白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
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昨日の解答

2018年09月28日 20時12分19秒 | 幽玄の間
<本日の一言>
台風が来ていますね。
ちょうど東京に到達するあたりで2日連続指導碁なのですが、大丈夫でしょうか・・・。
</本日の一言>

皆様こんばんは。
本日は昨日の解答を発表します。



1図(失敗)
まず、黒1と押さえるのは白2と出られて大石を切り離されてしまいます。
黒5と打てば白△を取ってつながることができますが、白8が利くので生きられてしまいます。
つまり、白2と出られてはいけないので・・・。





2図(正解)
黒1と切るのが正解です。
白6まで、脱出されそうに見えますが・・・。





3図(正解)
ここで黒1と出る手が先手になります。
このために下辺で準備工作をしていたのですね。
黒7までと進めば、今度は1図と違って白8が先手になりません。
黒9まで、白死となりました。





4図(投了図)
そのようなことを読み切って、黒△の場面で投了となったわけです。
投了のタイミングも芸のうちですね。


ただ、テレビ対局などでは形がきっちり決まるまで打つケースもしばしば見かけます。
読み切る時間が無いというケースもあるでしょうが、基本的にはファンサービスと考えられます。
美しいタイミングで投了するべきか、分かりやすいタイミングで投了するべきか?
どちらにも理がありますね。