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【伊坂幸太郎】ゴールデンスランバー

2021-05-19 18:00:17 | 小説・マンガ感想

伊坂さんの作品を読むのはこれが初めてでしたが、夢中になるくらい面白かったです。

 

<あらすじ(抜粋)>

衆人環視の中、首相が爆殺された。そして犯人は俺だと報道されている。なぜだ? 何が起こっているんだ? 俺はやっていない──。首相暗殺の濡れ衣をきせられ、巨大な陰謀に包囲された青年・青柳雅春。暴力も辞さぬ追手集団からの、孤独な必死の逃走。行く手に見え隠れする謎の人物達。運命の鍵を握る古い記憶の断片とビートルズのメロディ。スリル炸裂超弩級エンタテインメント巨編。

 

 

冤罪系の物語は数多く存在するが、この話の特徴は5部構成で進められているというところ。第一部で事件のはじまりについて、第二部で事件を第三者から見た視点について、第三部で事件から20年後の世界について語っている。そして第四部で事件の中身について語られており、作品のほとんどが第四部で占められている。そして第五部では事件から三か月後について語られている。

 

最初読んだとき、特に第一部~第三部にかけては話の繋がりが読めずにそのまま進んでいったが、第四部を進めていくうちに結びつきが明らかになっていった。青柳の現在と過去のパート、青柳の元彼女である樋口の現在と過去のパートで切り替わっていく形となり、読む方としては追っていくのが大変になってくるが整理されてくると次が気になって仕方なくなる。

そして青柳と樋口が同時進行していく中でどんな関わり方をしてくるのか興味深かった。内容はネタバレになるので語れないが、最後の第五部での結末はうまく出来すぎてるなと感じた。

 

最初はいろいろと結びつかなかった第二部~第三部についても、全部読み終わってから再度確認すると、また違った視点で読み進めることができる。事件の真相についてもこんな序盤にはっきりとしてたんだなと自分でも信じられないくらいの衝撃を受けた。

こういった構成の小説は今まで無かった気がするので、自分の中の常識を変えるきっかけになったかなと感じる。

 

 

次に読む作品は既に決まっています。というか、先に買ってしまって読み切れずにいる本が3冊くらいあるので、ステイホームせざるを得ないときに読み進めていきたいと思います。

 

じゃこの辺で


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