「なでしこジャパンがスペイン代表と6月2日に国際親善試合を行う」とJFAが4月26日に発表。この試合は2019年度 6試合目となるが、初のTop10外チームとの試合。なでしこジャパンは2018年度Top10外のチームに1度も負けたことがない。
スペイン代表はFIFAランキング13位のチームなので勝利を確信してもよさそうだが、スペイン代表チームは2018年度から着実に成長している。私はスペインは2019FIFA女子W杯でベスト8(アメリカがGS2位通過狙いという前提付)になるだろうと予想している。
W杯直前の調整試合としてはちょっときついような気がするが、くれぐれも負傷しないように戦ってほしい。それではスペイン女子代表チームとなでしこジャパンのプロフィールや成績や試合結果を紹介しましょう。
スペイン代表チームのプロフィール
- ワールドカップは2015年カナダ大会が初出場
- 世代交代完了
- 中堅主体で平均年齢は24.7歳
- 30歳以上1名、22歳以下6名
- カナダW杯経験者8人
- 2018年度は無敗
- 着実に成長している
- FCバルセロナの選手が23名中10名
スペイン代表チームの最近の成績
- 2018年度の成績は12戦10勝2分
- 2018年11月のドイツ戦は0-0の引き分け
- 強豪国(FIFAランキングTop 10)との4試合でシュート本数が相手チームより少なかったのはアメリカ戦だけ
- 強豪国との成績も2勝2敗はすごい
- それもFIFAランク9位、10位のオランダ、ブラジルに勝利
- そしてFIFAランク3位のイングランドには負けたもののシュート本数では上回っている
- さらにFIFAランク5位のカナダと引き分け
- 守備力も相当のものがあるとデータから読み取れる
スペイン代表2019年度成績
( )内の数字は対戦チームの本数。太字はTop 10チームとの試合
対戦国 | 月日 | スコア | 勝敗 | シュート (相手) | 枠内 シュート |
ベルギー | 1.18 | 1-1 | △ | ||
アメリカ | 1.23 | 0-1 | ● | 4(9) | 2(3) |
オランダ | 2.28 | 2-0 | 〇 | 9(13) | 4(3) |
ポーランド | 3.2 | 0-3 | ● | ||
スイス | 3.6 | 2-0 | 〇 | ||
ブラジル | 4.5 | 2-1 | 〇 | 17(10) | 6(3) |
イングランド | 4.9 | 1-2 | ● | 16(10) | 5(5) |
カメルーン | 5.18 | 4-0 | 〇 | 21(6) | 11(5) |
カナダ | 5.25 | 0-0 | △ | 3(5) | 0(2) |
なでしこジャパンのW杯チームのプロフィール
- 2018年度はアジアで2冠達成(アジアカップとアジア大会)
- 若手主体のチーム
- 主力は国際大会やW杯などの経験値不足(強豪国の中で最も低い)
- 平均年齢も強豪国の中で最も低い
- 4月に入ってから先発メンバーが固定
- しかし、ピッチ内の強いリーダー不在
- 日テレ・ベレーザの選手が23名中10名→9名(植木理子がケガの為、セレッソ大阪堺レディースの宝田沙織へ変更)
なでしこジャパン2019年度成績
- アメリカ遠征(SheBelievesカップ)
- 欧州遠征(フランス戦とドイツ戦)
対戦国 | 月日 | スコア | 勝敗 | シュート (相手) | 枠内 シュート |
アメリカ | 2.27 | 2-2 | △ | 5(13) | 2(6) |
ブラジル | 3.2 | 3-1 | 〇 | 11(22) | 6(6) |
イングランド | 3.5 | 0-3 | ● | 12(10) | 4(4) |
フランス | 4.4 | 1-3 | ● | 6(24) | 4(7) |
ドイツ | 4.9 | 2-2 | △ | 7(22) | 4(9) |
スペイン代表先発メンバー予想
FCバルセロナの7名が先発か?
宇津木の同僚のCelia Jimenez(DF)の途中出場はあるだろう。
GK
- S. Panos
DF
- C. Rueda
- Mapi Leon バルセロナ
- Marta Torrejon バルセロナ
- Irene Hernandez
MF
- V. Torrecilla
- Vicky Losada バルセロナ
- Amanda Sampedro
- Alexia Putellas バルセロナ
FW
- Jennifer Hermoso
- Mariona Caldentey バルセロナ
日本vsスペイン
- 過去の成績 1勝1敗
- 直近の対戦は2017年3月1日 アルガルベカップ 2-1でスペイン勝利(1得点は横山)
マッチレポート
フォーメーション(予想)
なでしこ:4-4-2 スペイン:4-3-3
なでしこの先発メンバー
GK 山下
DFはGKから見て左から 鮫島、南、熊谷、清水
中盤の底に 杉田、市瀬
2列目は 中島、長谷川
FW 横山、籾木
試合経過
- 前半の30分まではスペインのパス回しや連動した守備でボールカットされほとんど 攻撃を組み立てられなかった。22分に市瀬が不運なハンドを取られHermosaにPKを決めれらる。
- 30分過ぎから徐々にパスミスをカットするなど徐々に攻撃が組立らるようになった。そんな中、中島のシュートはサイドネットに当たり得点に至らず。その後は五分五分の展開が続き、0-1のまま前半終了。
- 後半もスペインはスピードはそれ程なかったが、細かくパスをつなぐサッカーでやや押し気味に試合を進めた。
- なでしこは後半35分過ぎからやや攻勢に転じ40分に杉田の左からのクロスを菅澤が押し込んで同点に追いつく。その後スペインが攻勢に転じるも追加点には至らず、1-1の引き分けで終了。
- 全般的な印象としては両チームともややスピードに欠けたミスの目立つ試合だったが、ワールドカップ直前の試合(英語ではWarm-up Match)としはケガもなかったので良しとしましょう。
- なでしこの昨年から続いている「ランク下位チームに負けない」ジンクスはこの試合でも生きている。W杯に向けて非常に心強い。
- なお、イングランドは最後の強化試合でランク19位のニュージーランドに0-1で負けた。また、スコットランドもランク53位のジャマイカに1-0の試合だった。なでしこ1位通過の可能性が大きく膨らんだ。
Stat
- ボールポジッション (日本)50% 対 50%(スペイン)
- シュート本数 3 対 4
- 枠内シュート本数 1 対 2
テレビ中継
- 6月2日 BS日テレ 午後8時50分~ 生中継
おわりに
ワールドカップ前の最後の国際親善試合。個人的には「ワールドカップ直前」と言う意識を強く持って試合に臨んでほしい。
具体的には、次のようなポイント。
- ケガをしない、させない
- 最大限選手交代する
- これまでの修正ポイントを試合の中でチェックする
- 攻撃・守備の決め事を数多く試みる
- チームのムード(一体感)を高める
勝ち負けは全く関係ないが、8日後に迫ったワールドカップに向けてフィジカルとメンタル、両方のコンディッションを上げていくことが本戦での勝利につながると思う。
ただ、スペイン戦で少なくても五分五分の内容を期待している。スペインは5月25日カナダとの親善試合で0-0の引き分け。
一方、なでしこジャパンはグループステージ2位通過となると決勝トーナメント1回戦でカナダと対戦する可能性が高い。スペインと呉角以上に戦えればカナダ戦の勝利が見えてくる。
ワールドカップ、期待しているぞ!
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