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【伊坂幸太郎】逆ソクラテス

2023-09-12 21:08:19 | 小説・マンガ感想

短編集でしたが、どの話も読みごたえがありました。

 

「逆ソクラテス」「スロウではない」「非オプティマス」「アンスポーツマンライク」「逆ワシントン」の5作品が収録されていました。どれも逆転劇そのものを楽しめる内容となっています。ここでは代表的なものを紹介していきます。

「逆ソクラテス」は、ソクラテスの名言にある『自分は何も知らない、ってことを知ってるだけ、自分はマシだ』ということに着目した作品となっている。要は先入観を持っている人はダメだということ。最後まで読み進めると、ちょっと謎に思っていた冒頭の部分が完全に繋がってくるところも面白かった。

 

「非オプティマス」は、オプティマスプライムから。(あまりトランスフォーマーのことは詳しくないが)

今見えているのは仮の姿で、本当は違った一面があるということが一番伝えたい内容となっているが、僕はそれ以外にも心にグッとくるワードが多くて読んでいて面白かったです。そして現代社会においても心に響く内容も多く、相手を見て態度を変えがちな人は是非とも読んでいただきたいです。

 

「逆ワシントン」は、ワシントン大統領が子供の頃に桜の木を切ったことを親に正直に言って、逆に褒められたことにちなんだ、正直に言えば何でも良い方向に向かえるという作品となっています。ただワシントンのエピソードも真実か嘘か実際に諸説あるようで、本編でもその真実か嘘かの部分が重要な分かれ目となっています。実際に正直に生きていくほうが上手くいくかどうかは、おそらく正解は一生かかっても出ないでしょう。

 

 

短編集だと物足りない印象を抱く方も多いかもしれませんが、本作はどの内容もスッキリとした気分にさせられますので、買ってみることをおすすめします。

 

じゃこの辺で


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