以下引用 【北日本新聞ウェブ】2015年12月29日 00:00 http://webun.jp/item/7240291
■市職員で唯一通訳士資格
射水市社会福祉課の益塚麻里子さん(41)が、手話通訳士の資格を持つ唯一の市職員として聴覚障害者の対応に当たっている。高校生の時に見た映画に感銘を受けて資格を取り、昨年4月に市職員となった。「全国豊かな海づくり大会」や「市合併10周年記念式典」など市内の行事で手話通訳を務めながら正職員として業務をこなす益塚さんは、周囲の職員のサポートに感謝し「手話への理解が深まることが励み」と話す。(新湊支局長・芦田周)
砺波市出身の益塚さんは、高校時代に吹奏楽部に所属し、夏には甲子園を目指す球児をスタンドからクラリネットの音色で応援していた。そんな時、聴覚障害を持った高校生が甲子園を目指す姿を描いた映画に出合った。「自分と同じ高校生の苦労を知り、手話を身に付けようと地元のサークルに通い始めた」
金沢市内の大学を卒業後に砺波に戻り、地元の特別養護老人ホームに就職した。手話の習得にいっそう力を入れて手話通訳士の資格を取り、福祉分野への理解を深めようと社会福祉士の資格も取得。その後、結婚を機に射水市内に移り住み、市の手話通訳士の職員募集に応募した。
配属先は新湊庁舎の社会福祉課障がい福祉係。昨年度、手話で窓口対応した61件のうち55件を益塚さんが担当した。窓口を訪れる人たちからの評判も良く、手話を身に付けている他の職員からは「これまでに姿を見なかった聴覚障害者が多く来るようになった」との声が上がる。
来年秋の新庁舎での業務開始に向け、これまで以上の期待が益塚さんに寄せられている。益塚さんは「分かりやすく物事を伝えようという意識が他の職員にも伝わればうれしい」と話している。
【北日本新聞朝刊 12月29日 (火) [社会・地域ニュース県内・総合]掲載】
本会会員の皆さん、いつでも安心して役所へ行けることは良かったですね。来年もどしどし利用してください。
益塚さん、いつもお疲れ様です。来年もずっとよろしくお願いしますね。
富山県では、下図のように、県内の市町村に手話通訳者派遣事業をほぼ実施しています(富山県聴覚障害者センターに委託)が、
手話通訳者設置事業の実施はまだまだ低い状態です。他の市町にも射水市のように一日も早く設置してほしいと願っています。
確実に実現するためには、県と各市の手話言語条例を制定することだと思いますね。皆さん、力を合わせて頑張りましょう!
《 財団法人全日本ろうあ連盟 手話通訳者等の派遣に関わる要綱検討事業 報告書より 》