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核兵器現実使用からも60年

2005年07月17日 15時31分30秒 | 時事放談: 国内編
広島の平和記念公園に一度行ったことがあります。大学生の頃でしたから、いまから20年ほど前のことです。

当然、原爆死没者慰霊碑にも手を合わせました。しかし、その碑文には違和感を感じさせられました。

  安らかに眠ってください
  過ちは繰り返しませぬから

過ちを繰り返さないと碑文は誓っているのですが、だれがだれの過ちを繰り返さないと誓っているのでしょうか。

原爆を落としたのは、アメリカです。あの時点で広島や長崎に核兵器を使う戦略上の必然性はどこにもありませんでした。使わなくても日本の降伏は間近であったはずです。

そうだとすれば、どうして「アメリカは過ちを繰り返しませぬから」と書けなかったのでしょう。アメリカへの遠慮ですか?日本がアメリカに占領されていたからですか?いまはそれを変更できないのですか?

おそらく、碑文を書いた人は「人類は過ちを繰り返しませぬから」と言いたかったのかもしれません。しかし、人類全体が核兵器を廃絶しきれていないのは、北朝鮮の恫喝外交を見れば一目瞭然です。そのような無意味な話はありません。

ならば、あのような戦争を起こした日本が悪いと言って「日本は過ちは繰り返しませぬから」と読むべきなのでしょうか。でも戦争は起こしたかもしれませんが、だからといって原爆の人体実験を日本が受け入れなければならない義理はどこにもありません。そういうことを主張するとすれば、人の好すぎる不当な自虐的見解と笑う人がいても不思議ではありません。

やはり断固として「アメリカは過ちを繰り返しませぬから」と読むべき碑文なのです。あの核兵器使用の過ちをアメリカ政府に公式に認めさせるべきなのです。

しかし、アメリカ人の感情は、微妙に違う気がします。

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核実験60年で爆心地公開 米ニューメキシコ州 (共同通信) - goo ニュース

2005年 7月17日 (日) 11:37

 【ロサンゼルス16日共同】米国が世界初の核実験を実施してちょうど60年の16日、米西部ニューメキシコ州アラモゴードにある実験場トリニティ・サイトが一般に公開された。AP通信などが伝えた。実験場は毎年4月と10月の2回に限って公開されてきたが、米原子博物館は実験成功60年を記念し今回、特別公開した。

同博物館が企画した公開ツアーには数千人が参加したが、原則的に米市民を対象としているため、日本人の参加はなかった。

実験当時の目撃者が「近くの山全体が閃光(せんこう)で真っ白に染まった」と爆発力のすさまじさを表した実験場の中心は、直径800メートルほどの浅いクレーターが残っている。

参加者の一部は放射線検知器を持ち、爆心地を訪問。「ここで原爆が爆発したかと思うと気味が悪い」(地元の男子高校生)、「今日ここに来た誰もが、悲しみと恐怖を共有している」(退役軍人の男性)などと語り、あらためて核兵器の脅威を実感していた。

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日本人を締め出す公開ツアーのあり方。「ここで原爆が爆発したかと思うと気味が悪い」と広島・長崎の悲惨さを知らずに語っているのであろう高校生。すべてが自己中心的な発想から出来上がっている気がします。

安易な核兵器廃絶を主張するほど初心ではありませんが、このような記事を見ると憤りが抑えられなくなります。物見遊山でだけは行って欲しくないツアーのニュースでした。
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1 コメント

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憤りを感じます (M)
2005-08-05 00:43:37
私も憤りを感じます。しっかり主張しなければ次から次へと頭にくることが生じてしまいます。
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