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八つの風とは?

2024-06-07 | 名言・言葉

みなさま、こんにちは。

先日、こんな言葉を教えていただき、急いで書き留めて帰りました。すぐ忘れてしまうので…。

「八風(はっぷう)吹けども、動ぜず」  

 

             武田霊仙氏

 

帰ってから、ネットでいろいろ調べましたよ。

先日、松井秀喜さんの「不動心」の本など、この前お話したことにも通じると思います。

 

「八風」という八つの風とは、八つの妨げになるもので、四違(しい)と四順(しじゅん)に分けられる。

  四違(しい)=逆境は、誰しもが避けたいと思う、人の意志に違うもの、「衰」「毀」「譏」「苦」の四つ。

  四順(しじゅん)=順境は、人にとって都合がよく自ら進んで求めるもの、「利」「誉」「称」「楽」の四つ。

 

では、この八つの風が吹いても、動じないとは?

逆境が生きていく上で妨げになるのは理解できるが、自分に都合が良い順境でも人生の妨げになるとは?

 

まず、「動じないとは、心が何の反応も働かせないようになることではない」とありました。

人間は感動もするし、悲しみも怒りも覚える、人の心は生きる上で必ず動くが、

  問題はその揺れた心をどうするかということ。

嬉しかったらはっきりと嬉しいと感じ、悲しければはっきりと悲しいと感じればいいが、

  その感じている感覚を引きずらないということ。

 

なんだか感情を殺して生きていかなきゃいけないのか、と思ってしまいますが、

   嬉しければ嬉しいと感じ、心をもとにもどす。
   悲しければ悲しみ、心をもとにもどす。
   怒るときは怒り、心をもとにもどす。

「八風吹けども動ぜず」とは、揺れた心がすぐにもとの座標、心の中心点に戻ってくることを言ったのだと。

つまり「不動心」ですね。

 

「いい調子だぞ~」「人から褒められて嬉しいな~」と、ずっと有頂天で浮かれたままではいけないのですね。

自分自身で調子が良い、と思えるときこそ、油断や慢心に心の奥底を侵食されがちで、

何度も何度も、慢心のしっぺがえしを喰らい、あとから冷や汗を流す経験を積み重ねて行くのが修行だ、

と禅宗の方が話されています。

なるほど、確かにそうです!  「勝って兜の緒を締めよ」?

なかなか、心のコントロールは難しいですが、

私の場合は、とにかく「軽率さを返上し、思慮深く落ち着いた人になる」を、目標にせねばなりません。

 

ちなみに、具体的な「八風」とは以下の通りです。

  四違とは、「利」=利益   「誉」=名誉・誇り  「称」=人からの称賛・名声  「楽」=快楽

  四順とは、「衰」=肉体的精神的衰え・財貨の損失  「毀」=不名誉   「譏」=非難、中傷  「苦」=苦しみ