中国海軍のミサイル駆逐艦「深セン」が、東京港に入ってきました。史上初のことです。当然、朝日新聞は好意的に書きます。
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中国海軍艦艇が初来日 日中防衛交流を促進 (朝日新聞)
2007年11月29日02時59分
中国海軍のミサイル駆逐艦「深セン」が28日午前、友好親善の一環で東京・晴海ふ頭に入港し、海上自衛隊による歓迎行事が開かれた。中国海軍艦艇の来日は初めて。29日は防衛省、30日は海自横須賀基地(神奈川県横須賀市)を表敬するなど、防衛分野で様々な交流が予定されている。12月1日まで滞在する。
今回の来日は8月の東京での日中防衛相会談での合意によるもので、今後海自の艦艇が中国を親善訪問する。
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ちなみに朝日は、同じ内容で今日付けの社説すら書いています。
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中国軍艦寄港―新たな歴史の第一歩に
日中間の防衛交流で、中国海軍のミサイル駆逐艦「深セン」が東京港を訪れた。中国の軍艦が日本に来るのは中華人民共和国の建国以来、初めてのことだ。
この訪問が実現するまでには長い曲折があった。
両国が海上自衛隊と海軍の艦艇の相互訪問に合意したのは98年のことだった。橋本首相、江沢民主席の時代だ。いったん02年春に中国軍艦の訪問が計画されたものの、その直前に小泉首相が靖国神社に参拝し、キャンセルされた。
再び機運が盛り上がったのは昨秋、安倍首相の訪中で日中関係が改善に動き始めてからだ。4月の温家宝首相の訪日で相互訪問が再確認され、福田首相になってようやく実現にこぎつけた。合意以来、9年もの年月がかかったわけだ。
関係修復の流れの、いわば象徴のような形である。約350人の乗組員を含め、今回の訪問を歓迎する。来年は海上自衛隊の艦艇が訪中する番だ。これを弾みに防衛交流をさらに広げ、両国関係の安定化につなげてもらいたい。
とはいえ、軍事に関する両国間の不信は、一度や二度の往来でぬぐえるものではない。日本側は、中国軍の急速な増強や活動の活発化に不安を募らせている。中国側も、ミサイル防衛をめぐる日米協力や台湾への関与の可能性などに神経をとがらせる。
結局、交流と対話を重ね、相互の信頼を培っていくしか方法はないのだ。艦船の相互訪問はその一歩である。少しずつでも相手側の実情に触れることが、無用な緊張を解くことになる。
大筋で合意されている当局間のホットラインの設置も早く実現すべきだ。誤解による偶発的な事件を防げるし、日常的に意思疎通ができるようになればさらに相互理解は進むだろう。
軍事の面での信頼醸成は、両国関係だけでなく、アジア全体の安定にも好影響を及ぼす。中国は積極的に国連の平和維持活動(PKO)に参加しているが、要員の訓練などで日中が交流し、アジア諸国にも広げていくことを考えたい。
もう一つ望むのは、防衛交流を軍事関係者だけにとどめず、一般にも開いていくことだ。例えば、日本の研究者やメディアが中国軍を見学したり、取材したりする機会を増やす。国民レベルで少しでも理解が進めば、それだけ的はずれな推測は減ってくる。
歴史好きの人なら、中国の軍艦と聞けば「定遠」「鎮遠」といった名前を思い出すに違いない。清朝が誇る大戦艦だった。明治時代に日本の港を訪れ、その威容が日本人を驚かせた。
日本はこれに負けじと海軍力強化に突き進み、後年、日清戦争でぶつかることになる。
もちろん、いま求められるのは軍拡競争ではなくて、平和のための協力だ。「深セン」の名前がそのスタートとして歴史に刻まれるよう努力していきたい。
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中国に肩入れする朝日新聞ですから、日中友好ならばすべて褒め称えるというところでしょうか。
ですが、そんなにのんきな極東情勢なのかどうか。最大の脅威である中国の軍艦をやすやすと首都の港に入れてよいものかどうか。疑問を感じないではありません。
実際、同じ時期アメリカ海軍は、中国に対して軍事示威行動すら取っているのですから。
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米空母が台湾海峡を通過 香港寄港拒否で示威行動 (東京新聞)
2007年11月30日 02時30分
中国政府から香港寄港を一時拒否された米空母キティホークが、香港近海から事実上の母港の横須賀基地(神奈川県)に戻る際、台湾問題への配慮から航行を控えてきた台湾海峡を通過していたことが29日、米軍関係者の話で分かった。
寄港を拒否した中国に対する事実上の示威行動とみられる。米空母が台湾海峡を通過したのは、1996年の台湾総統選に端を発し、米空母2隻の派遣で情勢が緊迫した「台湾海峡危機」以来とされ、米中関係に波紋を広げそうだ。
関係者によると、21日に香港入港を断られたキティホークと随行するイージス駆逐艦など計6隻は南シナ海を北上し、23日から24日にかけて台湾海峡を通過。その際、不測の事態に備え、艦載機を飛ばして周辺の警戒監視活動を行ったという。
(共同)
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人の良い日本と、その上を行くしたたかな米中。あまりに日本の無防備さが露呈しているようなエピソードです。
防衛省にはこの辺のパワーバランスの問題をきちんと読み解く力があるのでしょうか。揉め事をしている場合ではないのですが。
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中国海軍艦艇が初来日 日中防衛交流を促進 (朝日新聞)
2007年11月29日02時59分
中国海軍のミサイル駆逐艦「深セン」が28日午前、友好親善の一環で東京・晴海ふ頭に入港し、海上自衛隊による歓迎行事が開かれた。中国海軍艦艇の来日は初めて。29日は防衛省、30日は海自横須賀基地(神奈川県横須賀市)を表敬するなど、防衛分野で様々な交流が予定されている。12月1日まで滞在する。
今回の来日は8月の東京での日中防衛相会談での合意によるもので、今後海自の艦艇が中国を親善訪問する。
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ちなみに朝日は、同じ内容で今日付けの社説すら書いています。
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中国軍艦寄港―新たな歴史の第一歩に
日中間の防衛交流で、中国海軍のミサイル駆逐艦「深セン」が東京港を訪れた。中国の軍艦が日本に来るのは中華人民共和国の建国以来、初めてのことだ。
この訪問が実現するまでには長い曲折があった。
両国が海上自衛隊と海軍の艦艇の相互訪問に合意したのは98年のことだった。橋本首相、江沢民主席の時代だ。いったん02年春に中国軍艦の訪問が計画されたものの、その直前に小泉首相が靖国神社に参拝し、キャンセルされた。
再び機運が盛り上がったのは昨秋、安倍首相の訪中で日中関係が改善に動き始めてからだ。4月の温家宝首相の訪日で相互訪問が再確認され、福田首相になってようやく実現にこぎつけた。合意以来、9年もの年月がかかったわけだ。
関係修復の流れの、いわば象徴のような形である。約350人の乗組員を含め、今回の訪問を歓迎する。来年は海上自衛隊の艦艇が訪中する番だ。これを弾みに防衛交流をさらに広げ、両国関係の安定化につなげてもらいたい。
とはいえ、軍事に関する両国間の不信は、一度や二度の往来でぬぐえるものではない。日本側は、中国軍の急速な増強や活動の活発化に不安を募らせている。中国側も、ミサイル防衛をめぐる日米協力や台湾への関与の可能性などに神経をとがらせる。
結局、交流と対話を重ね、相互の信頼を培っていくしか方法はないのだ。艦船の相互訪問はその一歩である。少しずつでも相手側の実情に触れることが、無用な緊張を解くことになる。
大筋で合意されている当局間のホットラインの設置も早く実現すべきだ。誤解による偶発的な事件を防げるし、日常的に意思疎通ができるようになればさらに相互理解は進むだろう。
軍事の面での信頼醸成は、両国関係だけでなく、アジア全体の安定にも好影響を及ぼす。中国は積極的に国連の平和維持活動(PKO)に参加しているが、要員の訓練などで日中が交流し、アジア諸国にも広げていくことを考えたい。
もう一つ望むのは、防衛交流を軍事関係者だけにとどめず、一般にも開いていくことだ。例えば、日本の研究者やメディアが中国軍を見学したり、取材したりする機会を増やす。国民レベルで少しでも理解が進めば、それだけ的はずれな推測は減ってくる。
歴史好きの人なら、中国の軍艦と聞けば「定遠」「鎮遠」といった名前を思い出すに違いない。清朝が誇る大戦艦だった。明治時代に日本の港を訪れ、その威容が日本人を驚かせた。
日本はこれに負けじと海軍力強化に突き進み、後年、日清戦争でぶつかることになる。
もちろん、いま求められるのは軍拡競争ではなくて、平和のための協力だ。「深セン」の名前がそのスタートとして歴史に刻まれるよう努力していきたい。
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中国に肩入れする朝日新聞ですから、日中友好ならばすべて褒め称えるというところでしょうか。
ですが、そんなにのんきな極東情勢なのかどうか。最大の脅威である中国の軍艦をやすやすと首都の港に入れてよいものかどうか。疑問を感じないではありません。
実際、同じ時期アメリカ海軍は、中国に対して軍事示威行動すら取っているのですから。
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米空母が台湾海峡を通過 香港寄港拒否で示威行動 (東京新聞)
2007年11月30日 02時30分
中国政府から香港寄港を一時拒否された米空母キティホークが、香港近海から事実上の母港の横須賀基地(神奈川県)に戻る際、台湾問題への配慮から航行を控えてきた台湾海峡を通過していたことが29日、米軍関係者の話で分かった。
寄港を拒否した中国に対する事実上の示威行動とみられる。米空母が台湾海峡を通過したのは、1996年の台湾総統選に端を発し、米空母2隻の派遣で情勢が緊迫した「台湾海峡危機」以来とされ、米中関係に波紋を広げそうだ。
関係者によると、21日に香港入港を断られたキティホークと随行するイージス駆逐艦など計6隻は南シナ海を北上し、23日から24日にかけて台湾海峡を通過。その際、不測の事態に備え、艦載機を飛ばして周辺の警戒監視活動を行ったという。
(共同)
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人の良い日本と、その上を行くしたたかな米中。あまりに日本の無防備さが露呈しているようなエピソードです。
防衛省にはこの辺のパワーバランスの問題をきちんと読み解く力があるのでしょうか。揉め事をしている場合ではないのですが。
http://iori3.cocolog-nifty.com/tenkannichijo/2007/11/18_2a44.html