Takekida's log

千里の道も一歩から

対称性の破れが生んだトポロジカル物質

2021-03-13 21:30:43 | What`s new ?
「隗より始めよ」とはよく言ったもので何かを根本的に変えるというのの根幹には材料がかかわっていることが多いように思います。超電導や半導体を用いたトランジスタなどまず材料から変わったという事例が多くGameChangerになるにはまず基礎物性に立ち返る必要があるというのは間違いないことでしょうこの本はそんな物質の中でも注目されているトポロジカル物質について解説した本です。といってもトポロジカル物質に実際に触れているのは最後の1/3章程度でそれまでは物質科学に基礎的な内容に費やされています。逆に言えばそこまでのベースがないと理解しにくい内容であるということでしょう。
 トポロジカル物質は従来の導体、絶縁体、半導体とも異なる従来の物質とはやや別空間にあるとされるもので従来の物質との境界に特徴が出てきます。たとえとしてメビウスの輪や右側通行と左側通行の国の境の道路の繋ぎ変え(タイとラオスの国境)などが挙げられています。つまりは物質の内部と界面で大きく性質の異なる物質が実現できているということになります。
このトポロジカル物質は2016年にはノーベル賞を受賞したことで注目を浴びてます。具体的には仮想磁場、トポロジカル絶縁体、磁性トポロジカル絶縁体。そしてこれら物質開発と応用で実現しようとしているトポロジカル超電導、マヨナラ粒子などが主たる研究分野で応用可能性分野としては返らるエッジトランジスタや超電導、量子コンピュータなど。まだまだ応用をするところまではまだ先になるかとは思うのですがまだまだこの分野でノーベル賞の受賞が期待できそうです。
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