『冬のソナタ』を読む
「胸に降りそそぐ雨」(上p61~86)
2 靴を履かせてくれる人
雪で靴が濡れた。
ばつが悪そうにしばらく黙っていたミニョンは、ユジンに靴をぬいで乾かすことを勧めた。ユジンは靴をぬいで、自分が座っている場所の側に置いた。
(上p80)
ミニョンはユジンの靴を脱がせたかった。そのわけを彼は知らない。もう一度履かせてやるためなんだけどね。
それは、ユジンにまたジュンサンのことを思い出させた。ゴリラから逃れるために、学校の塀を越えた自分に靴を履かせてくれたジュンサンの姿を。
(上p80)
チュンサンには、ユジンの靴を脱がせる勇気がなかった。
「実は……ミニョンさん……」
ユジンがジュンサンの話を切り出そうとするとノックが聞こえた。
(上p81)
チェリンが来たぞ。チェリンに決まっている。でも、どうしてここへ?
(終)