Takekida's log

千里の道も一歩から

経営者は左脳型、マーケターは右脳型

2010-11-06 20:42:56 | Books
さわやかな風の駆け抜ける秋晴れの一日です。
発表はしませんが12月に学会でアメリカに行くことになりそうです。
56年ぶりにワールドシリーズ優勝を果たした大リーグチームの本拠地とのことで盛り上がっているかも。

マーケティング脳 vs マネジメント脳 なぜ現場と経営層では話がかみ合わないのか?
アル・ライズ,ローラ・ライズ
翔泳社


日本の製造業でよく言われることとして技術や製品はいいんだけど売り方が悪かったのでヒットしなかった(失敗した)という論調があります。今では技術的にも脅かされているものも多数ありますがMP3プレーヤーや車などデザインや売り方を考えればもう少し何とかなるんではないかと思えるものは少なからずあるように思えます。 技術→製品→販売に行く過程でなぜうまくいかないのか?その一つの答えがこの本に書かれてます。表題のように経営陣が拡大路線、数字を駆使した左脳型のマネジメントを行うのに対しマーケット担当者はより感覚やイメージを重要とした売り方をしようとするためにうまくいかないという点に着目しています。マネジメント側の方が権力があり、マーケティングもマネジメント側が支配しているために右脳型のマーケティングはなかなか日の目を浴びることがないということです。

ブランドを築くためには
・あるカテゴリーでの支配者になること。カテゴリー=ブランドにする。
・カテゴリー内での争いになるなら同じ機能でなく差別化お図り新たなカテゴリーを築いてカテゴリーを売り込むこと。
・ゴロの悪くないブランド名にすること
・ブランドイメージの分散につながる多角化を行わない
・ライバルの同じ分野でなく反対をあえて狙いカテゴリーを築く
ということが重要と述べられています。

エンジニアとしては機能を勝ってくれると思っているわけでまるで5色ボールペンのようなあらゆるものを盛り込んだ製品を作ってどんなもんだと胸を張りたくなるわけですが逆に顧客の立場で考えてみれば機能を比較して買うというよりまずはデザインやイメージで選考の舞台に乗せているわけです。であるからこそ明確なブランドイメージやデザインが重要だということ。  考えてみれば新たな機能を解決するよりは簡単なように見えますが時には固定概念を覆す必要もあり、そう簡単には行かないはず。地道なブランドイメージづくりは重要です。

新しい製品も延長線上ではなく新しい価値を提供できればそこにカテゴリーを築くことは簡単になると思います。
半導体の分野では基本的に延長線上に乗っかった開発をしていくわけですがあえて違うカテゴリーを狙うという意識は忘れないようにしたいと思います。
Comments (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ファッションから名画を読む | TOP | 太陽と情熱の町 バルセロナ »
最新の画像もっと見る

2 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (せと)
2010-11-07 15:50:32
『20歳の時に知っておきたかったこと』2章の終りの方に、『できないことなんてないということがわかりました。』という印象的な一文があります。
56年間空振りを続けていても、一発どデカイのをかますことができることも証明されましたしね。
チャレンジングなきっかけの種になる、いい学会になることを祈ってます!
返信する
Unknown (たけきだ)
2010-11-07 21:06:43
ありがとうございます。
チャンスは逃さぬようにものにしてきたいと思います。 
返信する

post a comment

Recent Entries | Books