修了生の代表が、心のこもった答辞を修了式の中で読み上げて
くれましたので、ご紹介したいと思います。
冬の寒さもだんだん和らぎ、ようやく春の気配を感じられる季節となりました。
本日、私たちHPS養成講座11クール生は10名で修了式を迎えます。
まずは先生方、先輩HPSの方々、そして私たちを導いてくださった全ての方に一同を
代表し心より御礼申し上げます。
5ヶ月前の10月21日、この場所から挑戦の日々が始まりました。
これからの学びに対する期待と不安で胸がいっぱいでした。
年齢も職種も住んでいるところも様々な仲間たちとの初めての出会いは、
始めこそ緊張や照れもありましたが、不思議とすぐに打ち解ける事ができました。
この仲間がいれば大丈夫、子どもたちのために頑張っていこうと誓ったことを
覚えています。
講義では、遊びの持つ様々な力や、どのような状況に置かれている子どもにとっても
「遊び」が必要不可欠なことを学びました。
講義が進む中で、自分のこれまでの子どもへの関わり方や捉え方を見つめ直し振り返る
こともできました。
自分がいかに大人の目線や主観で子どもと関わっていたのかに気づき、
今までの自分にショックを受けるような感情も覚えました。
常に子どもの目線で、寄り添いながら遊びや関わりを行っていこうと強く感じ、
このことはこれからも絶対忘れずにいようと考えています。
知識や理論だけではなく、体験することで遊びの力も実感することができました。
中でもエマ先生の講義では、自分たちも心から遊びを楽しみました。
最後の講義ではとても寂しく感じ、エマ先生の繰り広げる世界にすっかり魅了され、
とりこになっていました。
遊びの持つ力のすばらしさを改めて実感し、これから子どもたちとの出会いのなかで、
私たちも子どもを「あちらの世界」に誘えるように、成長していきたいと感じました。
実習では、講義で学んだ事を実践に結びつけ、たくさんのことを吸収しようと
意気込んで臨みました。
子どもたちに精一杯の遊びを届けたいとも思っていました。
しかし、慣れない環境で緊張し、遊びについて考えれば考えるほど奥の深さを感じ、
不安さえ覚えました。
こんなにも子どもの行動の意味を考え、ニーズについて頭をめぐらせ子どもに
向き合ったこと、遊びについて真剣に考え難しいと思ったことは初めてでした。
しかし、子どものニーズと自分の関わりがマッチしたときに、子どもたちの笑顔や
夢中になる姿を目にしてとても嬉しく、これが遊びの力だと、知識と実践が結びつく
感動も経験しました。
受講中、壁にぶつかり、不安に押しつぶされそうになったこともありました。
そんなとき支えてくれたのは、ここにいる先生方やHPSの先輩方、11クール生の
仲間たちでした。
先生方はいつも広い視野と豊富な知識や経験で、私たちに遊びや子どもとの関わりを
ご教示くださいました。
HPSの先輩方は子ども一人ひとりに寄り添い、気持ちを大切にしながら
柔軟に遊びを提供していくことの大切さを教えてくださいました。
そして私達は、その背中を追いかけるスタートラインにやっと今、立つことができました。
11クールのみんなは、看護師、保育士、歯科衛生士とフィールドは様々ですが
個性が豊かで一緒にいてなんだかホッとする、そんな仲間たちでした。
学校や食事会、宿泊地などで、職場の事や、これからのこと、悩みや意気込みなど、
時間を忘れて語り合いました。
同じ目標に向かって苦楽を共にする仲間の存在は大きく、お互いの励ましの言葉は
私の頑張る力の源になっていました。
中間試験や口頭試問など、不安で辛い気持ちになったこともありましたが、
今思い返すと11クールのみんなで乗り越えてきたその全てが、
達成感のある充実した日々の素敵な思い出としてよみがえります。
毎日顔を合わせていたのに、こうやって一緒に学びあう時間が終わってしまうのは、
とても寂しいです。
でも、12名で一緒に過ごしてきた時間や思い出は、かけがえのない宝物です。
これからはそれぞれのフィールドを歩んでいきます。夢や目標に向かって進む上で
多くの苦難や壁にぶつかることもあるでしょう。
しかしそのような状況の中でも、ここで得た知識や経験、そしてかけがえのない
仲間たちとの繋がりを糧に、努力し、歩みを止めることなく乗り越えていきたいです。
最後になりましたが、私たちに関わってくださった全ての方々に、
そして11クール生の仲間に感謝をし、答辞とさせていただきます。
平成28年3月10日
11クール修了生代表