<本日の一言>
本日は渋谷区立神南小学校にて、囲碁の入門講座を行いました。
この数年間で色々な所を回りましたが、サイン攻めにされるという初めての経験をしました(笑)。
囲碁やプロ棋士に興味を持ってくれたら嬉しいですね。
皆様こんばんは。
木曜日は日本棋院棋士の公式対局日ということで、多くの対局が中継されました。
主なトピックは・・・。
○農心杯、山下敬吾九段敗れる
○本因坊戦リーグ、許家元八段が河野臨九段に勝つ好スタート
○十段戦本戦、富士田明彦七段が伊田篤史八段を、大西竜平四段が余正麒八段を破ってベスト8進出
○ドコモ杯女流棋聖戦、藤沢里菜女流四冠が鈴木歩七段に敗れる。牛栄子二段、謝依旻六段に勝利。
○仲邑菫初段、6勝目を挙げる
といったところでしょうか。
それから、前回不戦敗になった杉内寿子八段が対局していたので安心しました。
本日の入門講座で、プロ棋士は10歳から92歳までいるという話をしていたところでした。
さて、本日は今週行われたSGW杯予選を振り返りたいと思います。
8枠はこのような結果となりました。
三村智保九段(50)が山森忠直七段(38)を破り、枠抜けしています。
15枠は、黄翊祖八段(32)が潘善琪八段(42)を破って枠抜けしました。
お互いに相手の裏をかき合うかのような、変化の多い一局でした。
自戦解説をびっしり書き込んでいるのは黄八段らしいですね。
16枠は、川田晃平六段(39)が安斎伸彰七段(34)に半目勝ちしました。
大きな戦いの無い、じっくりしたヨセ勝負の碁でしたね。
さて、今回は山森七段(黒)と三村九段の対局をご紹介します。
1図(実戦)
白1の打ち込みの後、白Aと逃げるのではなく、白3とケイマに進出しました。
黒×への反撃や白Bのツケコシなどを狙っていますね。
2図(実戦)
一方黒は、黒1のノゾキから黒3と肩を衝きました。
この手は白×に強く当たっているように見えますが、実はモタレているだけで、本当の狙いは黒Aの分断です。
プロの対局を鑑賞するとき、こういった戦略を理解できると楽しさは何倍にもなるでしょう。
3図(実戦)
結果、黒1の分断に成功しましたが、白は白で右上隅を破り、黒のダメージが大きいと主張しています。
お互いに主張を通した結果、盤面が大きく変化しましたね。
4図(実戦)
そして、最も印象的だったのはこの場面です。
黒1のノゾキに手を抜き、白2と中央を補強しました。
黒3の切りを許しますが、白×は捨てても良い石なのですね。
白16まで、中央で地を持って安定しては白成功でしょう。
軽やかな打ち回しでした。
これでSGW杯は予選の全日程を終了しました。
本戦は11月3日(日)、4日(月・祝)に市ヶ谷の日本棋院で行われる予定です。
お楽しみに!
☆各所で指導碁を行っています。皆様のお越しをお待ちしています。
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