すばらしい!よくぞ黒の紋付き羽織袴を着てくださった。日本人として、感謝です。
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今年のノーベル賞の授賞式が10日、スウェーデンの首都ストックホルムなどであった。がん治療薬の開発につながる発見をした本庶佑(ほんじょたすく)・京都大特別教授(76)らに医学生理学賞が授与された。
本庶さんは、免疫のブレーキ役となる分子を見つけ、それをがん治療に生かす方法を提案。新しいタイプのがん治療薬「オプジーボ」などの開発につながり、がん治療に革命をもたらしたことが評価された。
授賞式には紋付き羽織はかま姿で出席。ノーベル博物館によると、和装で授賞式に出るのは1968年に日本人として初めてノーベル文学賞を受けた川端康成(1899〜1972)以来、2人目という。
一方、平和賞はノルウェーのオスロで授賞式があり、紛争下の性暴力撲滅に向け尽力したイラクの少数派ヤジディ教徒ナディア・ムラドさん(25)、アフリカ中部のコンゴ民主共和国の婦人科医デニ・ムクウェゲさん(63)に贈られた。(ストックホルム=合田禄)
ノーベル賞の授賞式がスウェーデンのストックホルムで行われるのを前に、京都大学特別教授の本庶佑さんなどが着用する和服の準備がほぼ終わり、着付けができるよう整えられています。
ノーベル賞の授賞式は、スウェーデンのストックホルムで日本時間の11日未明に行われ、医学・生理学賞を受賞する京都大学特別教授の本庶佑さんと妻の滋子さんなどは和服で出席する予定です。
この和服の着付けを行うため、東京 港区にある美容室から美容師3人がストックホルムに招かれています。
今回は、本庶さん夫妻のほか、招待した大学関係者とその家族など合わせて8人の着付けを行うということで、ホテルの一室では美容師が着物のしわをアイロンで伸ばしたり、ヘアメイクの道具を整理するなどして準備がほぼ終わり、着付けができるよう整えられています。
この美容室では、これまでにも2回、ノーベル賞の授賞式のためにストックホルムで着付けを担当しているということです。
美容師の与儀みどりさんは「今回は3回目で現地の状況もよくわかるので準備も順調です。式は長時間にわたるので、着崩れしないよう着付けの際に細かい調整を行うつもりです。世界中に日本の伝統文化を知ってもらうよい機会になればと思います」と話していました。
本庶さん、和服で授賞式に=川端康成氏以来、半世紀ぶり―ノーベル賞
今年のノーベル医学生理学賞を受ける本庶佑・京都大特別教授(写真左端)がストックホルムで10日に開かれる授賞式に臨む。本庶さんは和服で出席する予定。写真は、記念撮影する文化勲章受章者=2013年、都内【時事通信社】
(時事通信)
【ストックホルム時事】今年のノーベル医学生理学賞を受ける本庶佑・京都大特別教授(76)がストックホルムで10日夕(日本時間11日未明)に開かれる授賞式に臨む。受賞者はえんび服の着用が通例だが、本庶さんは和服で出席する予定。日本人の和装は1968年に文学賞を受けた小説家の川端康成氏以来で半世紀ぶりとなる。
ストックホルムのコンサートホールで開かれてきた医学生理学賞など5賞の授賞式は、華やかで格式高い行事。厳格なドレスコード(服装規定)があり、男性はえんび服、女性はイブニングドレスの着用が求められる。男女とも自国の「民族服」を着ることもできる。
オスロで授賞式が開かれる平和賞は、ドレスコードが緩やかだ。欧米以外からの受賞も多く、パキスタンの女性教育活動家マララ・ユスフザイさんが民族服で臨んだ例などがある。
一方、ストックホルムで行われる授賞式では、民族服姿はまれだ。「知っていそうで知らないノーベル賞の話」の著書がある北尾利夫さんは「医学生理学賞などの自然科学賞は欧米が中心。民族服で出席した人はほとんどいないのでは」とみる。日本人の受賞者も川端氏を除き、現地の老舗店でえんび服を借りるケースが多かった。
本庶さんは着物の街でもある地元京都で黒色の紋付き羽織はかまをあつらえ、文化勲章親授式などでも着用してきた。ノーベル賞での着用については「日本で研究してきた心構え」と理由を話している。
京都織物卸商業組合の野瀬兼治郎理事長は黒の紋付き羽織はかまを「洋装のえんび服に相当する最も格式の高い服装」と解説。授賞式での着用で「世界中の人に和装に注目してもらえる」と期待している。
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ノーベル賞を受賞される方々を見ていて、どうして燕尾服を着て、黒の紋付き羽織袴を着てもらえないのだろうとおもっていました。普段、着物を着慣れないからということもあるでしょうが、燕尾服にしても着慣れてはいないはずです。ならば、着物のほうが絶対によいはずなのに、と。
その不満を本庶先生が拭い去ってくれました。しかも、着付けのプロを3人東京から呼んで、招待した方を含めて8名の方に着付けをお願いしたという太っ腹ぶりにも、感心しました。
ノーベル賞受賞も然りながら、本庶先生のこの堂々たる「日本人ぶり」に拍手です。黒の紋付き羽織り袴を着てくださって、本当にありがとうございました。日本人の誇りです。
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