エピソード4 『制作』
そうして、勢いよく家に戻った俺は、うがい手洗いをするのも忘れて没頭した!
そうして、その日のうちに書き上げた!
『津軽、夢しぼりて』
雪どけ水の音
風は土の香り
あなたが見惚れた
津軽の春は
桜の木々が そりゃ見事なものよ つむじ風の中 花びらが舞う
どうかあなたよ 笑顔であれ 今日も私は夢をしぼる
祭囃子の音
残る街の中で
あなたが見上げた
津軽の夏は
岩木、白神、緑あざやかよ 高い空にはクマゲラの声
どうかあなたよ朗らかであれ 今日も私は夢をしぼる
落ち葉ささやいた音 赤く染まるふる里 あなたが見とれた 津軽の秋は
実りの唄をカッコウが歌う 遠くを眺め耳を澄ます
どうかあなたよ健やかであれ 今日も私は夢をしぼる
雪を踏みしめる音 吐く息は白く あなたが見渡した 津軽の冬は
しばれる空に 凛とした風 雪の下で春を待つ命
どうかあなたよ、真っすぐであれ 今日も私は夢をしぼる
この曲を吹き込んで、いざ!次の会議に向かうのであった。
つづく
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