亀と鴎の挑戦

トリニータや千葉ロッテなどスポーツ観戦を中心に投稿します!

ひぐらしひなつ「監督の異常な愛情」

2019-01-14 12:38:34 | 小説・マンガ感想


昨夏に購入しました。昨年のうちに読み終えていたのですが、更新するのが遅れてしまいました。


トリニータの番記者であるひぐらしさんが取材を行い、5人の監督に関する考え方やこだわりが綴られています。どの監督もビジョンがはっきりとしていて、読みごたえがありました。


・田坂和昭(現栃木SC監督)
監督としてのキャリアをスタートさせたトリニータのこと、そしてトリニータやエスパルスの監督での経験を通じて福島ユナイテッドFC監督のときに目指してきたこと。
田坂監督の目指す方向性が見えました。
こだわりを持ってやり続けてきたことが、J2の栃木SCから監督のオファーがくることに繋がったと思われる。


・片野坂知宏(現大分トリニータ監督)
トリニータの監督に就任してからの戦い方が綴られていました。J3時代のときの負けられない戦いが続く中で考えてきたこと、J2を戦い抜く中で目指してきたものなど、片野坂監督のこだわりがこの一冊に込められていました。
そして、この項目にはまだ続きがあると思わせるような片野坂監督の今後の采配についても注目していきたい。


・北野誠(前カマタマーレ讃岐監督)
決して恵まれた環境ではない讃岐での監督生活について。戦力も環境も苦しい中で、チームを残留させてきた秘訣について多く語られていた。
2018年シーズンは残留を果たすことができなかったが、決して監督だけの要因ではない。ダントツ最下位でもおかしくないチームを、最後まで残留できるかというところまで育て上げた手腕は今後に生かされるであろう。
次は環境が整ったところで、監督業に集中できる状態で指揮できるところを見てみたい。


・高木琢也(現大宮アルディージャ監督)
主にV・ファーレン長崎の監督をやっていた時について。経営危機を乗り越えJ1昇格できたことや、チームとして初のJ1に挑む戦いについて。その中で試行錯誤しながら戦い抜く姿勢が綴られていました。
終盤にあった、サッカーの本質についての考え方は読み応えありましたね。


・吉武博文(前FC今治監督)
教師時代のことやユース世代の日本代表を率いたことについて。ちょっとクセのある指導方法が印象的だった。
FC今治でも吉武イズムを落とし込もうとする姿勢は本作でも語られていたが、J3昇格を目指すチームとの考え方が合わない形となったのか、シーズン途中での退任となった。
次はどこのチームで吉武イズムを落とし込むのか密かに楽しみにしている。



それぞれの監督にこだわりがあり、それによって選手の成長にもつながってくる。つくづくサッカークラブにおいて、監督への位置づけがかなりの割合を占めていると思わざるを得ない。
今年のトリニータがそれに該当すると思うが、魅力ある監督の下でプレーしたいと選手が思ってくれることが何よりの誇り。恵まれた予算が確保できないチームが有力な選手を呼ぶには、そこに行けば成長できると思わせる魅力が必要。ほんと片野坂さんがトリニータの監督になってくれて感謝している。


そんなわけで、今年も読書のレポートを継続的に行っていければと思っています。
じゃこの辺で


最新の画像もっと見る

コメントを投稿