タイサンボク 〔山小屋さんありがとうございました)
読売新聞の日曜版の「本よみうり堂」というのがありそこで読んだのがずっと気になっていた。
ビタミンBookというコーナーでイラストレーターの益田ミリさんが田辺聖子の書評を書いていた。
ギンバイカ
人生は旅にたとえられることが多い。
わたしたちの列車は終着駅に向かってひた走っており、辿り着くところは、どの人も例外なく同じ。
ある時、田辺聖子さんのエッセイ集『乗り換えの多い旅』を読んで衝撃を受けた。
エゴの実
人生の旅には乗り換えが必要だということをっ知ったのです。
時移りことかわり、運命の転変、ということから人は避けられない。
何処からともなく「乗り換え」という声が聞こえてくる。
愛する人との死別についても記されている。
そのうち、ふと、涙の間に、窓の外の景色に目をやるようになる。
晴れた空に心を奪われた時が、乗り換えの時。
ホタルブクロ
自分で決めるしかない。
「悲しみからやっと立ち上がった時、その人は別の人生を生きる」のだと。
この表紙の美しい本で25の短編からなるエッセイ集である。
田辺聖子は楽しい本をよく読んでいたものですが短くてもこんなに重く考えさせられました。
クチナシ
この益田ミリさんもこう締めている。
自分もいつか列車を乗り換えなければならないことが起きた時にはこの本の事を忘れないでいたいと結んでいた。
自分がどの線を走っていても自分らしく生きて行きたい。
もうこれ以上乗り換えることなく行けたら一番なのだがそういう訳にもいかないかもしれない。
生まれてくる時もひとりそしてこの世を去る時もひとりだけどひとりはそんな寂しいものでもない。
こうして生きてきた間に触れ合ってきた人に感謝をして、今も生きていけることを喜びたい。
お詫び
gooブログの方この数日URLが間違っていてリンク出来ず御迷惑をおかけしました。