あらたまの 空のひろさよ 蒼深む
光満(み)つれど 道に人無く 夢蔡
正月、 かつてはーーー
若宮稲荷神社へ初詣を兼ねて、ご近所が集まって新年の挨拶を交わし、
茶碗酒で乾杯し、いい機嫌になって、しばしの大談笑・・。
いまは、集まって挨拶を交わす風習は無くなった。
「少子高齢化」そのものの「ご近所」である。
人の気配がない辺りに、集まるのは鳥たちだけである。
オナガの群れは、一日に数度庭に落ちている餌を探す。
( 彼らも何もないのは気の毒で、飯粒を撒いておいたりする)
しかし、慣れない。用心深く、少しの気配で飛び去る。
ヒヨドリも群れ来て、家庭菜園の白菜の頭をつつき喰う。
我が家の欅を基地に、専業農家のブロッコリーを狙う。
木枯らしに 吹かれて欅 ひと葉無く
枝のあわいに めじろ来鳴きし 夢蔡
-------<了>---ーーー
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