サッカー熱

　チビ太郎が熱を出した。ドイツ・スペイン戦をリアルタイムで観戦しているうちに体温が上がったらしい。明け方に亭主が私の布団にチビ太郎を運んできた。
　久しぶりの熱発で、小学校も初めての欠席。まあ、37℃ちょっとなのですぐに下がるだろうと思っていたら……。
　昼過ぎてから、上がる上がる。結局8℃の後半まで上がって、赤い顔してへろへろになってきた。しょうがないので病院へ……。

　かかりつけのお医者さんとチビ太郎の会話。
「鼻は？」
「ない」
「咳は？」
「ない」
「嘔吐は？」
「ない」
「食欲は？」
「ない」
　と、紋切り型の質問をした後、私が補足。
「多分ね～、ここしばらくものすごく不規則なんですよ。ワールドカップのせいで」
「そっか～！　観てるんか～！　サッカー好きなんか？」
「うん！！」
　力いっぱい頷くチビ太郎。そして苦笑いするお医者さんと看護師さん達。
「どっち応援してたん？」
「スペイン！」
　熱でふらふらしているくせにやたら元気な返事にまたもや周りは苦笑い。
「要するに、これって、サッカー熱ですかね？」
「多分そうでしょう（笑）」

　感染症ではなく、暑さとプールと学校とサッカーとフル回転のところへ夜な夜なサッカー観戦しているものだからスイッチが切れたという事らしい。

　もう～、これだからビデオで観ろって言ってるんだよぉ！！