Takekida's log

千里の道も一歩から

脳と体は表裏一体

2021-07-25 23:15:27 | Books
 
脳には妙なクセがある (新潮文庫) 文庫 – 池谷 裕二 (著)
脳科学の本が文庫になっているというのはなかなか珍しいですが改めて池谷さんの本を読み返してみました。最新ということではないですがわかってきた脳の性質についてまとめられている本です。脳と体というのは思考と運動ということでやや対比されることも多いですがこの本を読むと体の入力処理と出力処理のために脳で情報処理をしているというのが元々の役割だったのでいかに一心同体であることがわかります。 裏を返せば身体五感・出力で学ぶことの重要性、そして出力を鍛えるためにはとにかく実際に体を動かして経験することが重要であることが改めて強調されています。まさに「百聞は一見に如かず」ならぬ「百考は一験に如かず」といったところでしょうか?

以下気になったトピックスなど・・・
・人はモノを見るとき左重視の傾向がある。絵を描こうとすると4本足の生き物は左があたま。
・情報は何度も入れるより何度も出す方が記憶に残る=出力が重視されている。
・音痴の人は空間処理能力が低い
・運動神経は頭の良さと相関がある
・年齢とともに悪しき感情が減っていくが、リスク管理能力も低下する。
・すべての人は、他人の不幸は蜜の味と考える脳回路がある
・心が痛むとき、脳では身体的痛みを感じる部分が反応している。
・うれしい気分の時には判断が甘くなる=表層的に判断しやすくなる可能性がある。
・自分の意志で何か行動した時はそれを論理づけるように感情が生じる。
・無意識な行動=物や言葉に対する反射によって刺激に対する反応は既に決定づけられているため思考や理由は後付けである。
 >自由意志というのはありそうでない
・反射は過去にどれほど良い経験をしてきたかに依存する。また頭がよいとは反射が的確であると解釈される。


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