今日はお客様のご来店はありませんでした。そういう時ってつい哲学的になってしまいませんか?前回「もう一つ大事なことは、自分と吃音とを客観視することだと思います。」と、ご報告しました。今の自分の吃音の状態を変化させたいなら、今の自分はどんな吃り方をしているのか、どんな場面が苦手か、話すことに関わって自分の不得意な状況はどんなことかというようなことを、ある程度客観的に知る必要があるのではないでしょうか。同時に、自分はどんな場面、状況だと吃っても吃らなくても楽に話せるのだろうか。こういうことが解ってくると。自分の話し方のどこをどのように変化させれば良いのかということが分かってくるのではないでしょうか。さらに、苦手な状況への対処の仕方、準備の仕方も分かってくるかも知れません。最近このことをとても強く思うのです。
少し私の話をさせてください。・・・
私の吃音はおそらく小学校3年生ころから始まっています。中学校が一番大変な時期でした。自分の名前を言うこと、音読、自分がどうしてそう思うのかと言う点について質問される場面が苦手でした。その後合唱や落語、人前で話すチャンスがたくさんあって、吃音からゆっくり回復して来ました。勿論まだ吃るのですが、気付かない人もいます。そういう私ですが、自分の話し方についてはっきりわかったのは言友会の例会で自分以外の吃音のある人と出会ってからです。仲間が吃っている姿を見て、自分はどうやって吃っているのだろうと考えるようになったのです。私は自分の舌先を上下の歯の間に挟んで、と言うよりも噛んでいたのです。舌先を噛んだまま「た」と言おうとしていました。皆さんもやってごらんになるとお分かりになるでしょうが、まともに言葉が出て来るはずがないのです。かなり力を入れて噛むので、結構舌が痛かったです。
その舌先を噛んでいる力を緩め、「た」という音をそっと出してみました。「あ、言える。」というのが素直な感想でした。それからは、話し方のスタイルがもう一段変わったように思います。自分の話し方を客観的に捉えることによって、吃音の出る話し方から抜け出せるようになったのです。勿論、完璧と言うのではありません。今でもまだ解決しなければならない課題はたくさんあると自覚しています。
なんとか吃音を克服したいと思いながら、一人苦しんでいる仲間が多いことを知っています。今まで通りの話し方をしながら、音読やスピーチの練習をしているなら、限界があることに気づいていただきたいと思います。下手をすると、吃音が出る話し方を強化し続けることになりかねません。私達の話し方を変えるための客観的な吃音の捉え方を助けて下さるのが実はことばの教室先生方であり、言語聴覚士の方々だと思います。吃音のある幼児と、思春期以降の人達のためには言語聴覚士の方々が、小学生から中学生の子ども達のためにはことばの教室の先生方がとても力強い支援者であると思います。今年、北海道で言語聴覚士を主たる対象として「成人吃音の臨床研修会」を開催できればと思っています。さらにリッカムプログラムについても研修の機会できるだけ早い機会に開催したいと思っています。私達のリクエストを届けたいのです。
私は一方で「吃ってもいいじゃないか」という生き方をしている人たちがいる事も知っています。この件についてはまたご一緒に考えたいと思います。
次回のマンデーナイト吃音カフェは、3月30日(月)の午後7時~9時。場所は札幌エルプラザ2階の市民活動サポートセンターにある打合せコーナーです。参加費は100円です。ささやかなお菓子とセルフで飲める暖かいものを用意しております。ご連絡は下記にお願いいたします。(とど)
Takayuki☆minami☆sapporo☆shalom7017@y8☆dion☆ne☆jp
大文字は小文字に、「☆」はドット「.」に直して下さい。
少し私の話をさせてください。・・・
私の吃音はおそらく小学校3年生ころから始まっています。中学校が一番大変な時期でした。自分の名前を言うこと、音読、自分がどうしてそう思うのかと言う点について質問される場面が苦手でした。その後合唱や落語、人前で話すチャンスがたくさんあって、吃音からゆっくり回復して来ました。勿論まだ吃るのですが、気付かない人もいます。そういう私ですが、自分の話し方についてはっきりわかったのは言友会の例会で自分以外の吃音のある人と出会ってからです。仲間が吃っている姿を見て、自分はどうやって吃っているのだろうと考えるようになったのです。私は自分の舌先を上下の歯の間に挟んで、と言うよりも噛んでいたのです。舌先を噛んだまま「た」と言おうとしていました。皆さんもやってごらんになるとお分かりになるでしょうが、まともに言葉が出て来るはずがないのです。かなり力を入れて噛むので、結構舌が痛かったです。
その舌先を噛んでいる力を緩め、「た」という音をそっと出してみました。「あ、言える。」というのが素直な感想でした。それからは、話し方のスタイルがもう一段変わったように思います。自分の話し方を客観的に捉えることによって、吃音の出る話し方から抜け出せるようになったのです。勿論、完璧と言うのではありません。今でもまだ解決しなければならない課題はたくさんあると自覚しています。
なんとか吃音を克服したいと思いながら、一人苦しんでいる仲間が多いことを知っています。今まで通りの話し方をしながら、音読やスピーチの練習をしているなら、限界があることに気づいていただきたいと思います。下手をすると、吃音が出る話し方を強化し続けることになりかねません。私達の話し方を変えるための客観的な吃音の捉え方を助けて下さるのが実はことばの教室先生方であり、言語聴覚士の方々だと思います。吃音のある幼児と、思春期以降の人達のためには言語聴覚士の方々が、小学生から中学生の子ども達のためにはことばの教室の先生方がとても力強い支援者であると思います。今年、北海道で言語聴覚士を主たる対象として「成人吃音の臨床研修会」を開催できればと思っています。さらにリッカムプログラムについても研修の機会できるだけ早い機会に開催したいと思っています。私達のリクエストを届けたいのです。
私は一方で「吃ってもいいじゃないか」という生き方をしている人たちがいる事も知っています。この件についてはまたご一緒に考えたいと思います。
次回のマンデーナイト吃音カフェは、3月30日(月)の午後7時~9時。場所は札幌エルプラザ2階の市民活動サポートセンターにある打合せコーナーです。参加費は100円です。ささやかなお菓子とセルフで飲める暖かいものを用意しております。ご連絡は下記にお願いいたします。(とど)
Takayuki☆minami☆sapporo☆shalom7017@y8☆dion☆ne☆jp
大文字は小文字に、「☆」はドット「.」に直して下さい。