丘を越えて~高遠響と申します~

ようおこし!まあ、あがんなはれ。仕事、趣味、子供、短編小説、なんでもありまっせ。好きなモン読んどくなはれ。

あとがき・・・のようなもの~桜情話~

2008年05月30日 | あとがき・・・のようなもの
 勝手にシリーズ化しておりますが、エロ・グロ・ホラーシリーズ第三弾です(笑)。今回はそれほどグロではなかったので、R指定はかけませんでした(笑)。まあ、どれもこれもR指定というほどのモノはないんですけどね。 
 桜の記事を上げた時にコメントで「桜を擬人化して一本書いてみては?」と頂いて、な~んとなく妄想を繰り広げつつ、かれこれ二十年近く前に書いた短編小説の要素をブレンドしたらこんな感じになりました。

 美しい幽霊と人間の恋というのはよくある話です。この話を書くのにイメージしたのはやっぱり牡丹灯篭ですね。確か最後は新三郎が無理からあの世につれて行かれたように記憶しています。
 でも、あれって、なんとなく納得行かないのですよ。
 あれほど愛した女が幽霊だからって、急に怖がるか? お祓いはするは、御札は貼るは、なんと薄情な! それは極めて納得出来ないぞ!! 
 
 死ぬほど愛した人ならば
 足があろうがなかろうが
 些細な事は気にならぬ
 アナタあの世で
 ワタシはこの世
 三途の川原で落ち合うて
 手に手をとって
 スイミング~♪(なんで最後だけエド・はるみ)

てなモンですよ。勝手に五七調にしてしまいました(爆)。誰か三味線で小唄にしてください。
 そんなこんなで「僕」をあの世に連れていってしまいました。いいんです。これで。
 耽美で切ない話にしたかったので、小道具として近松門左衛門の「冥途の飛脚」の道行の一節を引用させて頂きました。遊女と妻子持ちの道ならぬ恋を匂わしたつもりですが、成功してたでしょうか(笑)。
 ちなみに歌舞伎や文楽に詳しい訳ではなく、せいぜい年明けにNHKで観るくらいですが、心中物はたまにドラマにもなっているので何作か観た記憶があります。かなり好きです。昔も今も人間の本質は変わらんなぁ~、と思えるところがいいですね。やっぱり私は古典好きなんだなぁ、と改めて認識しました。

 最後に、この話をアップしたところ結構たくさんの方が来てくださって、読んで頂いてるみたいです。ありがたい事です。感想やコメントを残していただければ、今後の励みになりますので、良かったらぜひ、一言何か残して下さいませ。


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
 (カミュ)
2008-05-31 10:30:19
日本人の心の無意識に在る心模様ですよね。学生の頃は西洋文学、特に仏文学・哲学に傾倒してましたけど、最近はなんだか、俳句やら短歌やらの小さな世界に魅せられています。そして相撲にも。やはり、おっさんになってきたってことですね。しょうがないです。これもまた日本人。
返信する
(笑) (弥勒)
2008-05-31 11:26:46
>三途の川原で落ち合うて
 手に手をとって
 スイミング~♪(なんで最後だけエド・はるみ)

さすが、師匠。(笑)


ちえぞーさんご存知のとうり、私は国文学科卒業ですので
いろいろと深読みもできる、今回のような作品はツボでした。

また短篇小説、楽しみにしております。

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 (ちえぞー)
2008-05-31 22:27:37
>カミュさま・弥勒さま
まとめレスかいっ!って、すんません(笑)。

私は文学を体系的に勉強した事がないので、
文学のなんたるかという事に関しては
語る言葉がないのですが、読んでいてしっくりするのは
やっぱり日本の作品で、かつ、少し古い目の物は
理屈抜きで自分に馴染む気がします。
遺伝子の持つ記憶のなせる業でしょうかね~♪
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いえいえ・・・ (弥勒)
2008-06-02 07:30:16
こちらこそ、誤解を招く書き方して、すみませぬ。


小説は、むしろ頭より体で勉強したほうがええです!
つうか、文学のなんたるかゆうもんを考えすぎるとね、
心を病む可能性は多いにあるでしょう。

自分の感性をまず信じること。これにつきると思います。

作家で長生きする人は少ないらしいですが、おしなべて
ウカレポンチ系のかたが、歳を重ねるごとにええもんを
書いてはるというか、成長を続けてはるんですよね。

ウカレポンチ道を、貫いてくださいね。
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