室内楽の愉しみ

ピアニストで作曲・編曲家の中山育美の音楽活動&ジャンルを超えた音楽フォーラム

SP鑑賞・遠足

2012-06-04 00:34:11 | 日記
SPレコードのコレクター・山本俊兵さん宅へ、お邪魔しました。


同行した方々。この日はフリューゲルホーンを肩にかけた下間さんと、ケーキをぶら下げたギタリストの阿部さん。

        

        このお二人は、エリア的には近いのですが、私は2時間半くらいの西武線駅前。


        以前から「ぜひ一度、来てください」とおっしゃって頂いていたSPレコード鑑賞室。

        

        この棚の扉を開くと、

        

        こうなっております。まるで、図書館です。


        まず、曲目をリクエストします。「トミー・ドーシーの『インドの歌』をお願いします」

        


        「どのアルバムに入っているか、こっちで分かります」

        


        「一緒に演奏しているプレイヤーはここに書いてあるんや」

        

        「スゴイな~、”山本式” 」山本さんならではの整理方式。

    
        いよいよターンテーブルが回ります。

        


              
        状態の良い、すばらしいレコード盤。これは12インチ盤でSing,Sing,Sing 長い演奏です。

        

        SPレコードは、一般的にシ~シ~というノイズが邪魔なイメージですが、マニアの方の

        コレクションは、殆どのレコード盤は状態が良く、録音当時のサウンドが聞こえます。

        それは、録音された時の空間ごと切り取ったような響きで、聴く者にアルファ波を出させるのか、

        温泉に入って思わず頬がゆるむ時の感じに近い、何とも嬉しい感覚をもたらしてくれます。



        ハリー・ジェームスの超絶技巧トランペットの『チリビリビン』『熊ん蜂の飛行』

        『トランペット協奏曲』  ポール・ホワイトマン楽団の『Changes 』

        ファッツ・ワーラーの『Blue, Turning Grey Over You 』『Honeysuckle Rose 』

        他に、テディ・ウィルソン、ジーン・ラッセルのムーディな歌、エディット・ピアフ、

        ビックス・バイダーベック、ルイ・アームストロングとシドニー・ベシエ、

        ナット・キング・コールの子供向けアルバム、クラシックとジャズの間を行き来する管楽八重奏

        等々・・・沢山、次々と聴かせて頂きました。


        ファッツ・ワーラーのピアノは、CDでは分からなかった、あの巨体らしい重量感のあるタッチ

        だった事が、SPを聴かせて頂いて初めて分かりました。CDで如何に音を肉を削られているか、

        つまらない音質にされていたか、改めて再認識しました。SPのサウンドこそ《アート》です。




        お花の形のランプとターンテーブルの電源をシンクロさせて、電源の落とし忘れを防ぐ”山本式” 。

        


        モノラルのスピーカーで充分立体的に聞こえます。


        色んなプレイヤーの演奏が混ざっているアルバム。

        


       
        ターンテーブル上のスワロフスキーのオブジェ

        


        三層構造になっているターンテーブル。

        


        
        ジャケットはどれもアート。

        



        隅々まで整理整頓されています。この棚の下はSPアルバムの他、LPも収納されています。

        

        
        「記念撮影しよか」

        


        これは、私のカメラですが・・、

        


        《アート》なサウンドに浸った、愉しい午後のひと時でした。


        奥が深く、様々な枝に分かれた西武線。

        


        


        


        私にとっては、とにかく遠かったですが、見知らぬ空気を吸って、それも面白かったです。












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