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▼映画「陪審員2番 /JUROR #2」正義より大切なものが、時に正義を歪める
配信中■洋画:U-NEXT独占|陪審員2番
アメリカ映画界の生きる伝説、クリント・イーストウッドの最新作「Juror #2」が
「陪審員2番」として2024年12月20日よりU-NEXTで独占配信中。
ある殺人事件の容疑者の裁判で陪審員(2番)に任命された主人公が
審議が進むうちに被害者の死と自身が無関係ではなかったのではと思い始め
申し出るべきか黙っておくべきかで苦悩する姿を描く。
主人公には「X-MEX」「ウォーム・ボディーズ」のニコラス・ホルト。
検事役には「ヘレディタリー 継承」のトニ・コレット。
その他の出演者はJ・K・シモンズ、クリス・メッシーナ、ガブリエル・バッソ、ゾーイ・ドゥイッチ、
キーファー・サザーランド、エイミー・アキノ、エイドリアン・C・ムーアなど錚々たる顔ぶれ。
海外では劇場公開もされ、全米映画批評家協会が選ぶ2024年の10本にも選出されている。
イーストウッド作品が劇場公開をスルーして配信になったことは残念。
製作がワーナー・ブラザースで、ワーナー運営の配信サービスであるMaxのオリジナル映画として
発表されていたのだから、日本はMaxと独占契約を交わしているU-NEXT独占になったということだろう。
一部では劇場公開を希望する署名活動も立ち上がっている。
監督業を活発化さた2004年の「ミリオンダラー・ベイビー」以降の作品で問い続けてきたのが「正義とは何か」。
本作は20年かけて様々な正義を描いてきたイーストウッドが93歳で辿り着いた集大成的な内容。
検事・弁護士・裁判官・陪審員・被害者遺族・加害者家族・証言台に立つ人々、それぞれの立場で考える正義が交錯する
陪審員制度を通して、正しい判断を貫く難しさや、正義より大切なものが、時に正義を歪めることも描いている。
出産間近の妻を愛する主人公・ジャスティン(ニコラス・ホルト)は温厚で真面目な青年だが、
アルコール中毒からの飲酒運転で事故を起こし、身を滅ぼしかけた過去を持っている。
断酒会に参加し自らを律し続けて4年が経過したジャスティンにとって、
素行も悪く世間から偏見の目で見られがちな被告の男は、昔の自分と被る部分もあったに違いない。
更生の道半ばのジャスティンと、恋人を失くしたことで人生のやり直しを決意したばかりの被告。
12人の陪審員の中で、世間の無理解や差別的な視線の冷たさを誰よりも知っているであろうジャスティンは
被告を助けるため真実を明らかにしなければと主張する正しさと、
真実に辿り着いた瞬間に、代わりに自身が終身刑を受けるかもしれない恐怖との板挟みで悩み続ける。
この法廷において、裁かれるべきは誰なのか。
被告の無実を証明する確固たる証拠も、視界不良の大雨の中でジャスティンが衝突したのが鹿で無かった証拠もない。
精査すればわかるかもしれないが、その作業を多くの陪審員は望んでいない。
子供のために早く帰りたい母親も、ただ警察に協力し喜んでもらいたくて曖昧な記憶のまま証言台に立つ老人も、
誰もが悪意で行動しているわけではない。
世間の多くが感じる「悪そうなやつ」は、もう悪いでいいじゃないかで片付けようとする。
男が無辜である1%の可能性に言及するより、家族との時間が大切だと考えるのは責められることではない。
昇進のために勝ち(有罪確定)を急ぐ検事(トニ・コレット)の杜撰さは権力の正しい行使ではなく、
職務怠慢として責められるべきだが、彼女もまた、元刑事の陪審員(J・Kシモンズ)の言葉をきっかけにして
「心臓が息の根を止めるまで真実に向かって浸走れ、それが刑事だ」(@SPEC)の刑事魂を取り戻していく。
登場人物の誰かには自分を重ね合わせられるように作られているはず。
「もし自分がこの場にいたら」と考えながら、あっという間の2時間だった。
現代の日本でも、詳細が明らかにならないまま、感情が暴走し束になって人を裁く場面にしばしば遭遇する。
反論を封じられた状態で拡散されるネガティブな情報は、精査されることなく広がり続け歯止めが利かない。
後に真実が明らかになったとしても、その時に世間の興味が別のニュースに移動していれば誰も気に留めない。
ひとつの事象について「間違っているかもしれない」と一旦立ち止まる重要性を、私達は今一度肝に命じなければならない。
映画「陪審員2番」はU-NEXTで独占配信中。
<U-NEXT>
▼こちらの作品がお好きなら「陪審員2番」もお勧め
昨年11月に紹介した「正体」の関連オススメとも被るので、ここでは1本だけ。
配信中■Amazonプライム:スリー・ビルボード(レンタル)
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娘をレイプされた挙げ句に殺された母親が、なかなか犯人逮捕に至らない地元警察の不甲斐なさに腹を立て
自腹で広告看板を出したことから始まる人間ドラマ。
主演は1996年の「ファーゴ」以来、2度目のオスカー受賞となったフランシス・マクドーマンド。
共演はウディ・ハレルソン、サム・ロックウェル。
監督は「セブン・サイコパス」のマーティン・マクドナー。
2018年度のオスカーではフランシス・マクドーマンドが主演女優賞、サム・ロックウェルが助演男優賞を獲得。
作品賞は残念ながらノミネート止まりになってしまった(作品賞は「シェイプ・オブ・ウォーター」)が、
オスカーの前哨戦と言われる英国アカデミーやゴールデングローブでは作品賞も受賞している。
未解決事件の被害者の母親の心境は如何許りか。
それぞれの立場の人間達が、多少の言葉足らずはあれど(一部を除き)真摯に対応していて、
真犯人以外に明確な悪意の存在しない、片田舎の町の空気が映画全体を厚い雲で覆っている。
娘を殺された母親を演じたフランシスの執念と自己嫌悪が、勧善懲悪では割り切れない
現実的な問題の中でのたうち回り、時に人を傷つけ、自分をも追い込んでしまう。
その怒りや切なさが手に取るようにわかる。
地元民から愛される警部や、差別意識の強い部下、うまい話にはすぐ乗るものの
権力には滅法弱い広告業者など、脇役達とのアンサンブルも素晴らしいの一言。
「ここで終わったら最高の映画だな」と感じたまさにその瞬間にエンドロールに突入し、グゥの音も出なかった。
放心状態のままエンドロールを眺めていたのを今でもはっきりと覚えている。
2015年のオスカーで作品賞を穫った「スポットライト」は、
作品の背景を想うとやるせない気持ちになったりもしたのだが、
こちらは最後に提示される小さなピースが明るい未来を予感させてくれて
重苦しい作品でありながら観賞後の気持ちは清々しい。
未見ならば是非ご覧いただきたい。
配信中■Amazonプライム:アメリカン・スナイパー
発売中■Blu-ray/DVD:アメリカン・スナイパー
クリント・イーストウッド監督が84歳で発表したのが「アメリカン・スナイパー」。
米海軍のエリート部隊ネイビー・シールズの一員としてイラク戦線で活躍し
160人以上を射殺した伝説の狙撃手クリス・カイルの伝記ドラマ。
クリス・カイル自身が書いた回顧録「ネイビー・シールズ 最強の狙撃手」に
感銘を受けたブラッドリー・クーパーが映画化を思い立ち権利を獲得。
主演だけでなく製作にも名を連ねるほどの熱の入れようで体重が100kgを超えていた
クリスになりきるべく18kgも増量し、一瞬誰か分からないほどの変貌を遂げて本作に臨んでいる。
2001年のアメリカ同時多発テロをテレビで見ていたクリス・カイルが、
脅威に晒されたアメリカを守るためネイビー・シールズの一員となり、一流の狙撃手として活躍する様子を描いた本作は
クリスの功績を誉め称えるアメリカ万歳映画ではない。
合計で4度もイラクに渡り、狙撃によるイラク人の死者総数255人のうちの6割にもおよぶ160人を手にかけたクリスは
仲間内から”レジェンド”と賞賛され、国内で英雄視される一方で、愛する妻や子供との幸せな生活を完全に失ってしまう。
「殺せば殺すほど名声を得る」ことへの違和感が、巨大な火柱となってクリスを丸ごと包み込んでしまうのだ。
911以降、アメリカ全土で大変な患者数になっていると聞くPTSD問題は、英雄と呼ばれる男でさえも例外ではなかったのである。
イーストウッドの描く戦争映画には、常に『やるせなさ』が漂っている。
アメリカ側に立ってイラク戦争を正当化しているわけでもなければ、声高に戦争反対を訴えかけているわけでもない。
こちらに正義があるのなら、向こうには向こうの正義もあるのだろう。
力を力で押し返したところで、相手に遺恨を残すだけで何も解決しない。
テレビでニュースを見るだけの私達は刻々と変化する戦況に一喜一憂するが、最前線では若い命が次々に失われている。
そのことがたまらなく辛いと、そう呟いているように見える。
「父親たちの星条旗」「硫黄島からの手紙」の2作も、ひとつの出来事をアメリカ側、日本側から描くことで
どちらの言い分にも耳を傾け、結論はやはり『やるせない』だった。
「父親たちの星条旗」でも、戦争の資金集めのため広告塔に祭り上げられた兵士達が、
豪華なケーキのイチゴソースに血を想起するシーンがあった。イーストウッドの戦争観は一貫している。
もしクリスがあと数十年生きていたなら、PTSDを克服したとしても
「グラン・トリノ」の頑固爺さんであるウォルトのような年寄りになってたかも知れない。
狙ってやったかどうかはさておき、「父親たちの星条旗」「グラン・トリノ」
「アメリカン・スナイパー」はイーストウッドの戦争三部作と言える。
「生きてれば」と書いたことからお察しの通り、クリス・カイルは2013年2月2日、38歳の若さでこの世を去った。
退役して間もなく、PTSDに悩む帰還兵のためのNPO団体を設立したが
その活動の最中にPTSDを患った元海兵隊員に射殺されたのだ。
映画化が決定した当初、まだクリスは存命中でブラットリー・クーパーも会っていたが
このあまりにも皮肉な出来事によって映画も結末を変更せざるを得なくなった。
『戦争とは、人が人を殺すことなのだ』と今一度心に刻むためにも是非この作品を観て、様々なことを感じ取って欲しい。
音楽の流れない沈黙のエンドロールに、貴方は何を感じるだろうか。
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1996年のアトランタ五輪開催中に起きた爆弾テロをめぐる実録ドラマ。
会場の警備員として多くの命を救い、一躍時の人となった男が
一転して事件のテロの容疑者してマスメディアに蜂の巣にされる様子を描く。
主演は「アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル」のポール・ウォルター・ハウザー。
共演はサム・ロックウェル、キャシー・ベイツ、オリヴィア・ワイルド、ジョン・ハム。
ヒーローとして持ち上げておいて、疑惑が持ち上がるや容赦なく掌を返すマスコミの恐ろしさと
簡単に扇動に乗ってしまう民衆、結論ありきの捜査を強引に押し通そうとする警察権力。
ひとりの人生を切り取ることで社会全体の問題を浮かび上がらせる
イーストウッドのシンプルで力強い物語構成は本作でも健在。
冷静に事の成り行きを見つめる視点が素晴らしかった。
息子の無罪を信じ、堂々と証言台に立つ母親の愛情の深さを表現した
キャシー・ベイツはアカデミー助演ノミネートも納得の名演。
垂れ流される情報を精査し、何が正しいのかを見極めるのは最終的には自分自身。
これは、今の日本にも共通した問題でもある。
重いテーマだが着地は良い話であり、爽やかな感動と教訓を与えてくれる良作。
是非ご覧いただきたい。
【ネタバレ有】映画「正体」若者が絶望しない世界に|原作・WOWOW版との比較など
結論ありきの捜査で正義を歪める警察という意味で「正体」にも通じる。
★しのびんのほしいもの&いつか買うリスト