滋賀県・京都府とその周辺の山と滝

比良・鈴鹿山等の滋賀の山や京都北山を中心とした、山登り・滝巡りなどを写真で綴る個人記録帳です。

2019.09.29 京都東山/京都造形芸術大学から比叡山

2019-09-29 17:03:04 | 京都の山(北山以外)
2019.09.29[リパーク北白川伊織町09:54〜10:25茶山〜10:35瓜生山10:36〜11:52一本杉12:03〜12:33明王堂12:51〜13:02ケーブル延暦寺13:04〜13:25大比叡13:26〜13:34四明岳駐車場13:36〜13:43比叡山人工スキー場跡〜14:02千種忠顕碑14:06〜14:15水飲対陣跡碑〜14:26掛橋石鳥居〜15:16日本バプテスト病院〜15:33リパーク北白川伊織町]


頭痛が治まるのを待ってから比叡山へ。地元京都の山はと言えば愛宕山、大文字山、そして比叡山なんですが、他の2山に比べて比叡山にはあまり登ったことがないし、大比叡の三角点を踏んだこともない。一度はやっぱり踏んでおかないと、京都人として比叡山頂に行ったことがないとはちょっと示しがつかないってことはないですか?そんなことはない。そうですか、でも何かむず痒いんです。京都にいながら王将の餃子を食べたことないとか、そんな感じです。ちょっと例えが違うっか、いやいや全然違いますね、この例えは無視してください。
最初から何を言っているのかよく分かりませんが、白川通りの生鮮館なかむらでいつもの100円コロッケバーガーを買おうと思ったらなくて、カレーパンとコルネを昼食用に買って、とにかく比叡山の山頂を目指したわけです。それも通い慣れた場所から。出身校でと言うことではないんですがね。

学校の階段が何段あるか数えながら登っていたのですが、途中で3回連続のくしゃみをしたら数を忘れちゃいました。日曜日だけど大学には学生がいるのかと思ったら誰にも会いませんでした。大学の最上部有終館の上には、ビニールハウスがあって違和感プンプン漂わせています。園芸部みたいなサークルがあるんでしょうか。
ビニールハウスから左に進んで折り返し右に少し登るとゲートがあって開けて山道に入ります。すぐに左手がゴルフ練習場になっていて、足元にゴルフボールが転がっているのに、柵もネットもないんですけど。でも誰も練習していない。もう営業されてないんですかね。

山道はしっかりと続いていて、2つ目のピークで京都一周トレイルと合流します。ここは茶山とも呼ばれている小さなピークです。叡電の茶山駅の真東に位置します。地図を見ても茶山という地域名はなし、なぜ駅名が茶山というのかよく分からなかったのですが、この山に関係あるんでしょうかね。調べてみたいと思います。
で、早速調べてみました。すぐに行動を起こさないと大抵のことは忘れてしまうんで、すぐにやるクセをつけているんです。立命館大学のオーバーレイマップというサイトがあって、各年代の古地図が見られるんですが、それを見ても茶山という地域名は載っておらず結局わかりませんでした。これ以上はそこまで時間を割いて深く調べることに、私にとって価値のあることなのかと言えば、そうでもないのでここでやめときます。中途半端です。そういえばこの茶山山頂に案内板があったなぁ。そこに書かれていたのだろうか。気になる方は茶山に登って案内板を読んでみてください。そして何て書いてあったか教えてください。人任せです。そのほうが労力使わなくて済みますから。
失礼しました。その後やっぱり気になるので(中途半端はやっぱりいけないと思ったので)(人任せもやっぱりいけないと思ったので)もういっぺん調べました。そしたら茶山という駅名は、駅東方の山にかつて江戸時代の豪商茶屋四郎次郎の山荘があり「茶山」と通称されていたことに由来する、と言うことがわかりました。やっぱりこの山が駅名になったわけですね。ひとつ賢くなりました。

この先、尾根にも道はありますが、京都一周トレイル通りに右手にトラバースしてして行きます。大きな岩が現れ、右から登ってくる道と合流して、水の無い谷の源頭部を登ると、再び尾根に出て、今度は左手から狸谷不動尊から登ってくる道と合流します。狸谷不動尊から瓜生山山頂までは三十六体の童子像が祀られていますが、その第三十三番「ふこうおう童子」からが見られることになります。瓜生山山頂はすぐで、広場になっていて、狸谷不動尊奥の院が建っています。

奥の院左から先を行くと、すぐに曼殊院方面から登ってくる道と合流。ひと下りの峠で今度は右手に北白川仕伏町からの登山道と合流。とにかく分岐が多い。でも道標はしっかり設置されているので迷いようはありません。
白鳥山との分岐で、もうお腹が空いてきたので行動食のシリアルバーを食べていると、トレランの男性が後ろからやってきたので、ちょっと男性の後ろからついて走ろうと慌ててザックを担ぎ走る。しばらくは前方に見えていたトレラン男性もやがて見えなくなり、ペースダウンしたところがちょうど比叡アルプスに向かう分岐。ちょっと走っただけなのに腰がだるくなってしまいました。体調不良なのに何をしてるんでしょうか。

トラバース気味に下っていくとすぐに谷音が聞こえてきて、無動寺川に下り立ちます。川の名称の無動寺は、これから行こうとしている滋賀県側の山中にあるお寺で、ここからはほど遠い場所なのですが、まさかその名がついたとも思えないので、この近くにも同じ名称の寺が昔は存在していたのでしょうか。無動寺川の右岸を少し登ると、谷を渡って対岸に付けられた登っていく道が見えてきます。谷中は道が2本あってややこしいのですが左岸を気を付けて見ていてください。初心者は取り付き点を見過ごしやすく迷いやすいかも。ヤマプラの地図を見ていると、この谷底の短い区間のみ破線になっていますね。きっちりしたはります。

さてその左岸にある道を登って行きます。ようやく登りらしい登りです。南から上がってくる主尾根に合流すると、足元には花崗岩が露出してきます。小さな露岩もポツポツ。風化して砂利となった花崗岩の坂は滑りやすく、きょうはトレラン用でもない普通のランニングシューズなので靴底が薄く凹凸が少ないためより滑りやすく、またすり減りやすいので気を遣います。ここは靴底を長持ちさせるためにもストックを出して腕力で登ることにしました。
明るい尾根で時々展望が開け、正面には比叡の山頂、反対に右後方には大文字と如意ヶ嶽の長い山頂稜線が見えてきます。足元は相変わらずザラザラ花崗岩。
日が射し、この時期にすればかなり暑くなってきました。今日の天気予報は曇りじゃなかったっけ。日焼け対策もしてきてないよ。
このあたりを比叡アルプスというのでしょうか。もしそうだとしたら、ご当地アルプスは数々あれど、ここはちょっとたいそうな表現かも。
掛橋石鳥居から登ってくる道と合流すると、急坂もなくなり快適な縦走路となります。いい感じの尾根になってきたなぁ、しばらくこの尾根歩きも楽しそうと思っていたら、鉄塔が見えてきて叡山閣に飛び出します。

叡山閣横にはこのあたりでは随一の巨木である「一本杉」がどっしりと聳えています。でも一昨年の台風で大きな枝が折れたとか。ここは展望台になっていてドライブウェイの駐車場でもあり、飲料の自販機もあります。
南側の眺望はすばらしく、京都府側滋賀県側と言わず、目の前に一大パノラマ風景となって飛び込んでくるもので、比叡山頂からよりもこちらからの方がそのパノラマ感はすばらしいかも。

ドライブウェイの左側の歩道を行き、ゲート前で道を渡ると、ひっそりとした杉の森に入り、右から東海自然歩道が合流してきます。その先すぐにも分岐があって、左はドライブウェイ下をくぐり掛橋石鳥居方面へ行く道。ここは右にとって無動寺へと向かいます。
よく手入れされた杉の森の中、思わず走りたくなるような水平道がしばらく続きます。もうここは延暦寺の境内になるのでしょうか。そんな雰囲気を醸し出しています。その後も植生は変わってもやっぱりほぼ水平な道が山腹に刻まれています。きょうはここまで見なかったけれど、ようやく多くはないですがキノコが目に付くようになってきました。やっぱりこの時期キノコのない山なんて、って思ってしまいます。

3箇所の谷を渡ると何やら読経ような声が聞こえてきました。スピーカーを通して大音量で流されているようです。尾根を回り込むとその音は明確になってきたのですが、読経ではなく、節を付けた宣伝文句を流しているようです。「○○は今日だけです」とか何とか。道は下りとなり谷におり立ちます。このすぐ上が無動寺弁天堂で多くの参拝者が行き来するのが見えます。
スピーカーからの声はうるさいけれどここでランチ。ちょうど椅子にできるような切株がいくつかあって、緑豊かな場所で奥に小さな滝がかかっていて、ゆっくりできるところです。クリンソウと思われる葉があるほか、レモンエゴマでしょうかシソ科の薄ピンクの花が終わりかけですがたくさん咲いています。

無動寺は明王堂が有名らしいのですが、弁天堂の鳥居をくぐっただけでケーブル延暦寺駅へと登っていきます。どうも今日は弁天堂の行事で多くの参拝者が訪れているようです。参詣路には紅白幕が張られ、相変わらず大音量の声がスピーカーから流れてきます。で、やっぱり気になるので調べたところ、9月の巳の日に行われる「巳成金(みなるかね)」というお祭りだったようですね。
ケーブル延暦寺駅舎は1927年の開業以来の建物で1997年に国の登録有形文化財に登録されました。これも調べました。山から帰って、復習の意味を兼ねていろいろ調べるのもまた面白いものです。計画する楽しさ、もちろん登山中の楽しさ、そして帰ってから復習したり写真を整理したり、またこうやってレコを書く楽しさ、一つの山行で3度の楽しさが味わえます。

さて、ここケーブル延暦寺駅は展望台となっており、琵琶湖から北方面の展望がすばらしいところです。琵琶湖大橋、沖島の奥には伊吹山や鈴鹿北部の山々が望め、琵琶湖の西側には比良山系が連なっているのが見えます。本当に天気予報に反して好天で、空気も澄んでいるのでこれらの景色が手に取るようにわかります。
そういえばここしばらく続いている頭痛、朝に鎮痛剤を飲んできてはいるのですが、すっかり治まっています。もしくは山歩きの楽しさで忘れてしまっているのかもしれません。いずれにしても自然の中に身をゆだねること、美しい風景で目の保養をすること、体を動かすこと、というのは体に悪いはずがないですからね。食事療法、転地療法、箱庭療法、心霊療法などといういろんな治療法がありますが、登山療法というのがあってもおかしくない気がします。まあ療法とはたいそうだとして健康法のちょっとした延長でしょうか。

ケーブル延暦寺駅前からは延暦寺方面に行く道と分かれ、左手の山道を登ります。すぐにドライブウェイの信号のある箇所で、信号を渡り山頂へ向かう自動車道路の右路側帯を歩くと、再び山頂に向かう山道が続いています。ここは墓地となっており大きなスギの木も聳えています。墓地の左奥からひと登りすると山頂部に到着します。三角点は鉄塔などいくつかの施設を越えた所にある、こんもりとして木々の覆われた一段高い場所にあります。山名は大比叡、西の四明岳とこの大比叡の二つのピークを中心とする山域名を比叡山と言うようですね。ここからは展望もなく、単に一番高い場所と言うだけの山頂なので長居することもありません。

駐車場に下る途中からは右手に大原の里と京都北山の峰々が見られます。
まだ午後1時半だというのに、思いの外、山頂駐車場には車やバスが数台しかなく閑散としています。ここへは、もしかしたらまだ2歳の時に、親に連れられてやってきた時以来、半世紀以上が経っているのかもしれません。その時の写真を見る限り、山上は大勢の観光客で賑わっていました。確か山頂一帯は遊園地で回転式展望台もありました。この回転式展望台は今は回転はしていないようですがガーデンミュージアム園内にあるようですね。比叡山というとあの円形の建物が第一に頭に浮かびます。お化け屋敷、観覧車、スキー場、全部もうありません。いまだに京都のお化け屋敷はというと、まず比叡山のお化け屋敷をイメージしてしまいます。
そういえば八瀬遊園もありません。こちらもずいぶん昔の話ですけどね。八瀬遊園の鏡の迷路が記憶に残っています。まだ小学生の低学年だった頃に行った時のことです。親をほおっておいて、あっという間に迷路を抜け出したという記憶です。それから随分経って成人した頃に、醍醐にグランメイズという巨大迷路施設ができた時も、あっという間に迷路を抜け出し、確か当時の最速タイムに迫る速さだった記憶があります。簡単すぎて面白くないなぁと言う感想でした。頭の中に地図を描けるようです。……横道に逸れて勝手な自慢話になってしまいました。失礼しました。

さて、そんな山頂を後に、ここからは下っていきます。スキー場跡から左の山道に入り、ロープウェイの下をくぐっていくと、一年前の台風被害である倒木地帯を通ります。道沿いの倒木は処理されていて通行には支障はありませんが、痛々しい風景を見ることになります。大文字南側、天王山から西山にかけて、北山の旧花背峠など広い範囲のあの倒木被害地は今はどうなっているのかなぁ。
水飲対陣跡碑までの下りは軽く走ってみました。でもやっぱり爪先が痛い。水飲対陣跡碑からは雲母坂には行かず、京都一周トレイルコースへ。トラバースで渡る2つ目の谷は、地図で見る限り足元から等高線が密になって下っていきます。滝でもありそうな気配、しかし水量が少ないのと滑りやすい靴なので今日は調査しません。音羽川と合流してから下流には、昔あった音羽の滝の一部が砂防ダムの合間にまだ残っているようなので、いずれ訪れてみたいところです。
音羽川を渡ってからは登り返しです。登りギアにチェンジして足が慣れる間もなく掛橋石鳥居に飛び出します。

掛橋石鳥居からしばらくはほぼ平坦な林道で、ところどころキノコが顔を出しているのでチェックしながら歩きます。でもなかなかフォトジェニックなキノコがない。
一時小雨が降りましたが雨具を付けるほどではありません。今日は気温が高く、下界に近づくと小雨が降ったとはいえ蒸し暑く、珍しく結構な汗が出てきました。林道が終わり山道となっても起伏は少なく、歩きやすいところです。
往路と合流、帰りは白鳥山経由でと思っていましたが、うかつにも知らない間に巻き道の方を通過、その先からは往路に通った瓜生山には行かずに、北白川仕伏町方面に下っていきます。谷道なので緑も多く、今までの尾根道とはまるで雰囲気が変わります。巨大ケルンもあります。
細い水流がいくつか合流し右岸の道をしばらく下ると、今にも河川の争奪(?)が起こりそうな地形があります。谷の右岸側すぐが峠でその距離1〜2m、高低差は数十㎝。だったかな?感覚的にそれくらい。増水すると水は峠を越えてしまいそうです。わたしの知る限り、金剛山の越口、湖北赤坂山登山道脇、京都西山の杉谷付近、ちょっと離れて新潟県大兜山ジロト沢左俣などもこの微妙な地形です。兵庫県の氷上の水分かれは有名ですね。これは平坦地にあり水量も多いものです。地形図を眺めていてこのような微妙な地形を発見すると、どうなっているのだろうか見てみたくなります。あっそうそう、思い出しました、鈴鹿雨乞岳の稲ヶ谷にも微妙な所があるので、これこそ行ってみたいと思っていました。

またまた、脇道に逸れてしまいました。そこから谷を離れ右に下っていきます。そうするとすぐに水流が現れます。先ほどの谷から地中にしみこんだ水が、こちらからしみ出しているんじゃないでしょうか。その下の二俣には立派な木が一本姿勢正しく聳えています。ここから大山祇神社までは目と鼻の先。
大山祇神社参道を歩くと日本バプテスト病院横の駐車場に出ます。住宅地を白川通りに出て、グランディール北白川店のベーグルを買ってコインパーキングに戻りました。



京都造形芸術大学さん、ちょっと通らせてもらいます。


階段ばかりの造形大です。


いきなりの階段急登はこたえます。


大学最上部にはビニールハウスがあります。その先の獣除けゲートから入山


すぐにゴルフ練習場の上を通ります。柵もネットもないんですけど。


京都一周トレイルと合流して瓜生山山頂へ


妙法の山と松ヶ崎・岩倉地区を望める箇所があります


トレイルを離れて一旦谷に下り、比叡アルプス尾根に登ります。


山頂が見えてきました。


比叡アルプスって?ちょっと花崗岩の小岩のあるこのあたりのこと?たいそうな


天気予報に反してよく晴れました。


ちょっと瘤の面白い木が尾根上にありました。


南が開けて、大文字山・如意ヶ嶽が見えます。左の町は比叡平


叡山閣前にある一本杉


一本杉の前から大津の街を望んだところ


京都の街もよく見えます


京都の街と西山連山


無動寺までは歩きやすい山腹道


シロハツかシロハツモドキか


裏はこんな感じ


無動寺弁天堂下には小滝があります


シソ科のなんか(レモンエゴマかな?)


無動寺弁天堂


無動寺からケーブル延暦寺駅に向かって登ります。


ケーブル延暦寺駅前から見た風景。琵琶湖大橋や奥に伊吹山などが見えます。


こちらもケーブル延暦寺駅前から。奥は比良山南部の山(権現山・蓬莱山など)


ケーブル延暦寺駅は登録有形文化財


ドライブウェイ信号を渡り山頂に向かうと、墓地の横にこの大きなスギがあります。


この登りは結構こたえます。


もうすぐ山頂


大比叡山頂です。


駐車場に下りる道からは大原の里が望めます。


駐車場から見た大津の街


昨年の台風被害の倒木地帯を通ります。


途中展望台があります。右奥は愛宕山


雲母坂には行かずに京都一周トレイルに入ると、トラバース道となり水量豊かな谷を渡ります。ここで顔を洗う。


ホコリタケ


北白川仕伏町へ下りる途中に大きなケルンが


河川の争奪間近?谷は左に下っていきますが、そのすぐ右は峠。高低差が数十㎝。


谷中にスラッとした大木が


下りてきたところは日本バプテスト病院奥の大山祇神社。北白川の町を歩いて、グランディール北白川店でパンを買ってコインパーキングに戻ります。

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