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なでしこジャパンのSheBelievesカップ試合結果総括と2019W杯への期待

2020-04-01 19:44:15 | SheBelievesカップ
なでしこジャパンは2019年2月27日~3月5日の期間に開催されたアメリカ主催のSheBelievesカップを終了。
  • 優勝は2勝1分けのイングランド(FIFAランク4位)
  • 2位は1勝2分けのUSA(FIFAランク1位)
  • 3位は1勝1分1敗のなでしこジャパン(FIFAランク8位)
  • 4位が0勝3敗のブラジル(FIFAランク10位)
なでしこジャパンの成績だが、2018年夏に参加したアメリカ主催のTournament of Nations大会 の0勝3敗よりは格段に良かった。
前年度は、ブラジルに負けたが今回はその雪辱を果たした。
「若いメンバー主体でよく頑張った」というのが大方の評価であろう。

私は今年6月のワールドカップ2019フランス大会でベスト4を目指して欲しいと常日頃より思っている。そこで、2018年度の強豪国との対戦成績を分析したが、なでしこジャパンの課題が浮き彫りになった。

これまで試合から導き出した6つのチェックポイントでなでしこジャパンの実力がアップ度しているかどうかをこのSheBelievesカップの試合結果で検証することにした。 


①SheBelievesカップの選手選考は正しかったのか?

メンバーが変わり過ぎ

第3者がとやかく言う問題でないのは百も承知で考察。 
SheBelievesカップとTournament of Nations大会の出場選手を比較すると
両方の大会に出場したメンバーが極端に少ない。
  • 鮫島、清水、有吉、中島、長谷川、横山、籾木、杉田の8名
  • 前回出場した選手でコンディッション等の理由で参加できなかった選手は、坂口(夢)、山下、池田
この3選手を加えても11名。23名中わずか8名(11名) が連続召集。
少なくない?
一方、USAは23名中17名が連続召集。
 

ワールドカップ3ヶ月前なのにメンバーが流動的

これまでもそうだったが、大黒柱不在・中核メンバーが固定されていない
ワールドカップ3ヶ月前だよ?あり得ないこと。
 
選手選考は正しかったの?

ベテランは後からでも追加できるので東京五輪向けなら100%正しいと言えよう。しかしだよ、ワールドカップ2019は目前。どうやらワールドカップに向けた選手選考ではなかったようだ。

ワールドカップ2019フランス大会を東京五輪に向けた若手選手育成の舞台と考えているのでしょう。そんな風に考えざるを得ない選手選考だった。ということでワールドカップ2019フランス大会のメンバーは何らかの圧力がない限りこれまでと同じ視点(若手を試す)で選考するだろう。 


②経験値の不足をどう克服したか

強豪国のなか最も少ない経験値

ここでいう経験値とは大舞台(ワールドカップとオリンピック)に出場した経験のある選手がチームに何名いるかを指す。

なでしこジャパンの経験値の低さをいろいろな記事で指摘してきた。強豪国のなかで極端に少ない経験値を持つのがなでしこジャパン。SheBelievesカップではその経験値の低さを克服できなかった。
 
イングランド vs なでしこジャパン戦での経験値比較

イングランドのスタメン平均値
  • 年齢 26.7歳
  • 代表試合数 29.3試合
  • 経験値 6名/11名(55%
 
なでしこジャパンのスタメン平均値
  • 年齢 23.2歳
  • 代表試合数 12試合
  • 経験値 2名/11名(18%)
 
だからどうなの?

サッカーダイジェストWebから
試合後、フラッシュインタビューに応えた〇〇監督も「前半は派手にやられた。あのような失点をすると、ゲームが壊れてしまう」とチームの出来に落胆。悔しさを滲ませ、ディフェンス面で課題を露呈した点を素直に認めた。また、改善を図った後半についても、厳しい表情で総括。「メンバーを代えると、ボールがよくつながった。シュートまで持っていき、改善を図れたと思う。でも、決め切らないと意味がない」と好機を逃した攻撃陣に注文を付けた。

選手がかわいそう!結果が出ないと選手のせいにする
  • 経験値のないメンバーを招集したのはだれなの?
  • ブラジル戦を見れば経験値のないDF陣では強豪国には通用しないと分かったでしょうに!
  • それなのにイングランド戦になぜ若手を選んだの?
更に呆れたのは、「メンバーを変えるとボールがよくつながった」というコメント。それは自分の手腕とも言いたげ?マジでそう思っているの?

イングランドは、後半、明らかにペースダウンしたじゃない。
ハッキリ言わせてもらえば、ワールドカップに備えて体力を温存しながらの守り方をシミュレーションをしていたわけよ。でなければ日本はどんな攻撃するかW杯に備えて研究したのよ!この点に気付かなかったのかな?
 

③先制されたら負けるジンクスを破れたか

2018年度において世界の強豪国(ワールドランクTop10)との7試合(1勝5敗1分)では先制された5試合は全て敗戦。特に前半の早い時間帯に失点するケースが目立った

この点は経験値を積んでいる選手を先発に使えばある程度回避できる。
USA戦は経験値の高い3人(鮫島、熊谷、有吉)とDF陣のなかで代表試合出場数の最も多い清水をDFに据えた。ところが優勝のかかったイングランド戦のスタメンCBの2人は、この大会が初めての代表試合。

どうして鮫島をCBに起用し、有吉をどちらかのSBで使わなかったのかな?前半だけでも宇津木をボランチの位置に起用すべきだったのでは?

去年の苦い経験が全く生かされなかった。ジンクスを破る対策を事前に立てていなかったなら最悪だ。試合結果を念密に分析していないことになる。

私からすれば「前半は派手にやられた。あのような失点をすると、ゲームが壊れてしまう」と選手を非難するのは論外。ゲームを壊した張本人はいったい誰だと思っているのか、と言いたくなる。 
 

④2018年夏よりも守備力はアップしたか

なでしこジャパンの守備力がアップしたかどうかを2019年3月のSheBelievesカップ2018年夏のTournament of Nations大会を比較しましょう。
  • SheBelieves 6失点
  • Tournament of Nations 8失点
2点少なくなっているから上出来!と言いたいところだが、減った2点はUSA戦である。今回は熊谷がいた。2018年夏はいなかった。即ち、熊谷抜きで考えた場合、全く変わっていない(守備力はアップしていない)と見るべきだ。

なでしこ代表メンバーがころころ変わるのでチーム力の積み上げが少ない。当然と言えば当然の結果である。

本来なら、ワールドカップを目前にしたこの段階では
  • 中核となるメンバーで試合に臨む
  • 連動性を高める
  • 試合の展開に応じて選手交代も含め色々シミュレーションする
時期である。 
 

⑤2018年夏よりも攻撃力はアップしたか

先制されても同点に追いつく力が備わったか?がチェックポイント。
  • SheBelieves 5得点
  • Tournament of Nations 3得点
2点アップ。確実にアップしていると感じる。特にUSA戦で2回リードを許したが2回とも追いついた。大いに評価できる。欲を言えば、5点中4点は味方からの素晴らしいパスがあってほぼフリーの状態での得点。唯一DFを振り切った得点は長谷川の1点だけ。
特にイングランド戦の後半は、沢山のチャンスを作りながらもDFを崩し切れなかった。 

Gunocy.comに掲載された籾木選手の大会終了後のコメント
「W杯で世界一を目指す選手にはまだなりきれていないと感じます。一番は選手個人。自分一人で相手の守備陣を打開してゴールを決めることができなければ相手もそれを警戒しないですし、警戒されてこそコンビネーションが活きてくるので、個人技はもっと突き詰めていかなければいけないと感じます。」 

全く同感。私もブラジル戦直後に記事にフリーでないと得点できない点が課題と別の記事に追記した。その課題はイングランド戦でさらに浮き彫りになった。そこを籾木選手は強く感じたのでこのようなコメントになったと思う。

W杯世界一を目指す意欲を持った選手で且つそれを口にする若いなでしこ選手は他にいない。籾木選手はきっとワールドクラスの選手に成長するだろう。 
 

⑥イングランド戦は精神的に優位に立てる試合内容だったか

なでしこ選手が「イングランドに対して勝算あり」と思えるような試合運びができたかどうかが6つ目の検証ポイント。これはグループステージでの直接対決において精神的に大きな影響を与える重要なポイント。

お分かりの通り、全く逆の結果になってしまった。心配な点は若いなでしこ選手が自信喪失すること。

SheBelievesカップでハッキリした点は、ブラジル戦直後にSheBelievesカップ試合結果の記事に追記したが、若手(経験値のない)選手をW杯の決勝トーナメントに先発起用するのは無理。しかし、ワールドカップという舞台で勝ち抜くには若い選手の力が絶対必要。

4月のフランスやドイツとの国際試合で自信を取り戻してほしい。でないと決勝Tでの戦いはかなり厳しくなる。 


FIFA女子ワールドカップ2019への期待とまとめ 

SheBelievesカップの成績でワールドカップの成績を予想するのは少々荒っぽすぎる。仮に3戦全勝ならマスコミが「なでしこジャパン2019W杯優勝候補」と騒ぎ立てFIFA女子ワールドアップ優勝への期待が大きく膨らむと書いた。

結果は3位の1勝1分1敗でむしろ期待がしぼんでしまった。決して悪い成績ではないが、試合内容はどうだったのだろう?
  • 互角それとも互角以上に戦った? No!
  • 運が味方した? Yes!
  • 守備力はアップした? No!
  • 攻撃力はアップした? Yes!
  • 経験値の低さを克服できた? No!
最悪3戦全敗でもおかしくなかったことを忘れてはならない。しかし、このSheBelievesから分かった課題を改善してワールドカップでは期待以上の結果を出すことを切に願う。

現時点でのワールドカップ2019の期待値は、
  • 決勝Tに進めるか? Yes!
  • Best 8に進めるか? 若手の成長次第???
若手のレベルアップには時間がかかるが、最低でもメンタルな部分(なでしこ代表としての誇り・気概・責任感)を強く発揮して戦ってほしい。そうすれば別の世界が見えてくるだろう。 

ガンバレ なでしこジャパン!

FIFA女子ワールドカップ2019 なでしこの決勝トーナメント進出の確率は?

2020-04-01 13:19:41 | サッカー女子ワールドカップ
2018年12月8日にFIFA女子ワールドカップ2019フランス大会の1次リーグ(Group Stage)組み合わせ抽選会が行われ、なでしこジャパンはD組に入りイングランドと対戦することになった。

なでしこファンにとって気がかりなのは
  • 決勝トーナメント(Konckout Stage)進出の確率は何%か
  • なでしこ代表メンバーに選出されるのは誰か
という2点であろう。

ここでは決勝トーナメント進出の確率についていろいろなデータを駆使して一緒に分析しましょう。 なお、分析には2019年4月9日時点でのデータを使っていますが、参考程度にW杯直前のWarm-upマッチにも触れています。
 

組み合わせ抽選結果の総評

今回の抽選では前回のFIFAワールドカップ2015カナダ大会の抽選方法と大きく違った。
おそらく前回のアメリカ、スウェーデン、オーストラリアのランキングTop10の3カ国が同じ組(死の組)に入った反省からであろう。
大きな違いは、
  • ポット1~4の割り振りが大陸別ではなく
  • 最新のFIFA女子ワールドランキングをベース
に変更した点である。そのため強豪国3チームが同じポットに入る「死の組」はなくなった。なでしこジャパンも決勝トーナメント進出においては比較的楽なグループに入ったと言える。 
 

GS(グループ ステージ):なでしこジャパンは D組

  • シード国はイングランド
  • D組最新ランキング(2019年3月29日発表) 

Ranking
代表国
3位
イングランド
7位
日本
20位
スコットランド
37位
アルゼンチン
 
 
分析1:2019年度のおける直接対戦 

2018年度の対戦は全くなかったが、幸運にも2019年度は1つだけある。SheBelievesカップにおけるイングランド対なでしこジャパンだ。

3月5日 イングランド 対 なでしこジャパン 3-0 イングランド勝利

 
シュート数
枠内シュート
イングランド
10
4
日本
12
4

数字を見ただけでは互角の試合なのにどうして3失点したの?と思って当然であろう。イングランドの猛攻を受け前半に3失点。後半は終始日本が優勢に試合を進めたが無得点。

後半のイングランドはW杯対策として、リードした場合、いかに体力を消耗せずに守りきるかのシナリオをテストしていたように見えた。いずれにしても力の差を感じた試合であった。

SheBelievesカップの詳細はこちら!

 

分析2:イングランドの2019年成績

SheBelievesカップで初優勝したものの、その後の成績がパッとしない。
FIFAランク5位のカナダにシュート数でも試合でも負けている。さらに試合には勝利したものの、ランク13位のスペインにシュート数で圧倒された。

ここに来て少し不安定な面が見受けられるので、なでしこジャパンがイングランドに勝利する可能性が3月時点より高くなった。

W杯直前のWarm-upマッチなのであまり参考にならないが6/1ニュージーランド戦で0-1の敗戦。なでしこ1位通過の可能性はさらに高くなった。
 
対戦国
月日
スコア
勝敗
シュート
数(相手)
枠内
シュート
ブラジル
2.27
  2-1
 16(10)
 7(1)
アメリカ
3.2
  2-2
  6(20)
 3(5) 
日本
3.5
  3-0
 10(12)
 4(4) 
カナダ
4.5
  0-1
● 
  8(13)
 2(5) 
スペイン
4.9
  2-1
  6(16)
 5(5)
デンマーク
5.25
  2-0
〇 
 10(12)
 2(4) 
ニュージーランド
6.1
  0-1
 15(9)
 4(4) 
 

 
分析3:なでしこジャパンの2019年成績

何と全てFIFAランクTop10との対戦である。注目に値するのはUSAとドイツに引き分けた点であろう。まずまずの成績と言ってよいが、シュート数を見れば後半手を抜いた?イングランド戦以外は圧倒されている。勝ったブラジルにも圧倒された。

強豪国と対戦して守勢に回るのは、ある意味、なでしこらしいが、従来のなでしこのような粘り強さや攻勢に耐える組織力を備えていない。

昨年度の大きな課題であった「前半に先制点を許すと負けてしまう」と言う点は、ある程度改善できているが、90分間耐え抜く力はまだ備わっていない。 

攻撃のリーダーが不在なのは痛い。W杯直前の6/2スペイン戦でも攻撃の組み立てはあまりできなかった。 

1位通過を確実にするには粘り強い守備でイングランドに引き分けることが最低条件だろう。 

対戦国
月日
スコア
勝敗
シュート
数(相手)
枠内
シュート
アメリカ
2.27
  2-2
 △
  5(13) 
  2(6)
ブラジル
3.2
  3-1
 〇 
 11(22)
  6(6) 
イングランド
3.5
  0-3
 ● 
 12(10)
  4(4) 
フランス
4.4
  1-3
 ● 
 6(24)
  4(7) 
ドイツ
4.9
  2-2
△ 
  7(22) 
  4(9) 
スペイン
6.2 
  1-1
 △
  3(4)
  1(2) 
 

分析4:スコットランドの2019年成績

年初はチームとしてうまく機能していなかったようだ。最近は徐々に力を発揮し始めている。シュート本数で圧倒されながらもブラジルに勝ち切った点は日本と似ている。 

対戦国
月日
スコア
シュート
数(相手)
枠内
シュート
ノルウェー
1.18
1-3
 
 
アイスランド
1.22
1-2
 
 
カナダ
3.1
0-1
 
 
アイスランド
3.4
4-1
 
 
デンマーク
3.6
1-0
 
 
チリ
4.5
1-1 
△ 
 
 
ブラジル
4.8
0-1
7(16)
3(6)
ジャマイカ
5.29 
3-2
19(8) 
8(3)
  

分析5:ワールドカップ・五輪経験者  

大舞台で重要な経験値 
 
ワールドカップやオリンピックの大舞台で最も重要なのは経験値とよく言われる。そこでイングランドと日本の経験値を表にしてみた。スコットランドはどちらにも出場していないので経験値はゼロ。 

経験者:ワールドカップ・五輪に出場経験のある選手(経験値の高い選手)
  • 日本の経験値は強豪国の中で最も低い
  • イングランドも平均値より11ポイント低い
4月度最上位国との試合のスタメン

代表チーム
経験者数
日本
27
イングランド
 6
55
強豪国平均
 7.2
66
 
 
平均年齢 22歳以下・30歳以上の選手数
 
なでしこジャパンの平均年齢は強豪国の中で最も低い。ドイツ戦では22歳以下の先発メンバーは7名。

一方、W杯招集メンバーを見る限りイングランドの経験値は日本より高いもののTop10強豪国の中では平均値より11ポイント低い。一方、W杯招集メンバーの平均年齢は27.1歳でTop10のUSA、ブラジルに次いで高い。

若さでは日本が大きくリードしているが、経験値の低さをチームワークでカバーできるかどうかが大きなポイントになるだろう。
 
4月度最上位国との試合のスタメン

代表チーム
平均年齢
22歳以下
30歳以上
日本
23.8
7
1
イングランド
28.0
1
4
強豪国平均
27.0
1.7
3.1
 

なでしこのGS試合結果予想 

日本 対 イングランド
  • イングランドが直接対戦を3-0で制している
  • 若さでは日本が圧倒しているが経験値は極端に低い。
  • イングランドのほうが大舞台での経験値が高い
2018年度においてなでしこジャパンはFIFAランキングTop10と7試合戦ったが、勝利したのはわずか1回(対オーストラリア)。2019年度も負け試合は減ったがランク10位のブラジルを除けば未勝利(2分2敗)。

これらの点も踏まえて判断すると 6:4でイングランド有利と見る。 ただ、4月以降のイングランドの調子を考慮すると勝利の確率はアップ。
 

日本 対 スコットランド
  • スコットランドはワールドカップ初出場
  • 日本はノルウェーに勝っているがスコットランドは負けている
  • なでしこジャパンは2018年度にTop10に入っていないチームには負けたことがない。このジンクスは2019年度にブラジル(ランク10位)に勝っていることで続いていると言える。さらに、W杯直前のWarm-upマッチとは言え、13位のスペインに引き分け。
これらの点から判断すると7:3で日本有利と見る
 
 
日本 対 アルゼンチン
  • 日本が圧倒的に有利 
  • 少なくても3-0以上の勝利が欲しい
 
なでしこジャパンの決勝T進出の確率は?  

先に申しあげておくが、なでしこジャパンの決勝トーナメント進出の確率は100%。また、第2弾としてグループステージ試合結果+強化試合結果をベースに決勝T進出する代表チームを考察しています。 


それを踏まえて1位、2位、そして3位通過の確率を予想しましょう。
 

なでしこジャパンの1位通過の確率
 
1位通過するには2勝1分けが条件
即ち、イングランドに引き分け、スコットランドとアルゼンチンに勝利。
全体的には、1位通過の可能性は40%くらいと考える。なお、4月の出来がもう一つさえなかったイングランドに勝利する可能性は高まったので勝てば文句なしで1位通過。 
 

なでしこジャパンの2位通過の確率
 
1勝1敗1分で得失点差+1以上が条件
即ち、イングランドに0-1あるいは1-2で負けても、アルゼンチンには3-0で勝つこと。下位チームに負けたことがない点を考慮すると2位通過の可能性は50%以上と見ている。 
 

なでしこジャパンの3位通過の確率
 
1勝1敗1分けで得失点差で3位になる可能性が考えられる。
3位になる確率は10%くらいと考える。
少なくても1勝1敗1分け(勝点4)なら決勝トーナメントへ進出できる。
前回のFIFA女子ワールドカップ2015では1勝2敗や3分で決勝トーナメントへ進んだ国があったので3位になろうが決勝T進出に関しては心配ない。
 

日本の順位を決定づけるイングランド対スコットランド戦

日韓対決のようなもので相当激しい試合が予想される。
 
引き分けの場合
  • なでしこジャパンの1位通過の可能性が高くなる一方で
  • スコットランが2位となる可能性も高くなる
イングランド勝利の場合
  • なでしこジャパンとイングランドの試合結果次第だが
  • イングランドに勝たない限り2位の可能性が極めて高くなる   
 
なでしこジャパンがベスト8に進むには?

確実なのは1位通過すること!
 
1次リーグで1位通過となればB、E、F組の3位通過チームと決勝トーナメント1回戦を戦う。そうなればベスト8進出の可能性はかなり高くなる。
いずれにせよ、イングランドもスコットランドも1位通過を狙っているので相当激しい試合となるだろう。
 
1位通過を確実にする手はある 
 
どうしてか分からないが2年半以上も召集されていないある選手をメンバーに加える事である。
誰かと言えば、永里優季選手。今シーズンもNWSL(各国の代表クラスの選手が50名以上プレーするアメリカ女子プロサッカーリーグ)で4月度べスト11に選出されるほどのワールドクラスプレーヤー。ただ、召集の可能性はゼロに限りなく近いだろう(予想通り、召集されなかった)。
  • 彼女の活躍を詳しく知りたい
  • 召集の可能性を知りたい
 

まとめ 
 
FIFA女子ワールドカップ2019フランス大会でのなでしこジャパンの決勝トーナメント進出可能性について分析してみた。
使用したデータは2019年度の試合結果。そして大舞台での経験値。
結論は100%の確率で決勝ラウンドに進出!
  • 1位通過 40%
  • 2位通過 50%
  • 3位通過 10%
なお、ベスト8になる可能性にも簡単に言及しました。

2019女子サッカーW杯:なでしこジャパンのイングランド戦展望(6月20日)

2020-04-01 10:10:02 | サッカー女子ワールドカップ
FIFA女子ワールドカップ2019フランス大会、なでしこジャパンは6月14日グループステージ第2試合、スコットランド戦に2-1で勝利。

決勝トーナメント進出99%決定!おめでとう! 

絶対勝たなければいけなかったアルゼンチン戦でスコアレスドローの”最悪のスタート”を切ったなでしこジャパンにとって、気持ちを立て直すだけでも大変だったことだろうが、プレッシャーを跳ね除けての見事な勝利。

「FIFAランクトップ10のチームはグループステージで敗退することはない」、というジンクスは生きている。何故なら、アルゼンチン戦のようにどうしても点を取れないこともあるが、実力差は一目瞭然。普通の出来ならTop10のチームはTop10圏外のチームに勝てる。男子のランキングと異なりFIFA女子ランキングの正当性がスコットランド戦で証明できた。

しかし、ここで決勝トーナメント進出決定を喜んではいけない。それはイングランド戦に勝利するまでお預け。決して調子がいいわけではないイングランドに勝つ可能性は40%あると思う。ベスト8を目指すなら1位通過が最短コース。目指せ、イングランド戦勝利!


スコットランド戦の先発メンバー的中率

アルゼンチン戦メンバーは11人中10人的中したが、スコットランド戦はたったの7人。まるでギャンブルでの勝率のような低さだ。特に、けが人報道で迷いが生じFWの岩渕と菅澤を外してしまった。的中率期待しないでね! 

イングランド戦の結果で決勝トーナメント進出はどうなる?
  • 勝利→D組1位 決勝Tへ
  • 分け→D組2位 決勝Tへ
  • 負け→D組2位 決勝Tへ (現時点では3位の可能性もあるので99%) 


なでしこジャパン 対 イングランド 試合展望 

イングランド
  • 例年通りSheBelievesカップに参戦し日本との前哨戦に 3-0 で勝利
  • SheBelievesカップ初優勝でFIFAランク3位(←4位)へアップ
  • しかし、4月の強化試合でカナダに敗れ、さらにスペインに苦戦
  • 4月に入ってからパーフォーマンスの不安定さを露呈
  • 案の定、6/1のW杯開幕直前にニュージーランド(19位)に0-1の負け
  • スコットランド戦に勝利したが、PKがなければ引き分けていたかも?
  • スコットランド戦で得点したFWのNikita Parrisには要注意。シーズン終了後マンチェスターシティから熊谷の所属するオリンピックに移籍したばかり
  • 19試合19得点のParrisのケアーを南に任せるのは酷と思うが?
  • アルゼンチン戦ではSole Jaimes対熊谷の同僚対決は実現しなかったが今度はParrisとの一騎打ちが実現するだろう 
 

イングランド:2019年度試合成績

( )内の数字は相手チームの本数  緑色はTop10チームとの対戦

対戦国
シュート
(相手)
枠内
シュート
ブラジル
2.27
2-1
16(10)
7(1)
アメリカ
3.2
2-2
6(20)
3(5) 
日本
3.5
3-0
10(12)
4(4) 
カナダ
4.5
0-1
● 
8(13)
2(5) 
スペイン
4.9
2-1
6(16)
5(5)
デンマーク
5.25
2-0
〇 
10(12)
2(4)
ニュージーランド
6.1
0-1
15(9)
4(4) 
スコットランド
6.9
2-1
14(7)
6(3)
アルゼンチン
6.14
1-0
17(2)
7(1)



なでしこジャパン:2019年度試合成績 

対戦国
シュート
(相手)
枠内
シュート
アメリカ
2.27
2-2
5(13) 
2(6)
ブラジル
3.2
3-1
〇 
11(22)
6(6) 
イングランド
3.5
0-3
● 
12(10)
4(4) 
フランス
4.4
1-3
● 
6(24)
4(7) 
ドイツ
4.9
2-2
△ 
7(22) 
4(9) 
スペイン
6.2 
1-1
△ 
3(4)
1(2) 
アルゼンチン
6.10
0-0
8(5)
2(1)
スコットランド
6.14
2-1
19(12)
7(4)



なでしこジャパン イングランド戦の試合展望 

相手のプレッシャーの甘さにうまく便乗し、なでしこジャパンの良い点が目立ったスコットランド戦。イングランドのプレスはスコットランドよりはるかに強くなるだろう。しかし、勝てない相手ではない。

6/19追記:大事なことを忘れていた。なでしこの課題、特にTop10チームに対する修正できていない課題として、「前半先制点を許すと逆転できない」のジンクスがこの2年間で7回続いている。

特に前半はしっかり守って先制点を与えないこと。もちろんサイドからクロスを上げさせないようにしなければならない。勝負はイングランドが引き分け狙いに変えてくるだろう後半だ。イングランドのプレスが緩めば得点の可能性がグッと高くなる。

両チームのこれまでの2試合の内容を比較しても顕著な差はないがそれほど参考にはならない(下の表参照)。

6/18追記:両チームとも決勝T進出が決定したのでイングランドは引き分けでも1位通過になるので無理はしないだろうが、なでしこが先制点を奪えば激しい試合が予想される。PA内でファウルするな!

( )内は対戦相手チームのデータ

数字
上:イングランド
下:日本
シュート
枠内
シュート
%ボール
ポゼッション
アルゼンチン戦 

17(2)
8(5)
7(1)
2(1)
76(24)
72(28)
スコットランド戦
14(7)
19(12)
6(3)
7(4)
60(40)
51(49)

イングランドのプレッシャーをかわしながらどうゲームを組み立ててフィニッシュまで持ち込めるか?が勝利のカギを握る。幸い、「攻撃のリーダーがいない」とアルゼンチン戦の寸評で書いたが、スコットランド戦では岩渕がその役目を見事に果してくれた。

ベテランの指示があればより自信を持ってプレーできるだろう(チャレンジするのは大事と分かっている。ただ、失敗した時に批判を受けたくないのでチャレンジしたがらない。自分で決断したがらない。

ところが、先輩の後押しや一言で見違えるほど積極的になれる国民性?)。さらに、決勝T進出決定でプレッシャーから解放されたことで、伸び伸び・はつらつとしたプレーができるはず。

アルゼンチン戦、スコットランド戦のスタメン予想記事やなでしこジャパン試合結果の記事で書いた次の点が重要。
  • PA近くでパスを回すのも必要だが、寄せられる前の正確なミドルシュートとセットプレー
  • ベテランのリーダーシップ(若手の積極プレーを促す)
  • PA内でファウルをしない(スコットランド戦で軽く手に当たった?シーンがあったがPKを取られなかったのはラッキー)
  • 最後の最後まで気を抜かない
もう一点は、チャンスは少なくなるので決定力やシュート・パス精度のアップが必須(スコットランド戦の後半得点できず、19本のシュートで2点)。いずれにせよ、SheBelievesカップのような 0-3になることはないだろう。

イングランド戦勝利、D組1位通過が我々なでしこファンの期待。さらに、1位通過ならベスト8の可能性が大きく膨らむ。 



イングランド戦:先発メンバー予想

コンディッションさえ問題なければ、スコットランド戦と同じメンバーで臨むだろう。ただ、
  • 万全なコンディションを前提に長谷川先発出場
  • 市瀬に代わり急きょ南に変更(Parrisを抑えるには市瀬の方が良いと思うが、スコットランドと比べて170㎝以上の選手が5人もいるのでセットプレー対応)
〇はスタメン  数字は途中出場のプレー時間(分) 


GK
山下
GK
池田



GK
平尾



DF
鮫島
DF
清水
DF
市瀬

DF
熊谷
DF
宇津木



DF
宮川



DF


DF
三宅



DH
杉田
DH
三浦
〇 
28
DH
阪口夢



MF
籾木



MF
中島
MF
長谷川
8

FW
遠藤
 16
〇 
FW
宝田
 1

5
FW
菅澤
〇 
29
FW
横山

〇 
FW
小林

24
FW
岩渕
 23



イングランド代表チーム プロフィール

  • ベテランと中堅主体
  • FIFAランク3位
  • W杯最高成績:3位
  • 前回大会(2015年):3位
  • 平均年齢は27.1歳
  • 大舞台(W杯・五輪)経験者は9名
  • 昨年11月スェーデン戦 0-2の敗戦後スタメンを大幅変更
  • その結果?2019SheBelievesカップで優勝
  • しかし4月の強化試合でカナダに負けるなど好調維持できず
  • カナダ戦から中堅2名を外してベテランと中堅に入れ替えた
  • 代表歴100試合以上はカーニー、Houghton、Scottの3名
  • Jodie Taylor(2018年度NWSLで9得点)はレインFCで宇津木と同僚
  • ヒューストンDashのRachel Dalyは2018年度NWSLで10得点
  • Lucy Bronzeは世界最高レベルのクラブチーム、リヨン(Olympique Lionnais)で熊谷と同僚
  • 2019年度強化試合など強豪国との対戦成績:2勝1分け1敗
  • 1敗はカナダ戦   


なでしこジャパン代表チーム プロフィール

  • 若手主体
  • 最新FIFAランキング 7位
  • W杯最高成績:優勝(2011年)
  • 前回大会(2015年):準優勝
  • 平均年齢は24.0歳
  • 大舞台経験者は6名
  • 4月の欧州遠征からメンバー4名変更して経験値を高めた
  • 代表歴100試合以上は宇津木、鮫島、熊谷、坂口の4名
  • W杯・五輪での経験値が強豪国の中で最も低い
  • 平均年齢も強豪国の中で最も低い(22歳以下10名)
  • 日テレ・ベレーザから10名召集→9名(植木理子がケガの為、セレッソ大阪堺レディースの宝田沙織へ変更)
  • 海外プレーヤーはリヨン所属の熊谷とレインFCの宇津木の2名
  • 2019年度強化試合など強豪国との対戦成績:1勝2分2敗
  • 1勝はブラジル戦
  • W杯でなく東京五輪でメダル獲得を目標にした成長途上チーム 


まとめ 

アルゼンチン戦を 0-0 のスコアレスドローで勝点3を逸したなでしこジャパンが、俄然、躍動感溢れる はつらつとしたプレーで スコットランド戦に勝利し決勝T進出を99%決定。おめでとう! しかし、ベスト8へ進みにはイングランド戦の勝利が近道。 

察するにスコットランド戦の勝利でプレッシャーから解放されホッとしているだろう。しかし、ここで満足しては更なる成長はない。

プレッシャーの弱かったランク20位相手に当然の勝利を挙げたに過ぎない。若手主体のなでしこの実力はイングランド戦で計られる。パーフォーマンス、特に、守備が不安定のイングランドに対して、過去の栄光に恥じない「なでしこらしい」試合ができるはず。

若さを前面に出しチャレンジャー精神でベストを尽くせ!「なでしこジャパン2019W杯代表メンバー」としての「誇りと責任」を胸に人気回復、東京五輪、プロ化、2023年W杯開催の道へ繋がる。

未来を拓け、なでしこジャパン!

2019女子サッカーW杯:なでしこジャパンの試合日程と結果

2020-04-01 09:12:23 | サッカー女子ワールドカップ
FIFA女子サッカーワールドカップ2019フランス大会がまもなく開幕。
なでしこジャパンは2019年度2月から4月にかけてのアメリカ遠征と欧州遠征で世界ランキング上位4カ国と対戦。
ワールドカップグループステージで同組のイングランド(ランク3位)そしてホスト国のフランス(ランク4位)に敗れはしたものの、ランク1位のアメリカと2位のドイツに引き分け。ワールドカップでの活躍に期待が持てる結果を出した。ファンにとって楽しみが大きく膨らんだ。
それではなでしこジャパンの試合結果を速報でお伝えします。 
 
 
2019女子サッカーW杯フランス大会:D組の試合展望  

6月9日 イングランド対スコットランド 
  • 日本時間10日午前1時
  • 過去の成績:2013年以降、イングランドの1勝1分
  • イングランドの調子がいまいち。引き分けの可能性は低くない
  • 引き分け⇒なでしこジャパンD組1位通過の可能性 ↑ 
 
6月10日 日本対アルゼンチン
  • 日本時間11日午前1時
  • 過去の成績:2013年以降対戦なし
  • D組2位以上で決勝トーナメントへ進むために得失点差3点以上期待 
  • 引いて守るアルゼンチンに対しミドルシュートの正確性が問われる 
 詳細はこちら!


6月14日 日本対スコットランド 
  • 日本時間14日午後10時   
  • 過去の成績:2013年以降対戦なし 
  • 2019年度共にブラジルに勝っている
  • スコットランドの攻撃力はそれ程でない
  • ただ、守りは固い
  • 1点差以上での勝利を期待
  • この試合で決勝トーナメント進出を確定してほしい
 詳細はこちら!


6月19日 日本対イングランド
  • 日本時間20日午前4時
  • 過去の成績:2013年以降1勝1分1敗
  • このところイングランドのパーフォーマンスが不安定
  • ニュージーランドやカナダに負けている 
  • SheBelievesカップのような 0-3になることはないだろう
  • 負けても1点差、引き分け以上を期待
  • イングランドに勝利してD組1位通過なるか
  • 1位通過ならベスト8の可能性大 
 
 詳細はこちら!



2019サッカー女子W杯試合結果:アルゼンチン戦 

フォーメーション
  • なでしこジャパン  4 - 4 - 2
  • アルゼンチン    4 - 5 - 1
スコア 0 ‐ 0
得点者 なし

先発メンバー
  • GK 山下
  • DFはGKから見て左から 鮫島、南、熊谷、清水
  • 中盤の底 杉田、三浦
  • 2列目 長谷川、中島
  • ツートップ  横山、菅澤
試合経過

前半:日本はボールを支配するがアルゼンチンの早い寄せでボールを失うことも多くフィニッシュまでいけず無得点。アルゼンチンはプレスをかけるため相当走ったので後半は動きも鈍くなりチャンスは増えるだろうが、攻撃オンリーではなく無理に攻めず相手を引き出すことやミドルシュートが必要。

後半:試合の展開は前半と変わらず、必死に守るアルゼンチンに対して局面を打開しようと岩渕や遠藤を投入するものの相変わらず最後の最後で跳ね返され得点に至らず。最も得点のにおいがしたのは交替前の横山のミドルシュートくらい。引き分け狙いで必死に守るアルゼンチンに対して無策のなでしこを酷評するよりもアルゼンチンの奮闘を讃えたい。あれだけ走ったのによくも最後まで体力がもったものだ。アルゼンチン選手の必死に戦う姿を見て2011年当時のなでしこジャパンの姿が頭をよぎった。

スタッツ

アルゼンチン相手に8本は情けない
 
日本
アルゼンチン
シュート本数
 8
 3
枠内シュート本数
 3
 1
 
寸評

あまりにも情けない結果だったのでネガティブなことばかり並べてしまうが、アルゼンチンで目に付いた点、課題 ただし、次戦までに改善可は〇
プレッシャーを受けると、
  • 判断とプレーが遅くなる(周りからの指示がないのかな?)〇
  • ミスが多くなる(リーグ戦で激しいプレスが受けるのが少ないから?)パスを受ける側のポジショニングの改善とプレスを受ける前にパス出しやワンタッチプレーを増やせば〇
  • ミスを恐れてか?チャレンジ精神が乏しい 〇
  • スペースへ走り出す動きが少ない(カバーリングを優先?)〇
若いチームなので、
  • アイデアが足りない(取りあえずバックパスしておこう、と言うプレーが目立つ)〇
  • フィニッシュまでの組み立てが共有できていない(メンバーが固定されたのが4月だったから時間と実践不足?)〇
  • 攻撃のリーダーがいない(自信と気迫を持って指示する選手が見当たらない)
 
2019サッカー女子W杯フランス大会:スコットランド戦

フォーメーション
  • なでしこジャパン  4 - 4 - 2
  • スコットランド   4 - 4 - 2
スコア 2 ‐ 1 勝利
得点者 岩淵(23分)ミドルシュート、菅澤(37分)PK
    L. Clelland(88分)

先発メンバー
  • GK 山下
  • DFはGKから見て左から 鮫島、市瀬、熊谷、清水
  • 中盤の底 三浦、杉田
  • 2列目 遠藤、中島
  • ツートップ  岩淵、菅澤
試合経過   

前半:アルゼンチン戦引き分けのショックを微塵も出さずはつらつとしたプレーで順調なスタート。押し気味に展開し23分には岩渕の2大会連続となるミドルシュートで先制。さらに36分には菅澤がPKを獲得、自ら落ち着いて決めて2点目。

後半:前半と同様、なでしこが試合を優勢に進める。追加点を取れる機会を何度か逸するなか、スコットランドが徐々に盛り返す。コーナーキックを立て続けに与えるなど危ないシーンもあったなか、88分、不用意な横バスミスから1点を返されるも 2-1 で終了のホイッスル。
 
スタッツ

 シュートの正確性も含めて決定力の課題は残ったまま

 
日本
スコットランド
シュート本数
 19
 12
枠内シュート本数
 7
 4
 
寸評 

まず、W杯初勝利、おめでとう!
アルゼンチン戦後の寸評で課題としてあげた2点について論評。
「プレッシャーを受けると」
  • 判断とプレーが遅くなる
  • ミスが多くなる
  • ミスを恐れてか?チャレンジ精神が乏しい
  • スペースへ走り出す動きが少ない(カバーリングを優先?)
これらは全てクリアーされたように見える。確かにデュエルでは負けていないし、ボールを持った相手に対しは数人で囲んで奪取できた。しかし、全体的にスコットランドのプレスはそれほどなかった。それだけスペースがあったので躍動感溢れるプレーができたと感じる。

昨年11月の親善試合、ノルウェー戦と同じ様な試合だった。プレッシャーがある中でも点が取れることを証明したわけではない。

「若いチームなので」
  • アイデアが足りない
  • フィニッシュまでの組み立てが共有できていない
  • 攻撃のリーダーがいない
これについてはスコットランドのプレッシャーが少なかったこともあるが、十分に改善されたと感じた。

特に、攻撃のリーダーと言う面で〇を付けなかったが、岩淵がその空白を埋めてくれた。これで「攻撃のリーダーが必要」と(監督は)分かった?

鮫島も若い選手以上に走りまくったプレーでリーダーシップを発揮した。ただ、遠藤も小林も自分でシュートできる場面や仕掛けて相手のファールを誘うかシュートを狙えばいいのに先輩にパスを出すシーンが散見された。ベテランからの指示があったかどうか分からないが、これはベテランが次戦までに伝えるべき改善点である。

また、危険な芽を摘むなど大活躍した市瀬であったが、最後の最後に熊谷へのパスミスをカットされゴールを許す原因を作ったのは頂けない。一瞬の気の緩みも許されないのがW杯だ。

市瀬が生きた教材を提供してくれたのでこの点をチーム内でディスカッションすることはイングランド戦、その先の決勝Tにおいて極めて重要。

 
2019サッカー女子W杯試合結果:イングランド戦 

フォーメーション
  • なでしこジャパン 4 - 4 -2
  • イングランド    4  -  5  -1
スコア 0 -  2 負け
得点者 ホワイト、ホワイト

先発メンバー
  • GK 山下
  • DFはGKから見て左から 鮫島、市瀬、熊谷、清水
  • 中盤の底 杉田、中島
  • 2列目 遠藤、岩淵
  • ツートップ  横山、小林
試合経過

前半:比較的いい立ち上がりのなでしこ、横山の直接FKはGKに好セーブされ得点にならず。徐々にスピードアップしてゲームを組み立て始めたイングランドは12分にホワイトがキーパーの飛び出しをかわしてボールを流し込み先制点。その後もイングランドの猛攻は続くが山下の好セーブなどで追加点を許さず0-1で終了。

後半:軸足を守りに移したイングランドに対して徐々に攻勢をかけるなでしこは再三のチャンスを作るが無得点のまま経過。61分、菅澤を投入してさらにチャンスを作り出す。守り一辺倒のイングランドはParrisを投入して攻撃にスイッチを入れ直し、その直後に追加点。なでしこは度々決定機を作り出すが決めきれず無得点に終わる。  0-2。

スタッツ

シュートの正確性も含めて決定力不足を露呈

 
日本
イングランド
シュート本数
 16
14 
枠内シュート本数
 4
 
寸評

 今回もTop10チームに対して「先制点を許すと勝てない」という過去2年のジンクスを破ることができなかった。後半、軸足を守りに変えたイングランに対して積極的に攻撃を仕掛けたが相変わらずの決定力不足で得点でず。
  • 一瞬の判断の遅れで相手に詰め寄られる
  • シュートチャンスでもちょっと態勢が悪いとパスを選択
  • 相手が詰めよっているのに態勢が整うまでシュートしない
  • シュートの精度がもともと低い
などが決定力不足の原因だ。これが現実でありベストを尽くしたと思う。この実力差をしっかり受け止めて自らの成長の糧にしてほしい。
 

決勝T一回戦 日本、オランダに2-1で敗れる

「オランダ戦:展望とスタメン予想・・・」で詳しく紹介したが、勝利の方程式よりも積極的に入り過ぎたのが悔やまれる。後半は予想通り攻勢に転じたがもう一歩のところで勝ち越せなかったのが非常に残念だ。

前半早い時間帯(17分)にコーナーキックから先制点を与えてしまったが、岩淵からのパスを受けた長谷川が前半終了前(43分)に同点ゴール。

1-1で迎えた後半は攻勢に転じたがたびたびの決定機を決めきれず終盤へ。オランダはわずかなチャンスにPA内でハンドを得てPKを決め、2-1と勝ち越しそのまま終了。

内容では互角(日本:シュート数12(12)、枠内シュート4(5)で( )内はオランダの数字)、後半は互角以上だったが課題の
  • 前半失点すると勝てない
  • 決定力不足
などで非常に惜しい試合を落としてい待った。試合終了後笑っている若い選手が写っているのを見て、負けても仕方ないと感じたのは私だけでしょうか? 全4試合を通じて一部の若い選手と中堅・ベテラン以上の選手の間に「ワールドカップへのこだわり」に距離感を感じた。 それが最大の敗因かも知れない。



2019女子サッカーワールドカップ2019:D組順位表  



チーム名

 

 2
日本
 4
 1
 1
 1
2
 3
 -1
 1
イングランド
 9
 3
 0
 0
5
 1
 4
 4
スコットランド
 1
 0
 2
 1
5
 7
 -2
 3
アルゼンチン
 2
 0
 1
 2
3
 4
 -1




2019サッカー女子W杯:なでしこジャパン事前予想    

この成績ならD組1位通過間違いなし!

対戦相手
スコア
得点
失点
勝点
アルゼンチン
4-0
4
 
3
スコットランド
2-0
2
0
3
イングランド
1-1
1
1
1
合  計
 
7
1
7

期待値:FIFA女子ワールドカップ2019でベスト8以上の成績を十分に期待できる成績 
 

なでしこジャパンの試合日程・放送予定

2019年6月10日 アルゼンチン戦
  • 試合開始時間 18:00(日本時間11日午前1:00)
  • 試合会場 パリ(Paris)/ Park des Prices
  • テレビ放送 6月11日 0:25~3:00 フジテレビ系列 
2019年6月14日 スコットランド戦
  • 試合開始時間 15:00(日本時間14日午後10:00)
  • 試合会場 レンヌ(Rennes)/ Roazhon park
  • テレビ放送 6月14日 21:49~0:10 フジテレビ系列
2019年6月19日 イングランド戦
  • 試合開始時間 21:00(日本時間20日午前4:00)
  • 試合会場 ニース(Nice)/ Stade de Nice
  • テレビ放送 6月20日 3:50~6:00 フジテレビ系列
 

2019サッカー女子W杯:なでしこジャパン代表メンバー

5月10日午後2時発表 
 
GK
  • 山下杏也加、池田咲紀子、平尾知佳
DF
  • 熊谷紗希、鮫島 彩、三宅 史織、宮川麻都、清水梨紗、南 萌華、市瀬菜々、宇津木瑠美
MF
  • 中島依美、長谷川 唯、三浦成美、杉田妃和、籾木結花、坂口夢穂
FW
  • 横山久美、岩渕真奈、菅澤優衣香、小林里歌子、遠藤純、植木理子→宝田沙織(植木理子がケガの為)  


まとめ  

若さと美貌?で際立つなでしこジャパンのワールドカップ試合結果を速報お伝えします。
その若さを武器に快進撃となるか、グループステージの最大の見どころはイングランド戦。この試合に勝利すればD組1位となりベスト8、その先の準決勝や決勝戦も現実味を帯びる。
みんな一丸となって応援しましょう。
羽ばたけ、なでしこジャパン2019!