亀と鴎の挑戦

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悪意とこだわりの演出術

2016-10-11 22:58:14 | 小説・マンガ感想


今年の8月に発売でしたかね。興味があったのでAmazonで購入しました。ここら辺ではあまり本屋で見かけないので、通販に頼れる現代って素晴らしいですね。


さてこの本につきまして、著者はTBSのプロデューサを務める藤井健太郎さん。タレント名鑑や水曜日のダウンタウンを担当していて、とにかく俺はこの人が作る番組が本当に好きで仕方ない。
視聴者やスポンサーの機嫌を取るような番組が増えつつある現在、藤井さんが手掛ける番組はとにかく際どいところを攻めてくる。ほかの番組なら編集やカット送りされるところを、藤井さんの番組はそれを面白く編集してくれるところがなんとも俺好みといえる。

その番組の作り方などがこの本に集約されている。「悪意」だと思われる演出についての考え方であったり、出演者をどれだけ楽しませるかの考え方であったりが事細かに記載されている。
それだけでなく、入社前やAD時代の苦労話も数多く記載されていて、今の自分に当てはめながら読んでいった。読んでいくうちに、自分ってあまり修羅場を経験していないのだなと思ってしまった。
もっと若いうちに経験を積んでおけば、もっと幅の聞かせた人生を送れたのかもしれないと感じた。とはいえ、これでもまだ20代。足りない経験を埋めるチャンスはまだまだ残っている(と思いたい。)。


藤井さんの番組に惹かれたのは、クイズ・タレント名鑑が原点ですね。あの特番を見て、なんか知らんが腹がよじれるほど笑ったのは今でも感覚的に覚えている。それがレギュラー化したのはすごく嬉しかったですね。
残念ながら視聴率的に振るわず番組は終わってしまいましたが、僕みたいな熱狂的な番組ファンは少数かもしれないが必ずいると思っています。俺は未だかつてこの番組を超える番組に出会っていません。

そして念願叶ったのか、来週からクイズ・スター名鑑がスタートします。また検索ワードクイズやそっくりさんクイズが始まると考えると、もう今から楽しみで仕方ありません。
鉄腕ダッシュとアメトーークと被るのが悔やまれるところですが、とりあえずアメトーークをばっさり切るしか選択肢がありません。あとはスター名鑑か鉄腕ダッシュのどちらを録画送りにするかを検討中。


途中で本の内容から脱線しましたが、そのくらい今の藤井さんの番組にはすごく期待が持てます。あ、水曜日のダウンタウンも家族ぐるみで毎週見てますし、クイズ正解は一年後も必ず見ています。


本編でも書かれていますが、番組作りの根底として、まず視聴者も楽しめることはもちろん、出演者も楽しませること、そしてスタッフも楽しめるようにするためにどうすればよいかということについて、これでもかというくらい記載されている。一つ一つ読んでいって楽しかったですね。
あとはこれが視聴率に結び付けばよいのだが。どうしても視聴者の層がある程度絞られていく内容なのが気がかりではあるが、かといって全世代に媚びて、内容が薄くなるのは避けたい。

ハマる人にはとことんハマっていくと思うから、今やれることはそのハマる人を増やしてくこと。そのきっかけが今回の本であれば僕としてもすごく嬉しいかなと思います。


気になった人、まずは買ってみて、そして水曜日のダウンタウンとクイズ・スター名鑑を見てください。
おそらく、両方を見ることで番組作りの根底とかが見えてくるはずです。なるほど、と思わせるような。


自分も、ディレクターという仕事みたいに、有りもしない100点をどうやって目指すか考える仕事をやらせてもらっているので、この本を通じて自分の考えを変えることができればと思います。


じゃこの辺で

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