投げられし ペットボトルの 漂(ただ)える
塵芥(じんかい)の沼 亀は生きゆく
夢 蔡
プラスチック製の桶の蓋にのる子亀たち
黒い三角スイ状のものは、枯れたハチス
ゴミの大半は、蓮の枯れたハチスです。
ハチスは、やがては腐り、沈み、土に溶けるでしょう。
しかし、ペットボトル、ビール・ジュース缶etcは
そのまんま半永久的に漂うでしょう。
国による田畑の土地改良事業の結果、利根川からの
コンクリート固めの水田用水路が、確保された。
沼は、”灌漑用水池”としての役割を終えてしまった。
このあたりの水田は、この沼を頼りにしない。
それでも、利根水系からの昔からの水路は、
かろうじて生きている。少ないながら、水は入る。
完全に、沼の水が腐ることがないのが、救いである。
どこから飛んでくるのか、プラスチックのナマコ板である。
人間の生活材である。
亀にとって、手ごろな感がある。甲羅干しには便利である
現時点では、沼の水は、ほんの少量しか、放出していない。
普段、水から上がれり休める砂地が沈んでいる。
水に浮くプラスチック類は、助けになる。
柱材の一部かー? 亀にとっては、便利である。
周囲が見渡せる。
浅いので、時折り、アオサギが、狙いに来る。
沼が、”灌漑用水”として生きている頃は、雑木・篠藪の囲まれていた。
慣れないと、藪の間をうまく抜けられなかった。
物を捨てるなどもってのほかであった。
風の押されて、ゴミ類は、岸の奥まった所へよっている。
かなり前に、近隣の篤志家が、蓮を植えた。大繁殖している。
いま、蓮は、その葉を茂らせ始めた。
蓮の地下茎の活躍によって、水は澄む。
葉が大きくなるころには、つかまって休むこともできる。
潜り込むときの隠れ家となる。
昔の水の取り入れ口は、土盛りと杭によって作られていた。
名残の杭が、数本残っている。
その一本の割れ目を、【 ユウゲショウ 】が占領している。
【 ユウゲショウ 】は北米産の可愛い花。
園芸種として輸入したものが、逃げ出して,田圃の畦などに。
岸から20m程のところへ、どうやって飛んだか。
スズメなどが、種子を運んだとも思えない。
こうして見ると、この沼も案外グローバルである。
プラスチック類(中東の石油)
蓮(インド亜大陸)
亀(ミシシッピー)
”特定侵略的外来種”のキャンペーン( TV番組でやってる)
それって、「どういうことって」思うことあります。
沼や池をさらうと、あの凶暴な”カミツキガメ”--
TV的には、大うけでしょうが。
生態系に変化を与えたのは、
人間の便利性・アメニュテ追及の結果でしょう。
それよりも利根水系のダムさらったら
恐ろしいほどの生態系の変化があるだろう。
-----------<了>--------
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