Takekida's log

千里の道も一歩から

生かすのも八卦、生かさぬのも八卦 易経の世界

2024-07-06 21:46:01 | Books
 
人を導く最強の教え『易経』 「人生の問題」が解決する64の法則 小椋 浩一 (著)
 易経とは四書五経と呼ばれる儒教の経典の一つ。良く日本でも見かける易のベースとなる古代中国の占いの本で、その原型がまとまったのは、紀元前八世紀ごろだそうです。様々な経営者が生かしているという易経を自身も50付近から学び始めて記したのがこの本。 悩みながら学んでいったとのことで初心者にも概要がつかみやすい内容になっています。  易経は陽を 印、陰を 印で示し、それを組み合わせた八卦×八卦=六十四卦によって自然と人生の変化の道理を説いた書。 各卦を説明する暗示的な卦辞に対して、さらに「十翼」と称せられる解説がつけられ、儒家的な宇宙観、倫理観を表わすようになったとのことで占いに使われるような普遍的な人生の道しるべな考え方が詰まった内容とも言えます。64の各組み合わせにどう動くべきか、どう考えるべきかという知見が記されていてそれを自分の人生のシチュエーションに当てはめて理解していくというのが正しい理解の仕方と感じました。
少しばかり紹介すると

・風天小畜:渋滞に巻き込まれたような時 =思ったより成果がでなくとも言い訳しない。
・水沢節:節度節制節目の時=大きく伸びるためには節度を持って振り返り準備が必要
・山水蒙:先が朦朧として見通せず、あたかも将来が未知数の子どもの状態 =自分が未熟な面を探し常に学ぶ
・風山漸:本来あるべき速度で、その時起こるべきことがきちんと起きてゆく。最終的には望む状況に至る =大きな成果は着実な進行と準備によってもたらされる
・離為火:灼熱の太陽を浴びた時=成果を出したければまずリーダーが謙虚にルールに従うべき。
などなど

易経は簡単に理解できるものではなくある程度、時間をかけて体得していくものなのだと改めて感じたのですが筆者が述べている易経はフラクタル図形のようなものであるとのこと。個別の案件は全体も網羅する普遍性があるとのことで全体をなかなか把握していくのが難しいのですが繰り返し読んでいくことでその境地に少しでも入れないかなとは思いました。

 
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