
「さぁどうかな。学校によっては無いところもあるんじゃない」
「姫さぁ、やっぱり無理やわ」
「無理って何が?」
「みんなと一緒に何かするの、無理。
しんどいねん。一人がいいわ。
だから中学は一人で出来るクラブにしようかなと思って」

やっぱり・・・って気持ちと、切なさが入り混じって
なんともやりきれない思いがしました。

「好きなのにね」
「うん。ホントは続けたい。
でも、みんなと一緒にするのはしんどくて・・・
一人で出来る方法ってないかな?
個人レッスンとかって高いから無理やんね?」
「ごめんな。今はお母さん、お金無いから」
「わかってるって


6年間、通学し続け、3年間クラブも頑張ってきました。
4年生で苛められた時も「休んでもいいよ」と言っても
「クラブに行きたいから」と言って休みませんでした。

そんな姫が初めて言葉に出して言ったのです。


「みんなと一緒はしんどい。一人がいい」


中学進学を控えて姫も考えて悩んでいるんだと思います。
集団生活はもう限界なのかもしれません。

太郎は「学校に行きたくない」と言って休むことがあります。
でも、姫はそれさえも言えずに6年間・・・よく頑張ったと思います。

個人レッスンは何とか受けさせたいです。
好きなことを親の事情で諦めさせるのは忍びないですから。

何より姫が好きなことなら続けさせないと


今日もクラブの本番で朝からお弁当を持って元気に出かけて行きました。

姫の涙、その後は・・・

2010-10-31 03:12:30 | 姫のこと
昨日、姫はいつものように朝からクラブの練習に行きました。
冬の大会のメンバーを決める日だと
緊張した顔で出かけて行きました。

太郎が「何を決めるん?」って聞いてきたので
「次の大会は選ばれた子だけが出られるの。
そのメンバーが今日決まるんだって。
姫は選ばれるかどうかわからないから緊張してるんだよ」

そしたら太郎は手を合わせて
「姫が選ばれますように
姫もがんばれ」と祈っていました

姫の帰宅時間、私は仕事中でした。
仕事を終えて帰ったら姫が何も言わないので
何となく察しはついたんですが
「お母さん、姫、泣いてたで。
帰って来てずっと泣いてた。
メンバーになれんかってんて。
あかんかったって」と太郎が教えてくれました。

姫に「そうなん?」って聞くと黙って頷きました。
今回は姫も何となく期待していたんだと思います。

「先生が褒めてくれた
嬉しそうに何度も、何度も言っていました。

私だって「もしかしたら・・・」って思っていました。
残念だけど、仕方ないです

姫はこのクラブが好きで頑張っていますが、
実力が評価され、他と比べられる世界なので
姫には辛いのでは?とずっと心配していました。

中学に行っても続けたいみたいです。
でも、中学は今よりもっとレベルが高く、
姫は下手をすると一度も大会出場メンバーには入れないかも
今でも部員の半分しか大会メンバーには入れないと聞いています。
そんな所へ行って姫は大丈夫なんだろうか?
仕事をしながらもそんなことをずっと考えていました。

どんなに頑張って練習しても、選抜テストで固まってしまえばそこまでです。
顧問の先生が苦手な姫は昨日もいつも通りには出来なかったんだと思います。

そんな姫がメンバーになったところで大会で固まればアウトです。
確かに先生の選択は間違いじゃない。
私が顧問だったとしても同じ選択だったと思います。

でも、母親としてはやっぱり切ないです。
好きなことを頑張っている姫に結果を残せる何かがあれば・・・
そんな風に思ってしまうのです。

でも、姫は違いました。
クラブでもいっぱい泣いて、その後は

「あかんかったけど、今日は基礎練習いっぱいしてきた。
お母さんがいつも『基礎がきちんとしてないと』って言うやん?
だから、今日はずっと基礎練習してきた

親バカかもしれませんが最高の娘だと思いました。
姫のこういうところ素敵だと思います。

「えらかったね」と言うと嬉しそうに笑っていました

「頑張ったら姫もメンバーになれるかなぁ?
あ!T中じゃムリか
そう言って笑える姫は本当にえらい


今日もまた練習です。
もちろん、頑張って行くようです

私も姫を見習わないといけませんね。
いつまでもうだうだと愚痴ばかりでは何も変わりません。

「今、出来ることを精一杯

姫を見ているとそう思います。
さあ、私も姫に負けないように頑張らなくちゃ



姫、12歳

2010-10-24 14:22:38 | 姫のこと
先週の月曜日、姫は12歳になりました。
周りの12歳に比べると随分幼い感じです。
「お母さん、姫って反抗期来るのかな?」なんて心配をしています。
反抗期を迎えたお友達の気持ちが解らないそうです。

「参観日とかみんなは『お母さん、来んといてよ!』とか言うやん?
姫はお母さんが来てくれたら嬉しいのに・・・
みんなが『お母さんが来たら恥ずかしい』って言ってるから
姫のお母さんも来なくていいよ。
来てほしいけど、姫だけ喜んでるの変だし・・・

難しい年頃ですね
みんなだって来てほしいと思うけど・・・

周りのお母さんは
「いいなぁ、姫ちゃんは素直で可愛くて。
うちの子なんか何を聞いても『うるさいなぁ』で終わりよ
って言うけれど・・・みんな素直でかわいいもんです

自分のお母さんに言えないことでも他所のお母さんには言えるようです。
照れくさいんでしょうね

「もう!全然写真撮らせてくれない!」って言うお母さん。
「大丈夫、私のカメラにはバッチリとびきりの笑顔で映ってるよ
焼き増しするね~」
「いつもありがと~ 何で姫ちゃんママなら撮らせるのよねぇ

姫は逆にお友達のお母さん相手には固まるので
「姫のお母さ~ん」と笑顔で手を振ってくれたり、
駆け寄って来て「写真撮って~」と言う子たちがかわいくて

みんなは自分のことは自分で決めて行動できる年頃です。
ハラハラさせられることもあるけれど、姫にはまだ難しいことが当たり前に出来てしまう。
そんな年頃なんです。

どちらが良いとは言えないけれど、子供たちなりに色々考えているのは確かです。
この年頃って、私達大人が、親でなくても身近な大人が見守っていること、
いつでも話を聞けるよって思わせることが必要な時期ではないかと思います。

姫の友達は姫が私に色々話すのでつられて自分達も喋ってしまう感じ
「うちのお母さんに言わんとってよ~」なんて言いながら

あと何年かしたら姫も私に隠しごとをしたり、
勝手に行動したり、疎ましがったりするのかなぁ

姫は姫なりの12歳を楽しんでほしいと思います。
周りのことを気にしだしただけでも成長かなぁと
でも、気にし過ぎて自分らしさを無くさないでほしいと願っています。

 

初めてと最後の小学校運動会・3

2010-10-12 15:36:03 | 姫のこと
運動会の記事、頑張った姫のことも

姫が自分の障碍を知り、周りと自分が少し違うと感じるようになってからは
無邪気さが消えてしまったように思えて淋しいです。
お年頃・・・になったということでしょうか

それでも、持ち前の真面目さは健在です。


6年生は運動会の花形競技ともいえる
『騎馬戦』と『組体操』があります。

私が子供の頃大好きだった競技ですが
姫は大の苦手

運動会の練習が始まって
「お母さん、どうしよう。ムリ・・・」と
「何が?」
「組体操と騎馬戦」
「何でよ~ 楽しいんだよ。花形競技だよ」
「姫、高所恐怖症なのに上に行かされる。
騎馬戦なんか上に乗って走られるんだよ!
絶対にむり!

なるほど・・・姫の体格なら上の方は間違いなし

「でもさぁ、姫が下になるわけにはいかないんだし、
頑張るしかないんじゃない?」
と言うしかありませんでした。

姫は毎日、毎日、体操服を泥だらけにして帰ってきました。

ある日「お母さん、怖いけど立てるようになったよ。
下に居るR達が足を押さえてくれて
『姫、頑張れ!持ってるから落ちないよ。大丈夫だよ』って

また別の日には「お母さん、騎馬戦の組替えしてもらった。
姫は下になったよ。『怖いなら替わってあげる』って

最後の運動会、みんなで助け合って本番に臨みました。

組体操では腰が引けてたけど、ちゃんと両手を挙げてタワーの上に立ちました。

騎馬戦も一生懸命走って決勝組に残りました。


苦手なこともみんなが助けてくれれば、協力しあえれば出来る。
自分に出来ることを頑張ればいい。

姫、本当によく頑張りました

閉会式の直前「お母さん、出来た」と笑う姫。
いい笑顔でした。

小学校の最後の運動会は
素敵なお友達に囲まれた素晴らしい運動会でした。

終わりよければ全てよし!

姫とお友達、みんないい顔してました






頑張るよ

2010-06-25 23:32:08 | 姫のこと
H先生の所に行ってから一週間

先週と同じく月~木曜日までは無事に登校しました

昨日の夜、姫が言いました

「お母さん、姫、明日は学校行く。
頑張るよ

H先生に「よく頑張った」と言ってもらえたことが良かったのかな?

「そう?朝になって行けると思ったら行ったらいいから。
しんどいのに無理して行かなくてもいいからね」

「たぶん大丈夫


そして、今朝。

起きてきた姫は
「起きれたよ~
行けるよ

「行ってきます」と元気よく出ていきました



なかなか理解してもらい難い特性を持った姫
自分を理解してくれる人がいると思えることで
気持ちが楽になったのかもしれません。

親や身内でない誰か
他人から「頑張ってるね」「しんどいんだね」
そう言ってもらいたかったのかもしれません。

明日も練習に行くと言っています