因幡屋ぶろぐ

劇評かわら版「因幡屋通信」主宰
宮本起代子による幸せの観劇記録。
舞台の印象をより的確により豊かに記せますよう・・・

菅野美穂主演『あいのうた』

2005-10-16 | テレビドラマ

*岡田惠和脚本 日本テレビ 10月12日スタート
 父親を知らず母親からも愛されずに成長した女性(菅野美穂)が自殺を図ったが死にきれず、助けてくれた警察官(玉置浩二)に記憶喪失を装う。警察官は三年前妻を亡くし、三人の子どもと犬と暮らす。バリバリの刑事から閑職に移動を願い出たばかり。身元のわからない女性を自宅に連れ帰り(そんなことが出来るのだろうか?)、親身になって面倒をみる。しかし実は彼は重い病で余命半年であるらしい。
 愛を知らずに育った女性が、優しい人々に触れて次第に愛を知っていく話であることはすぐに読める。
 愛に乾き、心のひねくれた女を演じさせたら菅野美穂は天下一品。
 

画面ぜんたいが明るい色合いに包まれていたり、玉置浩二の家がペンション風のメルヘン館であったり、子どもたちが皆とてもいい子であったり、周辺の人物の配置も甘口な作りである。
 しかし過去は消せないが生き直すことはできる、誰でも幸せを与えられる、人は愛によって生きるものだということは、アタマでわかっていても時々心から実感したい、確認したいという願いが人にはあるのではないか。それが少々あざとい手段や表現によるものであっても。
 菅野美穂が新鮮な演技をみせてくれることに期待。



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