
昨日、ひさしぶりに西武のロフトを見て歩いていたら、ワゴンセールの台のなかにお風呂で使えるラジオを千円未満で売っていた。FMの他にTVも幾つか聞ける。ふと心惹かれたが止めた。千円未満の品物はスグに壊れそうだ。(千円で1年持てばいいでしょ!

風信子はゆっくり湯船につかるのが好きなので、お風呂につかりながら足首をマッサージしたりする。たまには手持ち無沙汰に歯を磨いたりすることもある。しかし、その方法を教えてくれた友人のように毎度まいど、時間を惜しんで有効に使うというのも、あまりに合理的すぎてナンカわびしい。無駄なようだが、やっぱり活字を追うのが一番すきだな。
冷え切った身体をお湯で暖めていると『山頭火』の俳句がしみじみとして迫ってくる。こりゃ、解説の大星光史の文章が良いのだな。ひとつ抜粋。
「ゆふ空から柚子のひとつをもらふ」
とても美しい句である。
したたるような山頭火の詩ごころが息づく。
貰った柚子の一つは、人間から、あるいは自分が木からもぎ取ってのものと見てもよい。
それでいて、その表現を「ゆふ空」としなくてはならない作者のやさしさ。夕空にほんのりと浮く柚子の詩景が見事にうたわれている。・・・大星光史
風信子は、以前にアルバイト先の先輩に
「あなた、遊びにいくのに狼みたいに群れて遊びにいくのが好きなの。おお嫌だこと」って言われてびっくりしたことがあったけれど、ひとりでいるのも好きなのだ。
だから次のような句も味わい深く読む。
「やっぱり一人がよろしい雑草」
「やっぱり一人はさみしい枯草」
私の気持を1000の理由をあげて人に告げてもわかってはもらえない。
私の気持を一つだけ理由をあげて人に告げて、良くわかるよと言う友人のとんちんかんな勘違いをただすのにも疲れる。山頭火と放浪の旅にでているような気持になって、心惹かれる俳句を味わおう。

この本についての詳細は↓のリンクからどうぞ。
『風呂で読む山頭火』 大星光史 著
風呂で山頭火等を読むのは 時間をおしんで
読んでいるのではありません。
ゆっくりした時間を楽しんでいるのです
遠う回りして歩いてみるのも いいよね
友達とは。。。