イノシシ撃退10年大作戦として被害防止の柵設置助成2億2300万円、檻購入700万円、罠購入1500万円、狩猟免許取得助成1500万円合わせて総事業費2億6000万円の計画が出され、12月の平成27年度補正予算で猪の被害対策として1000万円が追加されました。
6月議会で岸本議員、9月議会で大眉が質問した時にはあまりいい回答がなかったのですが、被害の大きさに他の自治体でもやっている施策を取るようになったことはいいことです。
有害鳥獣の対策について質問した内容は次の通りです。
(大眉均議員)
平成27年度三木市一般会計補正予算にイノシシ侵入防止電気柵設置助成500万円、捕獲用おり購入400万円、捕獲用罠購入100万円、合計1,000万円の予算が計上されています。電気柵設置の補助の対象、檻や罠の活用はどのようにされるのか、お尋ねをいたします。
豊かなくらし部長(椎木栄作)
イノシシなどによる農業被害対策としまして、柵の活用、わな、おりの適用につきましてお答えをいたします。
近年急増しておりますイノシシなどによる農業被害を受けて、農会長協議会や農業委員会からの要望書、建議などにより、平成27年から36年度までの10年間の集中的な対策を進めようとするものです。
まず、イノシシの数を減らす対策としまして、おり及びわなの購入、また、狩猟免許取得費の助成によりまして捕獲体制の強化を図ってまいります。
次に、イノシシなどを寄せつけない対策は、市の単独事業と国庫補助事業を併用しながら侵入防止柵の設置により被害の防止を図ってまいります。
このたびの補正予算では、被害区域の拡大に伴いましており及びわなが不足していることから、イノシシの捕獲用のおり53基の購入費として400万円、また、わな135基の購入費として100万円の増額、加えまして侵入防止柵につきましては、来年の水稲の作付時期までに整備を進めるため、補助金の上限額を撤廃し500万円の増額を要求するものです。
(大眉 均議員)
有害鳥獣対策についてであります。
1つ目に、イノシシ被害を防止するためのイノシシ撃退10カ年大作戦についてでありますが、1点目に、被害の現状と個体数の調査についてお示し願います。
2点目は、平成26年から28年度までの3カ年の鳥獣被害防止計画がありますけれども、この計画を見直すことになるのか、また、10カ年計画の策定には猟友会や農会長など関係者の意見がどのように反映されるのか、お尋ねをいたします。
3点目に、捕獲の体制には猟友会の協力が必要ですが、どのような体制をとられているのか、お示しを願います。
4点目に、捕獲したイノシシの処理についてでありますが、狩猟期間でない時期に捕獲したイノシシは食用にならず、猟友会のメンバーが埋め立てるなど処分を行っている場合や、清掃センターでの埋め立てか、または焼却しているとお聞きしましたが、現状はどのようになっており、今後どのようにされるのか、お答え願います。
次に、アライグマの被害防止についてであります。
アライグマは年間1,000頭以上捕獲されておりますが、被害はなくならないのが現状です。
1点目、被害及び捕獲の現状について。2点目、捕獲用おりの購入数と貸出状況についてお尋ねいたします。
豊かなくらし部長(椎木栄作)
1つ目、被害の状況と個体数の調査についてですが、平成27年中のイノシシによる被害は水稲共済の支払い額で134万円、対象の筆数につきましては75筆となっております。これ以外に被害による減収が3割未満で水稲共済の対象とならなかったものや、カボチャや大豆など野菜に対する被害、また、農道や水路など農業用施設に対する被害が出ております。
また、イノシシの生息数につきましては、平成25年度に兵庫県森林動物研究センターが調べました捕獲頭数などから、淡路地域を除いた県内において約1万2,000頭から6万1,000頭が生息していると推定されております。
しかしながら、イノシシは行動範囲が広く、市域を越えた移動や環境による増減も大きい動物であることから、市内の生息数についてはわかっておりません。
2つ目、三木市鳥獣被害防止計画の見直しが必要かというお尋ねですが、計画が見直しが必要になるため、県の森林課等、関係機関に御協力をいただきながら市として見直しを行ってまいります。
なお、その計画の実施体制におきまして、三木市鳥獣被害防止対策協議会がありますものですから、その構成員として市と兵庫県猟友会三木支部、同美嚢支部、そして農会長協議会がありますので、調整をしてまいりたいと考えております。
3つ目ですが、イノシシの捕獲体制についてです。
兵庫県猟友会三木支部につきましては、現在28名の会員、美嚢支部につきましては17名の会員がおられるという状況です。
イノシシの生息数を減らすためには、銃とともにわなやおりの取り扱いをすることができる免許取得者が必要であることから、3年に1度の免許更新時に費用負担が発生することや、猟友会の会員さんの数が将来減ってくるということも予測される中で、新規の会員の確保を図るために猟友会への加入いただくことを条件としまして狩猟免許の取得や更新、狩猟者登録などの経費を補助することにより捕獲に従事していただける方を確保し、猟友会の組織強化を図ってまいります。
4つ目、捕獲したイノシシの処理についてです。
平成26年度は、市内におきまして122頭が捕獲されておりまして、一部は食肉用として利用されているものの大半を処分しております。処分につきましては、猟友会会員さんの所有される山林等に埋めて処分することが主になっておりまして、一部につきましては市が所有する動物炉に入る小型のイノシシを火葬しておるところです。
捕獲頭数の今後増加に伴いまして、大型のイノシシを埋却処分、埋める処分をすることが大きな負担となっていることから、今後は大型動物の受け入れが可能な市外の焼却施設の利用についても検討を進めてまいります。
次に、アライグマの被害防止についてです。
まず、被害及び捕獲の現状ですが、アライグマによる被害は果樹や野菜を中心に市内全域に広がっているところです。捕獲に当たっては、市が捕獲用おりの貸し出しを行っており、猟友会会員さんだけではなくて猟友会による講習を受けられた農家の皆様にも捕獲用おりを設置していただいているところです。
捕獲頭数としましては、平成24年度は963頭、平成25年度は998頭、平成26年度には1,239頭を捕獲しておりますが、被害が減少していないことから、さらに捕獲用おりの充実を含め被害の軽減に努めてまいります。
最後になります。アライグマの捕獲用おりの購入と貸出状況です。
アライグマの捕獲用おりにつきましては、国の補助金なども活用しながら購入しておりまして、今年度は234基を購入しております。市としましては、各農家からの依頼に応じて随時貸し出しを行っており、捕獲された場合も市で引き取りまして焼却処分を行っております。
また、捕獲方法等につきまして、毎年各地区の農会長さん及び捕獲協力員さんを対象に猟友会による講習会を開催しております。
(大眉均議員)
イノシシの問題で10年作戦ということで去年つくった被害防止計画っていうのはやはり見直していくということで、そのために農会長さんや猟友会の皆さんと相談をすると、協議をするということでよろしいですね。
それで、捕獲したイノシシの処理ですね、これが今も122頭ということで、清掃センターで燃やすということになれば解体をしないと燃やせないですよね。子どもの場合は火葬場でできるということなんですが、現実的には個人の方の土地に埋めているというのが現状ではないかというんですね。そんなところに頼っておれば、幾らとっても処理がこれ困難になるということだというふうに思うんですね。
それから、もう一つは狩猟期、今の時期ですね、食用にするというんだけども、たくさんとれてもうストックができない、よそへ動かす場合は食品衛生法上のいろんな手続をとらなければならないということだと思うんですね。他の自治体でもやられているようなちゃんとした施設で処理をするということも考えていかなければ、頭数を減らすといってもつかまえた後のイノシシをどうするのかというところに悩みがあるというふうに思うんですよね。
それから、前に戻りますけども、捕獲の体制ですよね。必ずしも猟友会に入っておられる人が、夜捕獲作戦に参加しておられるというのではないと思うんですね。銃を持っておるのは何もイノシシをとるためだけではないよと、もっと広いところへ行って自分なりの、あるいはある意味スポーツとか趣味とかの範囲の中でとられている人もあるんではないかというふうに思うんですよね。やっぱりその体制を強化していくという点では地域の一つの連携というものが要るんではないかなというふうに思うんですね。
「イノシシ出てきたので捕獲して」と市役所に言えば「どこでどういうふうに出てきましたか」と聞かれ、それが猟友会の皆さん方に伝わって、猟友会の皆さんもずっと回って足跡とか行動を観察して有効な手段もとっているというような現状だと思うんですね。猟友会が今の人員で一生懸命やっておられます。本当に毎日のように、補助金だけではもともとお金にならないというか、ボランティアだというふうに認識してやっておられる方がほとんどいらっしゃるわけですけれども、そうでない方もいらっしゃるので、その辺の体制を猟友会だけではなしに市役所も、あるいは地域も一緒になった体制づくりが要るんだと思うんですけれども、この2つの点お願いしたい。
豊かなくらし部長(椎木栄作)
捕獲した後の処理といいますか、体制ですけれども、やはりイノシシについては捕獲後の処理で保存方法やその運搬体制等専門的なことになってきますので、まだ現段階では具体的にその体制については検討していないという状況です。
それから、猟友会の会員さんも確保といいますか、会員さんだけではなかなか体制が強化できないという御意見ですけれども、当然このたびの猟友会といいますか、狩猟免許等の助成をPRする中で極力免許を取得いただく、その助成を受けるに当たりましては猟友会への加盟を義務づけるというところでのまずインセンティブを上げていこうというふうに考えますのと、あと実際農業に携わっておられる会としまして農会長会等がございます。農会長さんもそういうのに向けての猟友会からの講習等していく中でおりの設置についてはあわせて体制を強化していきたいというふうに考えております。
(大眉 均議員)
ぜひ体制をよろしくお願いしたいと思うんですけど、体制の点では、いわゆる国の補助をもらって集落全体を柵で張りめぐらすということになれば、1年で1つの集落ができるかできないかというようなところもあると思うんですよね。大きな集落だったらこんなんとてもできないし、15%の負担を誰がするんだというようなところでの合意も要るんですよね。自分らでやるよといったときにもやはり合意が要るんですよね。そういう点での集落の体制っていうのは1つ要ると。
もう一つは、おりをふやしているのですが、イノシシは賢いと言われております、かなりの訓練といいますか、経験が要るというふうに思うんですよね。そういう点からしまして、猟友会の皆さんに教えてもらわなあかんことはいっぱいあると思うんですけれど、集落で勉強するとか、あるいはその体制をとっていくということも必要だと思うんですね。
ところが、今の体制がそういうところまで手が伸ばせるような状況になっているのかということで、1つは免許取ってもらう人をふやすというのが大変いいことだと思うんですけど、そういう体制をやっぱりみんなでつくっていかないと、撃退作戦といってもなかなか難しいんではないかと。その前提となります、どこでどんなふうなイノシシがおって、どういうふうにしたら防げるのかということも勉強していかなければならないというふうに思うんですけど、その辺の事柄についてはどんなふうに思っておられるのか、
豊かなくらし部長(椎木栄作)
現在、毎年1回になるんですけれども、各地区の農会長さんを対象にしまして県の森林動物研究センターや猟友会の方を講師に迎えまして有害鳥獣の対策の講習会を開催しておるところです。
その中におきまして、やはりその環境を整えていくといいますか、田んぼや畑の近くにイノシシの餌となるような野菜や果樹などの収穫残を残さないようなことでありましたり、農地と山との間におきます茂みをなくすように草刈りの仕方でありましたり、そういったポイントについての講習会も行っておりますので、そういった中で農業者の方と、それから猟友会の皆さんとが日ごろからどこがその集落にとってのイノシシを撃退するポイントになるのかというようなところを引き続き体制を続けていきたいと思っています。
(大眉 均議員)
イノシシについては、今後の体制が非常に大事だというふうに思います。
もう一点、アライグマの箱檻を大変たくさん買ったと思うんですよね。協力員である農会長さんに言うたら、貸してもらえて市民の方が捕獲をしていると、使っているというふうになっているんですが、実際にどのぐらい、去年は234基買ったけども、実際にかなりの数買っていると思うんですね。それがどのような形で利用されているのかっていうのを大変手間ですけれどもつかんでいただかないといけないんじゃないですか。その辺はどんなふうになっていますか。
豊かなくらし部長(椎木栄作)
アライグマの捕獲おりの購入数になりますが、5年間を見ますと、平成23年度が220基、24年度が190基、25年度が278基、26年度が319基と、27年度は234基というふうに購入をいたしております。
この購入につきましては、やはりアライグマがおりの中で暴れるというところでなかなかそのおりが傷んでしまうということが1点と、それからアライグマのにおいがつきますと次の捕獲の折になかなか効果があらわれにくいといったようなこともあるようですので、そういったところを勘案しながら毎年購入数をふやしているというような状況にあります。
この取り扱いにつきましては、それぞれ猟友会さんとも相談しながら農家の方に設置をしていただいておりまして、アライグマの処理につきましては市のほうで行っております。
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