本願寺月光蟲です。
伊藤英明主演。
とにかく皆殺し。
ホラーともスプラッターとも少し違います。
原作がかなり長いんで映画はきついかと思いきや上手くまとまっています。
気になるのは伊藤英明とはいえ、かなりヒットしたって事。
ストーリーは、高校生を先生が皆殺しにするだけ。
映画や小説のヒットなんて水商売なんで偶然でしかうまれないけどヒットする映画は時代みたいなもんが関係している。
この映画、最初から大人の娯楽として作られている。
しかも東宝だし予算もすごいです。
今の世の中いちいち若い女やガキの声がウザく、大人もおっさんおばさんなのに無理に若作りしたりして何故か若さに媚びたりしてる人が増殖している。
若作りしすぎでついていけなくなって鬱になってるような人もかなり増殖していると書いてある本も増えている。
テレビで何故か女子高生やジャニーズの若い奴が社会や大人に対して偉そうに色々言ってるわけだが、その出演依頼してるのは大人。
何故か大人が若い奴に頭下げてるわけで。
おっさんやおばさんは若い奴に味方なフリをしたりわかってあげるフリが要求されている。
昔なら「そんなガキ引っぱたけよ」で終わりだけど今の世の中そんな事言えない。
若さに嫉妬したりちんこがガキにしか反応しないとかになってる反面、「ガキが何偉そうにしてんだよ」って皆思ってるような。
いちいち高校生に合わせるような感じな世の中って。
ガキに比定されたらわかってない大人扱いになるしな。
だが、ガキはやはりガキで、経験値がないから偉そうなのは当たり前で。
ガキは昔から根拠のない自信があるわけで。
かみなりオヤジみたいな奴がいなくなったし、知らない大人が説教できる時代じゃないよな。
なんだろね、これ。
分かり合えないに決まってるんだし「若い奴はむかつく」みたいな老害意見のオヤジとおばさんのがはるかに信用できるはずなんだが、ガキの前では味方になろうとする(笑)
だからこそこんな映画で憂さ晴らしできるような気がする。
学校の先生やってるやつにしてみたら万々歳の映画だろうね。
しかも、本来バトルロワイアルみたいに国やバカな大人が騒ぐ内容なはずなんだが、この映画はそれがなかった(笑)
やはり時代なんだろう、、、昔よりはるかに表現が厳しいのにこの高校生皆殺し映画だけはスルー。
やはりガキを殺したいみたいな感覚をもってる大人が増えてるかもしれない。
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この皆殺し映画が素晴らしいのはホラー映画のセオリーというか、そういうのを多少は壊している。
作家や映画監督やシナリオライターの連中は基本的に皆反社会的、左翼的な作品が好かれるのを知っている。
皆殺し映画のポイントはとにかくリア充を殺しまくるのがポイントだ。
学園やキャンプ場で、
スポーツ野郎、カップル、ヤンキーや仕切りタイプ
この辺はとにかく容赦なく殺される。
主人公というかダークヒーローは大抵男。
これは力が強いから男の設定にしてるわけではない。
ガキの頃、女はみんなスポーツ野郎がヤンキーやオサレ、まあようは声がでかい奴だ。
ちなみに、これは信頼できない人がいるかもだが、大人しくても運動部所属なだけでチンピラです。
まとまって歩いて威圧してるわけだがこれほんと文科系にしてみるとただのチンピラ。
身体や声がでかい男の下にいるだけなんだが。
仲間だの絆だの言って身体を鍛え女をもってく。
そこに教養や知識なんかあるわけがない。
肩がぶつかっても上下関係が無意識に根付いてるわけで。
たえず下か上かを判断している。
それにつきまとうクラスの女が輪をかけていく。
スポーツが良い悪いではなく、日本の学校の部活動の体質の悪さによって泣いてる人間がどんくらいいるか、、、。
女はまず気がつかない。
26.7超えるといきなり文科系の男に擦り寄り始めたりする。
きもくてバカなおっさんがいい年こいてアイドル追いかけたりしてるのは青春を横取りされたからだ。
これも女性にはわからないかもだね。
いわゆる成熟できてない男が増えたのは、顔ってより声(ファッション含む)がでかい男を選んできたから日本の男にはきもいヲヤヂが多い。
しかも今の世の中大人になってもなんか知らんがガキ合わせないといけないような社会だし。
この映画はとにかくリア充が殺されまくる。
声がでかい奴はとにかく死ぬ、
仕切る奴は仕切ったあげく逃げる作戦はすぐさま失敗という素晴らしい殺され方になっている。
もちろん、忘れてないのはビッチも死ぬ。
勉強しかしてない暗い奴も死ぬ。
ちなみに原作も映画も、そんなに殺す必要はないんだが、人間の感情がない設定だからなおさら無意味に殺されていく。
人の命なんてはかないものだ、なんて事すら考える時間もなくバタバタと殺すしガキが次から次に殺されとる。
皆殺し映画はある種のカタルシスがあるわけだが、これはカタルシスを通り越してみる方の目が死んでいく(笑)
女子高生がバンバン殺されていく、ってのは必要とされているようです。
ちなみに、ホモも忘れず殺されます。
犯人の伊藤英明は無感情の設定がそこに生かされてて、きもいおやじや普通に極悪なら女子高生を助けたりするわけで。
皆、深層心理で「ガキが偉そうな事言ってんじゃねーよ」と思ってるからこそのヒットなのかもしれんね。
反面、高校生が観たら観たで「極悪な映画サイコーじゃん」みたいになるようにも作られていて。
ある意味ずっと見続けられる内容にもなっている。
しかし、、伊藤英明は顔が苦手なんだがよく引き受けたしよく東宝もゴーサインだしたな、と。
繰り返しになるが問題にならなかったのは大人はやはりたまにガキにむかつくからなんだろうね。
昔より。
ま、それもガキにしてみたらわけわからんだろうしガキに責任はないっちゃないからな、、、。
リア充がとにかく殺されまくるんでそこは必見でした。
しかもさ、、余談だが、リア充であろう伊藤英明が若いうちに芸能人になろうなんてたくらんでるガキの役者もリア充に決まってる(笑)
だからやはり役者はただのコマでしかないんだよな。
役者は言われたとおりにやるのがプロです!
あと余談ですが、、。
リアルでも映画でも、皆殺しは二つ大事なポイントがあって。
時間と体力勝負。
コレがないと計画どおりに進まず失敗する。
1人や2人での大量虐殺はとにかく時間と体力勝負。
この映画のオチはネタバレになるから書かないが、体力も時間の設定もしっかりしてました。
ただ、知恵が、、、。
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