
「まぼろし」「さざなみ」のシャーロット・ランプリングが、2017年・第74回ベネチア国際映画祭で主演女優賞を受賞したドラマ。ベルギーの地方都市を舞台に、人生も終盤に差しかかった主人公の女性が、さまざまな業を背負い、もう一度「生きなおす」までの悲しみや決意を描いたミステリードラマ。ベルギーのある小さな都市で、夫とともに慎ましやかな生活を送っていたアンナだったが、夫が犯したある罪により、穏やかだった生活の歯車が少しずつ狂い始めていく。やがてその狂いは、見逃せないほど大きなものとなっていき……。共演に「ル・アーヴルの靴みがき」のアンドレ・ウィルム。監督はイタリア出身のアンドレア・パラオロ。映画コム
難解な映画ではある。
セリフも少なく、派手な演出もなく、起こっている事象の説明すらない。
シャーロット・ランプリング、この女優の声、表情、肉体、背中、歩き方、呼吸、その全てで観る者を圧倒する。
素晴らしい。
原題は「アンナ」主人公の名前。その方が彼女の人生を投影できる。
この邦題はいただけない。
邦題を付けた人の感想が入ってしまっている。駄目。
予告編も同様な理由で駄目。
ナレーションの夏木マリも人選ミスだろう。
星4
観る者が全て違う感想を持つであろう稀有な映画。
観るべし。