室内楽の愉しみ

ピアニストで作曲・編曲家の中山育美の音楽活動&ジャンルを超えた音楽フォーラム

夏休み2014~其の4~

2014-08-21 11:00:01 | 日記
裕美ちゃんと過ごした夏休みも、最終日です。

この日は、私が友人から仕入れた高田馬場のレストランへ、ステーキ・ランチを食べに行く事と、上野の国立博物館の《故宮博物院展》へ行く予定。


横浜の高島屋でオトナ・ショップをしてから、いざ高田馬場へ。


前日も電話してみましたが、第2火曜は休みと分かり「電話つながらないのは仕方ない」

高田馬場から電話しても繋がらないのだけれど「きっとランチ始まって忙しいのだろう」と思いながら探して、

「見つけた!」と思ったら、張り紙が・・

  

  「17日まで夏期休暇」

残念!ホームページに書いておいて欲しかったけどね。いや、ぐるナビ、食べログしか見てなかったかな・・?



それから検索し直し、駅前のドンキホーテの下のイタリアン「文流」に行きました。また行きたくなるようなお店でした。


  



  パンがゆ

  


  イタリアン・タコス

  


  左は牛、右はチキンの煮込み。真ん中の緑はマッシュポテト。美味しかったです。

  


  アイスカフェ・ラテ

  

  コーヒーを飲まない裕美ちゃんも、飲んでました。

 
  


計画とは違っちゃったけれど、大満足して、上野公園へ。


  噴水に涼を観る。

  


  


  去年の今頃の方が、この時期でもまだ日差しが強かったような気がするのは、私だけでしょうか?


ここでホルン奏者・河野さんと合流。

  


  故宮展の前に、通路途中の常設展を覗きました。

  


  


  

  この辺りは、写真オーケー。写真は撮りませんでしたが、伊能忠敬の日本地図は見応えありました。


  こういう歴史の重みを感じるような建物、空間は、落ち着きますね。

  


  

  向こう岸の奥は、特別な時だけ使われるお茶室だそうです。


  



さて、《台北 國立故宮博物院・神品至宝》

  


毛沢東が攻めてくる前に、蒋介石が台湾に送って難を逃れたという、歴史的なお宝の展覧会です。

紀元前の殷の時代の物から、私たちが比較的分かる唐、元、明、清の時代の物、あとは中国史を詳しく勉強していないので、よく分かりませんが、沢山の書、陶器、漆器、石細工、書画、図軸など、いっぱい展示されていました。

メインは、チケットにも印刷されている、黒いクマと白い童のような(たぶん)力士の格闘・・というより抱擁にも見える、小さな石細工でした。白い石と黒い石が元からくっついた状態で存在していた物に細工を施したのだそうです。

台北に送られたことで、今日、私たちが目にする事ができる、貴重な中国史の遺産・・なのでしょうねー。

膨大な書の類は、幸い我々日本人は漢字が読めるので、読もうとすれば読めるのですが、疲れます。細工類も、一点一点が凄い物なのですが、沢山あるし、音声ガイドを聴くところまでは熱心に取り組まないから、時代も素材も分からず、「ふーん」「ふーん」「結局、中国の闘いの歴史と、束の間の支配者によるコレクションの数々かー」という感想になってしまいました。まあ、沢山あって疲れたんですね。


一通り観て、足も疲れたのですが、尚、沖縄とアイヌの文化の部屋、日本刀の部屋なども通って、出口近くのミュージアム・ショップもハシゴ。


  

  字が上手になるように・・と思って、記念に買いました。


展覧会の中身より、裕美ちゃんと、河野さんと、三人で国立博物館に行った事が記憶に残るかなー。


  


  パークサイド・カフェ。

  

  お二人が灯りの影に写ってしまって、ごめんなさい。


この後、新幹線の時間まで、東京駅で大丸の地下街を歩いたりして、裕美ちゃんをお見送りしました。

裕美ちゃんが、希望やリクエストを出してくれて、それを実行すべく、私が計画するパターンが多い私たちの《夏休み》ですが、今回も、盛り沢山。展覧会と美味しいモノとショッピング、散策ウォーキング・・愉しかったです。


また来てね~












  

夏休み2014~其の3~

2014-08-19 18:35:14 | 日記
裕美ちゃんとの夏休み、三日目は、都内の美術館ハシゴです。


  先ずは、用賀の《世田谷美術館》
  用賀駅じたい、なかなか行きにくい(ウチのエリアからは)こともあって、私自身、今回が初めてでした。

  駅から100円で行かれる、超満員の専用バスで世田谷公園着。横断歩道を渡って公園内へ。

  

 
  

  
  『ボストン美術館~華麗なるジャポニズム展』

  

ボストン美術館に収蔵されている、日本の浮世絵、刀のつば等の工芸品のデザインなどから影響を受けたと思われる、絵画や、一部、インク壺などが展示されていました。

北斎、広重、歌麿ほか、様々な浮世絵と、それに影響を受けたと云われている、モネ、マネ、ドガ、ロートレック、ルノワール、ゴッホほか、主に『印象派』の作品を、その影響が見られる辺りを指摘しながら、見比べられる展示になっていました。しかし、こじつけっぽい感じの指摘もなきにしもあらず・・。

そして、影響を受けたと言われる『名画』より、影響を与えたと言われる『オリジナル』浮世絵の方が、アイデアも勢いも密度が濃くて、面白く感じるのは、私だけでしょうか?

やはり、オリジナルの力・・というものを感じました。



  

  
  アケビの実でしょうか?


作品展に入る前にレストランに予約しておいたのですが、一通り観て来てもまだ順番が来なくて、けっこう待ちましたが、待った甲斐のあるレストランでした。

  


  


  


  


  コースに含まれてなかったデザートに、つい誘われてケーキも・・。

  


  
  


レストラン待ちで、予定より時間がかかってしまいましたが、次の予定の《国立新美術館》へ向かって移動開始。


  用賀駅までの、楽しいプロムナード。

  


  


  


  


  ちょっと雨に降られましたが、それもまた楽し・・と思える、プロムナードでした。

  
  

  用賀駅。



  
次は、六本木の国立新美術館《オルセー美術館展》です。

  


こちらも、マネ、モネ、ミレー、コロー、ドガ、ルノワール、セザンヌ、ピサロ、シスレー、ほか。

モネ(マネではない)の『草の上の昼食』が、一枚絵でなく、右は正方形に近く、左は縦長の長方形、という二枚の絵を並べて一つの作品とするのは初めて観ました。他にも、大判の作品も多くて、見応えがありました。


図らずも、印象派の作品展のハシゴとなりましたが、やはり人気のあるマスターピースという物は、細かい点までバランスが良く、在るべき処に、在るべき物が描かれているもの、と再確認しました。


あー、この《オルセー美術館》展覧会の重要情報として一つ。とても寒いです。床から冷気の出る穴の空いた羽目板の周りが、とても寒く、その羽目板が頻繁にあるので、会場全体もかなり寒いです。たぶん15~16℃じゃないかと思います。あそこまで冷やさなくてもいいんじゃないですか?真夏に開催されている展覧会へ、来るまでに相当、暑い想いをして着いて、展覧会を観る1時間あまり、あんなに冷やされては、体調がおかしくなります。よほど健康でないと、風邪をひいたり、お腹をこわしたりする危険があるのでは・・と思いました。


  


  


良く歩いた~。万歩計を持たなくて残念なくらい。すっかり冷えて、カーディガンを羽織っている二人。



お昼が充実コース・ランチで、しかも遅めだったので、お腹がなかなか空かなかったのですが、横浜の玉泉亭の元祖《サンマーメン》と餃子を戴きました。


  

麺は細く、野菜あんかけは、しっとり濃厚。他所で戴く《サンマーメン》とは、こだわりが違いました。中華系というお出しではなく、お味は和風でした。



横浜のポルタの一角にあるレストラン街にある玉泉亭ですが、その一角全体が、とても繁盛しているようでした。

知らなかったなぁー。

多くの鉄道会社の駅改札周辺エリアを、ほぼ把握しているつもりでしたが、裕美ちゃんの旅情報には叶いません。

お陰で、また一つ、新しいエリアのレパートリーが出来ました。









夏休み2014~其の2~

2014-08-19 17:23:30 | 日記
裕美ちゃんとの中身ギッシリの夏休み。2日目は、軍港めぐりとネービーバーガー・・の予定でしたが、予約しておいた軍港めぐりの船は、残念ながら強風で欠航。

  


  


そこで、予定変更して《記念艦三笠》見学となりました。


  三笠の前の広場の東郷平八郎司令長官像。

  


  


  


  日露戦争で活躍したこの《みかさ》はイギリス製で、どことなくハイカラな雰囲気があるような気がしました。

  大正15年に記念艦として保存されているそうです。


  


  慣れないと落ちやすかったというハンモック。

  


  大きなマスト。

  
  

  


  


  


  


  


  下の階は博物館になっています。

  


  


  
  
  
  軍楽隊の楽器。かなりボロいかも。

  


  


  


  台風一過。風は強いけれど心地よい、まずますのお天気。

  


  


  


  


  輸出を待つ自動車が、きれいに整列していました。

  


  


  猿島。

  


  


  


  
《三笠公園》ちかくの、そごうデパート駐車場から、汐入のダイエーショッパーズへ移動。

お昼は、どぶ板通りのネイビーバーガーです。

  


  


  



お目当てのTsunami に到着。行列ができていて、10分少々待ったかな・・。

  


  入り口のグリル。

  


  吹き抜けになっていて、私たちは2階席へ。

  


  


  ネイビーバーガーと、カレーを食べないといけないので、一つずつ取って、シェアしました。

  


  


  


  チーズケーキは1/16サイズを、それぞれ。

  


一昨年、飛び込みで入って食べたネイビーバーガーの時ほどの感動はなかったけれど、観光としては大満足。


こうして横須賀観光を終えて、八景島のアウトレットへ。カーナビの言うとおりに行ったら、八景島をどんどん離れて、杉田の方まで行かされて、どうしたんだろうと思ったら、パーキングはモノレールと反対側という事で、大移動となったのでした。


  

裕美ちゃんをアウトレットに案内したつもりが、気がつくと、私ばっかり買い物をして、裕美ちゃんに付き合ってもらっている状態になってしまいました。


  




  夕食は、健康中華の《青蓮》へ。

  

  ピーカンナッツ、最高!

  
  


  


  


  
  

陽向に長時間いる一日でしたが、良く食べ、良く歩き、翌日も元気モリモリです。

  










夏休み2014~其の1~

2014-08-19 17:22:26 | 日記
今年も裕美ちゃんが、夏休みに来てくれました。

神奈川を巡る旅もすっかり上級者の裕美ちゃんと、横須賀ツアーをしました。


最初の目的地は、馬堀海岸の《紅茶工房》

  


  カーナビでは表通りの反対側が入り口とは分からず、着いてからお店に入るまでに時間がかかりましたが、

  紅茶とワッフルに詳しいマスターが、地元に根付いた独自の世界を築いている、心地の良いお店でした。


  


  



観音崎にある《横須賀美術館》

  


  


  子供たちへのモダンアート導入に良いような、明るく、楽しいアイディアいっぱいの美術館でした。

  

  巨大な黄色い傘。ところどころ穴が空いてたかな?


  

  眼下に東京湾の出口、浦賀水道を眺められる開放的な屋上。


  

  おりしも、巨大颱風が本州に襲来中でしたが、結局傘を差すことなく、強風と荒波だけでした。


  館内で撮影できるお部屋。

  

  絵本の原画。


  

  モンスターを被ることも出来ます。ちょっと重そうだったので、止めときましたが。


  オリジナル商品も多い、楽しいミュージアム・ショップ。

  

  「どこかで見たデザイン・・」と思ったら、横浜バロック室内合奏団の『ガリバー組曲』CDと絵はがきです。

  あのガリバーさんが、日本の観音崎に上陸していたエピソードは、小人や巨人のお話ほど知られていませんが、

  どうやら観音崎なのです。そこで、横須賀市はガリバー祭りをしたり、葉書絵のコンテスト展をしたり、

  盛り上がっています。



観音崎の入り口の《横須賀美術館》を後にして、観音崎をぐるっと廻りました。

  


  


  台風の荒波が押し寄せていました。


願いが叶う、と言われる《叶神社》

  


  湾を挟んで《東叶神社》と《西叶神社》と、両方参拝した方が良いらしいのですが、荒波で渡し船も欠航。


  

  こんな長い階段が、この上に2つも続いて、なかなかの修行コースでしたが、頂上へ。


  


  


  北条氏が出城として築いたのが始まりだそうで、有名なペリー来航は、眼下の左寄りだったそうです。

  歴史がリアルに見える瞬間でした。


  

  夕暮れが迫って、人っ子一人いない神社でした。


夕食は、鴨居の《鴨鶴》に決めていました。

  

  近くの八幡神社の境内に停めさせて頂いて、いざ。


  


  炉端風の、雰囲気の良いお店でした。


  メトイカのお造り。

  


  マグロのコロッケ、しらすオムレツ、大根サラダなど。

  


  そして、名物の釜飯。せっかくなので、鯛釜飯にしました。

  


  

  
  どれも美味しくて、はるばる訪ねた甲斐がありました。



常にFENのラジオ放送が流れている《ホテル横須賀》

  


  フロントの皆さんは、アメリカ人客と冗談を交わすレベルの語学力のようでした。

  異国情緒と、ここまで来なければ味わえない空気を味わって、初日の夜は更けました。


  
  

  
  月が一番、地球に接近する、大きな満月の夜でした。

  まだまだ強い風が吹いていて、真っ黒な雲の影が頻繁にお月さまを横切る合間に、眩しいお月さまを見上げました。





  
  

映画・パガニーニ

2014-08-04 18:10:58 | 日記
バイオリニストのディヴィッド・ギャレットが主演の『パガニーニ・愛と狂気のヴァイオリニスト』を観ました。





 ベートーヴェンより12年後に生まれ、ショパン、リスト、シューマン、メンデルスゾーンたちより30年近く先輩のパガニーニ。

 我々ピアニストにとっては、『パガニーニ練習曲』『パガニーニの主題による変奏曲』などの作品を通じて、まずは目の前の厄介な”超絶技巧”に対峙させられ、また「ラ・ド・シ・ラ・ミ」から「ラ♭・ファ・ソ♭・ラ♭・レ♭」の変奏を思いついたラフマニノフのロマン性にうっとりし・・というように、なかなかパガニーニご本人に向き合う事は少ないのですが、今年バイオリン協奏曲の第3楽章としての『ラ・カンパネッラ』の伴奏をさせて頂く機会があって、「う~ん、確かに”超絶技巧”のパガニーニ」を目の当たりにしました。

 そのパガニーニは『悪魔のバイオリニスト』と呼ばれ、女性に大変モテた、好き放題の破滅型人生だったが、唯一の純愛を中心に作られた映画、というふれ込みでした。

 パガニーニ役のディヴィッド・ギャレット。名前は聞いたことがありましたが、演奏する姿を見たのは初めて。まあ、甘いマスクで麗しく、知的で、品の良さが隠せない、パンフレットにもあるパガニーニの肖像画のちょっと”欲望に真っ直ぐ”的緊張感とは違い、ふしだらで退廃的な場面設定でも、イヤらしさが全く感じられない、それでいて、バイオリンの巧さと音楽性、創造性の豊かさはバッチリ伝わってきて、とにかく「超・カッコイイ!」と言うしかありません。(イタリア人から見たら、「イタリアンぽくない」と言うかもしれないけど)


 映画を観た2~3日後に、TVで五島龍くんがパガニーニをさらりと弾いているのを見ましたが、やっぱり”草食”の日本人。全く難なく、軽~く弾いているけれど、特に何も伝わって来ない。「そー、簡単そうに弾けて、上手いのね」で終わり。やはり、肉食のパワフルな立体感、生命力は違うなー、と改めて思いました。


 あと、その純愛のお相手の歌手・シャーロット役のアンドレア・デックも自分で歌っているし、その父親ジョン・ワトソン役のクリスチャン・マッケイも自分でピアノを弾いているそうで、演奏演技の説得力が違うというか、納得がいくな、と思いました。

 映画自体の発案者で、製作総指揮、音楽も担当したディヴィッド・ギャレットの、ディヴィッド・ギャレットによるパガニーニの為の映画作品・・でした。そういえば、圧倒的に女性の観客が多かったですね。