盛り上がる車載市場

パソコンからスマートフォン、クラウド。最近ではAI関連とIoT、5Gに車載と半導体の活躍する市場はまだまだ伸びる分野のうちの一つです。特に車載市場はマスが出ることもあり盛り上がっている市場の1つ。主に車載向けの半導体は4つのカテゴリに分けられます。従来の電子制御(エンジンのコントロール、ABSなど)を支えるマイコン、インターネット接続の無線モデム、そして残される2つは自律運転向けでセンサー、カメラと自律運転をするためのAIとして働くプロセッサになります。特に後者の自律運転向けが盛り上がっている市場。インテルのモービルアイ買収やＮＸＰによるフリースケール買収、クアルコムがＮＸＰを買収仕掛けるなど覇権争いが進んでいます。ただ車載関連は非常に安全基準が厳しいというハードルがあります。考えてみれば当たり前でその部品が壊れて人が死亡するということがあってはならないわけなのでしょうがないものだとは思いますが部品メーカーにも高度な品質が求められ、その分はコストに跳ね返ることを考えると過当競争の分野ではなかなか利益率を稼ぐのは難しいのかも…　そういった意味では最近のルネサスのインターシル、IDTの買収などはむしろAI関連の本丸よりは周辺分野を取りに行った狙いがあるのかもしれません。いずれにせよ非常に変化の大きい分野ではあるのでこれからも面白い展開続きそうです。
写真はBMW 自律走行 5シリーズ「Autonomous Prototype」