アルファ碁に勝てる人間棋士は、もはやいないのでしょうか。
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【囲碁AI対決】最終戦、韓国トップ棋士がソフトに敗北 “人類”の通算成績は1勝4敗
【ソウル=名村隆寛】人工知能(AI)囲碁ソフト「アルファ碁」と、世界トップ級の韓国人プロ棋士、李世●(石の下に乙、イ・セドル)九段による5回戦の最終第5局が15日、ソウル市内のホテルで行われ、アルファ碁が勝利を収め、通算戦績を4勝1敗とした。
この日の対局は5時間を超える熱戦。13日の第4局で3連敗の雪辱を果たした李九段だったが、最終局ではアルファ碁の細かいミスを突くことができなかった。
人工知能、最終局制す=最強棋士に4勝1敗―李九段「力不足を露呈」・韓国
【ソウル時事】囲碁で世界最強レベルの韓国人棋士、李世※(※石の下に乙)九段(33)と、米グーグル社傘下企業が開発した囲碁の人工知能「アルファ碁」による5番勝負の最終局が15日、ソウル市内のホテルで行われ、アルファ碁が勝ち、4勝1敗とした。
人間と人工知能の囲碁トップ対決は、アルファ碁が予想を覆し3連勝で勝ち越し。第4局で李九段がようやく雪辱した。対局を重ねる中で李九段はアルファ碁の弱点をつかみ、「予想しなかった手を打たれると対処能力が落ちる」と指摘しており、連勝が期待されていた。
最終局は終盤まで決着がつかなかったが、黒番の李九段が280手で投了し、アルファ碁の中押し勝ち。
李九段は終局後の記者会見で「有終の美を飾りたかったのに残念。序盤は有利かと思ったが、力不足を露呈した」と語った。ただ、「基本的にアルファ碁が上手だとは考えていない。人間がまだ十分に渡り合える水準ではないかと思う」と強調した。
<囲碁>井山裕太本因坊「アルファ碁と普通にやってみたい」
03月15日 20:11 毎日新聞
世界のトップ級棋士を相手に圧倒的存在感を示したアルファ碁の実力をどう見るか。これまで李世※(イ・セドル)九段と6局手合わせ(2勝4敗)したことがあり、史上初の7冠制覇に挑戦中の井山裕太本因坊に聞いた。【新土居仁昌】
−−アルファ碁が4勝1敗で圧勝した。
驚きが一番だ。ただ、昨年10月に欧州チャンピオンに勝った時でも、「勝てる」と自信を持って言える日本のプロ棋士は半分程度では。データが少ないので、その後どれだけ強くなったか、特徴が分からないところもあって、李九段が負ける場面があるかもしれないと思っていた。
−−第4局で一矢報いた。アルファ碁の出来が第3局までとは全く違っていたが。
「プログラムを変えたのでは」との疑問は否定されたようだが、よく分からない。第4局では李九段が渾身(こんしん)の勝負手を放ったが、正しく応じていれば、まだアルファ碁の方がよかった。ただ、李九段の勝負手を境に精度が落ちたのは事実。その後は壊れたのでは、というくらいの手を連発した。李九段が、全く勝てない相手ではないことを示してくれたのは大きい。人間が勝っている部分もあるんだなと感じた。
−−“大局観”のようなものは感じたか。
ソフトならではの手がもっと多く出るかと思ったが、そうではなかった。大局観があるかどうかは分からないが、違和感を感じさせなかったことはそれなりのレベルにあると思う。局地戦だけでなく、盤面を広く使う手もあり、トッププロが打ちそうな手もあった。
−−もしアルファ碁と打つとすれば?
普通にやってみたい。普段でも相手の癖を見抜いて打つことは結構ある。アルファ碁だから打ち方を変えるというより、相手によって変える程度だ。
※は石の下に「乙」
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井山裕太六冠が、第4局のアルファ碁の配線はプログラムを変えたせいではないかという疑問を呈していますが、なるほどそういうこともありうるかと思ってしまったのでした。
このままだと、世界王者に5連勝してしまいかねず、それでは反感のほうが強いとアルファ碁を開発したディープマインド社が判断しても不思議ではありません。おそらく、現地の韓国では殺気立った雰囲気が立ち込めていたはずですから。
その真偽はともかく、アルファ碁が手を緩めなければ、つまり自滅しなければ、人間が勝てないということははっきりしたわけで、これからの人間棋士がどんなにがんばっても、AIソフトには勝てないのではないかというムードが濃厚なのが、嫌な感じです。
この際、井山六冠に対戦してもらって、留飲を下げさせてもらいたいと思うのですが、現状では井山六冠ですら勝つのは厳しいかもしれません。
ですが、打倒アルファ碁で、プロの棋士たちが大同団結してくれれば、流れは変わるはず。プロ棋士の意地を見せてもらいたいものです。
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